ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
警察庁長官の視察が迫る中、取材ボイコットを唱える秋川(永山絢斗)ら記者クラブの勢いは収まる気配がない。しかも、三上(ピエール瀧)は刑事部長の荒木田(中原丈雄)から、長官視察を混乱させるようにと命令される。一方、ロクヨン事件の真相を知る幸田(萩原聖人)が失踪。さらに、新たな誘拐事件が発生する。犯人はサトウと名乗り、現金2000万円を要求してきた。それは、昭和64年の誘拐事件と全く同じ手口だった。
(公式HPより)
では、続きから……(一部、重複アリ)。
・前回はこちらから。
土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第2話「声」(4月25日、5月1日)ネタバレ批評(レビュー)
三上の周辺は未だ公私共に錯綜していた。
仕事上は記者クラブとの対立を抱えつつ、長官視察の成功を強いられていた。
家庭上では娘・あゆみが家出してしまい、妻・美那子が精神的に追い詰められていた。
そんな中、「幸田メモ」の意味を知った三上。
それは「64事件」犯人からの身代金要求電話の録音をミスしたこと。
また、この事実を隠蔽したことにあった。
さらに、三上は長官視察の真の目的を知る。
それは「刑事部長のポストを中央から任官させる」ことをサプライズで発表することであった。
これは地方公務員である三上たちにとって最高の職を中央のキャリアに担わせることを意味する。
三上たちにすれば到底、容認出来ることではない。
それは刑事部も同様であった。
また、二渡も何やら動いているようだが……。
この状況に、三上は記者クラブとの対立解消を目指す。
もともと対立の原因となっていた実名報道の可否について「原則、実名報道を認める」条件を提示したのだ。
さらに、加害者側のみに重点を置く報道について疑問を呈し被害者側にも目を向けるよう指摘。
彼らが取材を拒否していた長官訪問にも「64事件」の掘り起しの意味があると主張する。
これに記者クラブ側が折れた。
彼らは取材拒否の撤回を認めることに。
こうして、三上は仕事上の難問を解決したのであった。
一方、三上家に謎の無言電話が入った。
あゆみからと期待を抱く三上だが、折り返したところ日吉宅に繋がることに。
そう、「64事件」にて身代金要求電話の録音をミスしたことで14年に渡り引き籠りとなっていた日吉が連絡を寄越して来たのだ。
三上は「64事件」が迷宮入りとなった責任は日吉1人のものではないと語る。
これを聞いた日吉は、苦しみつつも少しずつ自身の殻を破ろうと足掻き始める。
翌日、雨宮が姿を消した。
長官視察が近付く中で何処へ消えたのか?
さらに、刑事部の刑事たち全員が何やら急に動いている。
何が起こったのか必死に確認を行う三上。
そんな三上に報道協定の締結が要請された。
そう誘拐事件が発生したのだ。
しかも、犯人は「サトウ」を名乗っていた。
まさに「64事件」の再現である―――次回に続く。
<感想>
ドラマ原作は横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)。
ドラマ版は全5回放送予定。
・『64』(横山秀夫著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
「土曜ワイド劇場」と放送時間が被るということで視聴を泣く泣く諦めていた本作ですが、コメントにて再放送についての情報を教えて頂き視聴することが叶いました。
というワケで、5月8日24時10分からの再放送を視聴しての感想です。
そんな第3話「首」では、サブタイ通り三上の進退を賭けた行動が描かれました。
身1つ誠意を以て他者に当たる、言葉にするには簡単だが行動に移すのは難しい。
まさに赤心と呼ぶに相応しいものでした。
だが、そんな三上だからこそ記者たちも応えたのでしょう。
そして、それは日吉にも向けられた。
三上の日吉への呼びかけ、あれは彼の娘・あゆみへの呼びかけでもありました。
あゆみは何を考え何処に居るのか―――三上はそれが分からない。
そんなあゆみへの想いを日吉に向けて伝えた。
だからこそ、日吉は三上の想いを素直に受け止めることが出来た。
さらに3話ラストでは遂に「64事件」が再来。
その意外な真相にも注目です。
ちなみに、サブタイ「首」ですが複数の意味が込められていますね。
三上が退職覚悟で行動したように進退を表す「首」。
同時に、この行動で「(記者たちの心の)首根っこを掴んだ」。
また、三上の誠心を視聴者として「首肯」するとの意味もありそうだなぁ。
もちろん、「首実検」のように「顔」を示す「首」もあるのですが、これは次回になる模様。
なにしろ、4話のサブタイこそが「顔」なので。
そんなサブタイですが最終話となる5話は「指」とのこと、雨宮のアレを示しているようです。
ちなみに『64』は2016年に映画化も予定されています。
こちらも注目です!!
・横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)が続々実写化!!まずは2015年4月に連続ドラマ化、次いで2016年に映画化とのこと!!
◆関連過去記事
【横山秀夫先生著作記事】
・『64』(横山秀夫著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【ドラマ関連】
・土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第1話「窓」(4月18日、4月24日)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第2話「声」(4月25日、5月1日)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「横山秀夫特別企画 永遠の時効 謎の数列29、41、51は無意識の自白調書!2つの完全犯罪とオンナの嘘を暴く逆転の取り調べ!」(6月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・日曜洋画劇場「特別企画 臨場 劇場版 話題作!!テレビ初放送 大ヒットドラマ遂に映画化!!型破り検視官倉石が挑む最大の事件」(6月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【その他】
・横山秀夫先生、前橋でのトークショーにて小説観を語る!!
・横山秀夫先生7年ぶりの新作『64』、文藝春秋社より2012年10月27日発売決定!!
・【速報】横山秀夫先生『臨場』が映画化決定!!キャストはドラマ版と同じ!!
・「横山秀夫サスペンス」DVD-BOX、2010年10月27日発売!!
・横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)が続々実写化!!まずは2015年4月に連続ドラマ化、次いで2016年に映画化とのこと!!
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