ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
名門女子高「ヴィクトリア女学院」の学生・めぐみ(恒松祐里)が遺体で発見された。
不二子(吉田羊)の命令でマヤ(多部未華子)と代官山(大倉忠義)が学校に聞き込みに行くことになるが、そこで不二子とソックリな教師・小松原(吉田羊)に会った代官山はビックリ!
しかもマヤはヴィクトリア女学院の出身で、小松原の教え子だったのだ。
学生時代の恩を仇で返すように小松原を追い込み、めぐみが半年前から頻繁にチカンに遭っていたことや、彼女の友人が最近学校を休んでいることを聞き出したマヤ。
そして、バレエを習っていためぐみがライバルを蹴落とすためなら手段を選ばない“ブラックスワン”であったこと、デートクラブに登録して小遣い稼ぎをしていたことも判明する。
女子高生にしては多額すぎる銀行の残高などからめぐみの“裏の顔”に事件を解くカギが潜んでいると睨んだ不二子は、彼女の身辺調査を徹底するよう命じるが、そんな中、由良(石井正則)の情報で、めぐみがチカンの犯人を恐喝していた可能性が浮かび上がる。
めぐみにチカンした男たちへの聞き込みが進む一方で、めぐみが死んでから学校を休んでいるという女子高生・香奈(森川葵)にターゲットを絞ったマヤは、彼女の父がチカンで逮捕されていたことを突き止める。
そして、最近ある女性をストーカーのように追い回している香奈から、直接話を聞くことになるのだが…。
(公式HPより)
では、続きから……(一部、重複アリ)。
今日も今日とて不二子への愚痴を零す有栖川。
そして、それを当の不二子に見つかり慌てて誤魔化していた。
そんな中、名門女子高「ヴィクトリア女学院」の学生・めぐみの遺体が河川敷で発見された。
着衣に乱れがあったことから、何者かに高台から突き落とされたらしい。
早速、捜査が開始されるが今日に限ってはマヤが何故か大人しい。
特に嫌味や反抗するでもなく不二子の指示に従い「ヴィクトリア女学院」へ聞き込みに向かう。
これに同行した代官山は其処で驚くべき事実を知る。
なんと、「ヴィクトリア女学院」はマヤの母校だったのだ。
しかも、マヤの担任教師だった小松原は不二子と瓜二つだったのである。
再会するなり旧交を温めるでもなく嫌味の応酬を始めるマヤと小松原。
だが、卒業したマヤは一味違っていた。
成長したマヤは小松原の異性関係をネタに詰め寄り、彼女が男に騙され貢がされたと的確に責める。
これにあっさりと小松原は精神崩壊し、実家の土地まで奪われそうになったことを自ら自白する。
マヤが不二子に対し大人しかったのは此処で鬱憤を晴らす予定だったからだろう。
とはいえ、今回の聞き込みはめぐみの生活を調べることが目的。
小松原に復讐してもどうしようもない。
ある程度の成果を出したマヤは代官山の執成しで矛を収めることに。
何とか取り繕った小松原から情報を聞き出すマヤ。
なんでも、めぐみは半年前から頻繁に痴漢被害に遭っていたらしい。
さらに、めぐみの友人が学校を休んでいることも聞き出した。
一旦、捜査本部へ戻ったマヤたち。
其処では不二子へ、めぐみについての情報が報告されていた。
すると、めぐみの驚くべき素顔が明らかに。
なんと、めぐみはバレエを習っていたのだが役を得る為にはライバルを蹴落とす手段を選ばなかったそうなのだ。
めぐみは周囲から「ブラックスワン」と称されていたのである。
しかも、めぐみの預金口座に不審な入金が相次いでいたことも判明。
どうやら、めぐみはデートクラブに所属していたようだがそれでも多過ぎる金額であった。
マヤは情報屋の由良と接触、彼からめぐみが痴漢の犯人を恐喝していたことを聞き出す。
めぐみは敢えて痴漢を誘導し、現場を抑えるとこれを恐喝し多額の金銭を得ていたのだ。
多過ぎる入金はコレが理由であった。
しかも、その現場にはもう1人同行者が居たそうだが……。
この報告を受けた不二子はめぐみに恐喝された面々を容疑者として調べ始めた。
一方、マヤはと言えば学校を休んでいるめぐみの友人に注目する。
その友人の名は水上香奈。
香奈を調べたマヤは彼女が安藤リサなる女性を付け回していることを知る。
さらに、香奈の父である水上がリサに痴漢行為を働いたとして裁判中であることも分かった。
マヤと代官山は例のグルグルを行うことに。
死亡しためぐみ、その友人である香奈、水上の痴漢、めぐみの恐喝時に同行していた人物……様々なフレーズがマヤの脳裏を駆け巡り、マヤは何かを閃いたようだ。
リサについて調べ始めたマヤ。
すると、リサの素行が彼女自身が訴えていたような慎ましいものではなく、派手に遊びまわっていることが判明。
さらに、水上の調書を確認したマヤは彼の犯行が不可能であると結論付けた。
そして、水上の裁判当日。
マヤの姿が無いことに気付いた不二子と有栖川は濱田から行き先を聞き出し、マヤを追いかけることに。
なんと、マヤの行先は水上の裁判が行われている法廷であった。
駆け付けた不二子たちの前で、マヤが特別弁護人として登場。
証言台に立つリサを問い詰め始めた。
まず、マヤはリサの素行の悪さを証明。
その上で、リサが水上を冤罪に陥れたことを指摘する。
さらには、リサに余罪があることや彼女自身がそのことを自慢していたことまでも暴露する。
事此処に至り逆上したリサは本性を剥き出しに。
男への恨みを口走りながら手当たり次第に周辺の男性を襲撃し始めた。
これを取り押さえるべく鞭を奮うマヤ。
この一閃でリサは大人しくなり拘束されることに。
同時に水上の無罪がスピード判決された。
此処に1つの悪が滅びた。
とはいえ、何故マヤが水上を救ったのか?
答えは香奈にあった。
父の無実が証明された香奈はマヤにめぐみ殺害を認め自首することに。
香奈こそ、めぐみが恐喝していた際の同行者だったのだ。
弱味を握られていた香奈はめぐみに協力を余儀なくされていた。
そんな折、水上がリサの罠に嵌り逮捕された。
バチが当たったと考えた香奈は恐喝について自首するとめぐみに告げた。
これにめぐみが憤り、揉み合いになって殺してしまったのだそうだ。
逮捕された香奈にマヤは「香奈が父を想ったように、めぐみにも娘を想う家族が居た」と厳しく罪を償うように伝えるのであった。
不二子は呟く。
「マヤは香奈の出頭を促す為に水上を助けたのだ」と―――7話に続く。
<感想>
原作は七尾与志先生「ドS刑事シリーズ」。
2015年4月時点でのシリーズは既刊4冊、それぞれ第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』、第2弾『ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件』、第3弾『ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件』、第4弾『ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件』となっている。
過去には第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』をネタバレ書評(レビュー)してますね。
・『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(七尾与志著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)
そのドラマ版。
テーマは「家族の愛情」と「痴漢冤罪」か。
「痴漢冤罪」についてはめぐみがわざと誘導し恐喝のネタにしていたこと。
さらにはリサのように全く無関係な人々を私怨で仕立てたことなどが描かれました。
「家族の愛情」はラストのマヤの台詞通り。
香奈が父を想ったように、めぐみにも彼女を想う家族があった。
立場を変えることで見えることもあるのでしょう。
なかなかでしたね。
ただ、此処に来て「瞬間接着剤」と「女装」がまた出て来るとは思わなかったなぁ。
サプライズでした。
◆「七尾与史先生」関連過去記事
【ドS刑事ドラマ版】
・「ドS刑事」第1話「攻撃系女子とピュア巡査バディの痛快ポリス・コメディー!潜入捜査で女装しなさい」(4月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ドS刑事」第2話「連続放火殺人!だけど合コンに潜入しなさい!?爆走ポリス・コメディ!」(4月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ドS刑事」第3話「恐怖の連続放火にマヤの怒り爆発!恨みの連鎖の謎を解く涙のドS攻撃!」(4月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ドS刑事」第4話「囚われの少女は超ドS!?マヤVSリトルマヤ究極の対決 疑惑の誘拐事件!」(5月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ドS刑事」第5話「サプライズパーティ殺人事件!マヤも逆上・横暴上司に復讐したのは誰だ」(5月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【著作関連】
・『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(七尾与志著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『キルキルカンパニー』(七尾与史著、宝島社刊『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK』掲載)ネタバレ書評(レビュー)
【ドラマ関連】
・「超再現!ミステリー」(日本テレビ系、2012年)まとめ
・「超再現!ミステリー」第5回「“大人気…死亡フラグが立ちました”超天才バナナを使った殺人犯IQ手口&興奮ラスト」(5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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