2015年06月12日

「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀」(2013年、中国)

「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀」(2013年、中国)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

皇帝直属の特務機関“神侯府”の秘密捜査官、“四大名捕”の冷血(ドン・チャオ)らは偽金事件を解決。しかし、事件の黒幕・安世耿(ウー・ショウポー)の父親である安雲山(ユー・チェンフイ)の絶大な超能力により、安世耿は樹木と同化し復活していた。さらに安雲山は、神侯府を率いる諸葛正我(アンソニー・ウォン)に変身し、首都警察“六扇門”の隊長・柳(チェン・タイシェン)を亡き者にし……。
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:

【神候府(皇帝直属の特務機関)】
諸葛正我:神候府の頭目、メンバーを集めた。
冷血:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。無情を愛し、彼女の為に「六扇門」を捨てた。
無情:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。車椅子の女性。
鉄手:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。筋肉隆々の大男。
追命:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。賞金稼ぎ。

【六扇門(首都警察)】
柳:六扇門の総帥「捕神」と呼ばれる。諸葛正我を敵視する。
姫遥花:六扇門のナンバー2、実は安世耿の情婦にして部下だった。

【その他】
安雲山:安世耿(前作の黒幕)の父親、魔術を使う。
安世耿:豪商にして事件の黒幕、魔術を使う。
如煙:安雲山の部下。変身と毒を自在に操る能力を持つ。
蔡丞相:朝廷の重臣。安雲山の支配下にある。


時は宋王朝末期。
前作にて安世耿の陰謀を打ち破った「神侯府」と「四大名捕」。
だが、相変わらず「六扇門」とその総帥・柳から敵対視されていた。
「神侯府」の頭目・諸葛正我は「六扇門」との協力関係を構築しようと模索する。

同じ頃、朝廷では蔡丞相と共に白髪の老人が参内していた。
老人の名は安雲山、前作の黒幕・安世耿の父であった。

表向き安雲山に対し居丈高に接する蔡丞相だが、その陰では安雲山に傅いていた。
そう、安雲山こそ朝廷を影で牛耳る真の黒幕だったのだ。
その最終的な狙いは我が子である安世耿を皇帝の地位に押し上げること。
しかし、当の安世耿は此の世を去った筈であったが……。

数日後、その安雲山の手により儀式が行われた。
亡き息子・安世耿復活の儀式である。
こうして、安世耿は樹木と同化し此の世に生を留めることになったが身動きが出来ない身体になってしまった。
これを嘆く安雲山に、安世耿は「1度死亡した身ゆえに既にこの世に未練はない」と語る。
だが「ただ1つだけ、姫遥花の願いを叶えてやりたい」と訴える。

その頃、当の姫遥花は「六扇門」にて柳に次ぐナンバー2にのし上がっていた。
そんな姫遥花の前に安雲山の遣いとして如煙が現れた。
彼女に捕まり安雲山の前へと引き出された姫遥花は樹木と化した安世耿と再会する。
怯える姫遥花に願いを尋ねる安世耿。
これに姫遥花は「冷血と無情を別れさせて欲しい」と訴える……。

一方、柳が諸葛正我に呼び出されていた。
柳の前に現れた諸葛正我はいきなり宣戦布告するや武器を構えて攻撃を始めた。
これを予期していたのか柳は悠々と迎撃するのだが、数刻後に遺体で発見されてしまう。

こうして総帥を失った「六扇門」。
次代の総帥となったのは姫遥花であった。
彼女は柳の仇を討つと宣言し、諸葛正我を手配することに。
柳を育ての親と慕っていた冷血も仇を討つべく「神侯府」を離れ単独行動を取る。

一方、無情にも転機が訪れつつあった。
自身の親族を皆殺しにした仇12人の内の1人に遭遇したのだ。
復讐心に駆られた無情は、その場にいた諸葛正我の制止にも関わらず仇を惨殺してしまう。

さらに、諸葛正我に全ての事情を明かすよう詰め寄る無情。
だが、騒動を聞き駆け付けた姫遥花により諸葛正我と共に逮捕されてしまう。
こうして、諸葛正我と無情は脱出不可能と謳われた監獄に幽閉されることに。

これを助け出すべく残された「神候府」のメンバーが動き出した。
落ち着いたことで諸葛正我の犯行に疑問を抱いた冷血も「神候府」に戻って来た。
彼らは柳が諸葛正我を騙った何者かに殺害されたと考え、真相に辿り着いた。

諸葛正我とされる人物に呼び出され攻撃を受けた柳だが、すぐにそれが何者かの変身であると見抜いた。
そう、正我を騙ったのは如煙だったのだ。
如煙には変身能力と毒を自在に操る能力が備わっていたのだ。

正体を露にした如煙と交戦する柳。
流石は「捕神」の2つ名を持つ柳は終始戦いを優位に進めていた。

ところが、此処に安雲山が参戦するや状況は一変する。
柳の技のどれもをひらりひらりと躱す安雲山、遂には必殺の一撃もあっさりと吸収されてしまう。
こうして、一撃も決められぬうちに安雲山に嬲り殺しにされてしまったのだ。

諸葛正我たちが冤罪で囚われていると知った冷血たちは、これを救うべく監獄へ。
無事に「六扇門」の警戒網を抜け、助け出したかに思われたのだが……。

此処に無情を救うべく、もう1人の冷血が駆け付ける。
無情は仲間として戦っていた冷血こそが偽物だと気付いた。

そう、偽冷血は如煙の変身だったのだ。
此処に冷血と偽冷血が熾烈な戦いを繰り広げることとなった。

だが、いかに如煙といえども相手は「四大名捕」である。
しかも、必死に交戦するが変身能力は衆人環視の中では使えず、毒能力は無情に無効化される。
この状況下では打つ手がなく、多勢に無勢で捕まることに。
こうして、如煙こそ柳殺害の真犯人とされ諸葛正我と無情はお咎めなしとなった。

しかし、無情は未だ納得していなかった。
一家皆殺しの仇と諸葛正我との関係を彼に糺そうとするのだが……これに答えたのは鉄手であった。
実は鉄手も12人の仇の内の1人だったのだ。

すべてを語り出す諸葛正我。
過去、無情の父は清廉で知られる官僚であった。
無情の父は当時から悪政を行っていた蔡丞相の不正を突き止め、7人の仲間と共に告発を試みた。
ところが、その前日に何処からか情報が漏洩し、無情の父を除き7人が皆殺しとなってしまったのだ。

事の顛末を耳にした時の皇帝は無情の父が7人を裏切ったと判断した。
其処で逆上のあまり刺客集団を送り込み、誅殺を命じたのだ。
この刺客集団こそが鉄手たちであった。

しかし、いざ冷静になってみるとどうにも妙だ。
少なくとも裏切った証拠が無い。
慌てて諸葛正我に誅殺中止命令を出したのだが、時既に遅く無情を除き一家が皆殺しにされたのであった。

諸葛正我と鉄手はこの罪を悔い、孤児となった無情を支え続けたのである。

真相を知った無情は蔡丞相が誅殺されず、自身の父が誅殺されたことに衝撃を受ける。
どうしても、諸葛正我らを許せなかった無情は冷血にも別れを告げ1人で「神候府」を去ることとなった。

無情に去られた冷血は孤独となった。
すべては姫遥花の願い通りとなったのだ。
だが、姫遥花の顔に喜色は無い。
それが何故なのか自身でも困惑する姫遥花であった―――エンド。

<感想>

人気武侠小説の映画化で、原題は「四大名捕2 The Four2」。

そんな「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/陰謀」は「ドラゴン・フォー」三部作の二作目。
シリーズには一作目「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/隠密」と三作目「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い」がある。

前作は「武侠モノ」と「Xメン」と「ファンタスティック・フォー」を足して3で割った感じの作品と評したが、今回はこのカラーが些か薄れる。
とはいえ「Xメン」的要素は未だ残っており、何と言っても如煙がミスティークっぽい。

ただ、今回はそれにも増していろいろとスゴイ。

例えば、無情が途中から車椅子ではなく歩くようになったり。
その無情の戦いぶりも前作に比べてアグレッシブ。
身体を独楽のようにくるくる回転させながら短剣を四方八方に投げつける、投げつける。

そして前作で活躍が余り無かった諸葛正我も大活躍。
実は強かったんだなぁ。

さらに、前作の無情パワードスーツ化も見所だったが、今回も如煙が変身した諸葛正我がロケットランチャーを連射する。

さらにさらに、蔡丞相が中川家・礼二さんにソックリ。
話し方も礼二さんがモノマネしたものに似てる。

ちなみに気になる第三作のあらすじは次の通り。

<あらすじ>

・「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い」
車椅子の超能力者無情(リウ・イーフェイ)、鍛冶屋の鉄手(コリン・チョウ)、脚力自慢の追命(ロナルド・チェン)、剣の使い手の冷血(ダン・チャオ)らは、皇帝直々の特務機関である神候府の秘密捜査官だった。彼らは四大名捕として活躍していたが、ある理由により無情が抜けてしまう。そんな折、皇帝(アレック・スー)はひそかに城下を訪れる。
(公式HPより)


いよいよ決戦です!!
果たして「神候府」はどうなるのか、そして無情は!?
もちろん、冷血、無情、姫遥花の三角関係も見所と言えるだろう。

興味を持たれた方は是非、本作にチャレンジされたし!!
ちなみにネタバレあらすじはまとめ易いように改変を加えているので、詳しくは本作をご覧頂きたい。

◆関連過去記事
「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密」(2012年、中国)ネタバレ批評(レビュー)

「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い」(2014年、中国)ネタバレ批評(レビュー)

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