ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
私は今、県警本部の捜査に必要とされていない――大人気警察小説シリーズ、再始動!
(光文社公式HPより)
<感想>
遂にクロハシリーズ最新作が『小説宝石 2015年6月号』より連載開始されました。
そのタイトルは『アルゴリズム・キル』。
『プラ・バロック』『エコイック・メモリ』に続く長編です。
『アルゴリズム・キル』、直訳すると「殺しの手法(解法)」か。
なかなかに意味深長。
そして、『プラ・バロック』では姉と、『エコイック・メモリ』では姉の忘れ形見・アイと、それぞれ形は違えど大切な存在と離れることとなったクロハ。
そんな彼女はそのショックの後遺症から所轄署の警務係に異動。
此の状態で埋もれることも考えていたクロハ。
だが、周囲はともかく事件が彼女を捨て置かなかった。
またも、事件と関わることに。
今回はそんな『アルゴリズム・キル』の第2話。
戸籍上存在しながら実在が確認出来ない児童。
戸籍上存在が確認出来ないが実在を確認している児童。
いずれも、その児童にとっては尋常ならざる状態に置かれていると言えるでしょう。
そんな児童の保護を行ったクロハ。
これが1話冒頭の残酷な殺人事件に繋がって来るのでしょうか。
考えられるのは被害者が戸籍上確認出来ない児童の生みの親などのケースですが、果たして……。
そして、クロハが思い起こすのはアイのこと。
アイは実父のもとですくすくと育っているようです。
これも本編の関わって来るのか?
だとすれば、クロハとアイが再び共に生活する日もやって来るのか?
次話も注目です!!
ちなみに、ネタバレあらすじはかなり改変を加えているので注意!!
あらすじを読んで興味を持たれたら本作にチャレンジすべし!!
<ネタバレあらすじ>
◆前回までのあらすじ
『プラ・バロック』『エコイック・メモリ』と2つの事件により所轄署の警務課へ異動となったクロハ。
続けて大切な者を失ったことで半ば自暴自棄の状態であった。
矢先、イベントの警護に駆り出されたクロハは女性の遺体を発見する。
その遺体は激しい暴行を加えられ、全ての歯を折られた無惨なものであった。
とはいえ、クロハが捜査に携わることは無い―――少なくとも此の時点ではその筈であった。
そんなある日、警務課に出動要請がもたらされた。
児童相談所から児童虐待の現場に同行する人手を出すように依頼されたのだ。
クロハがこれに応ずることに。
・前回はこちら。
『アルゴリズム・キル』1話(結城充考著、光文社刊『小説宝石 2015年6月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)
◆2話あらすじ
児童相談所から児童虐待の現場に同行する人手を求められたクロハは自身が赴くことに。
現場には区役所職員のイマイが待っていた。
イマイによると戸籍上存在する筈の児童が不登校状態に陥っており、どうやら父親が登校を拒否させているようだ。
現場に突入したクロハは子供を保護することに成功する。
数日後、クロハはイマイに再び呼び出されていた。
イマイは同僚のタカシロを伴っていた。
何やら沈痛そうな面持ちのイマイ。
今度は先とは逆のケースについて相談したいらしい。
つまり、戸籍上存在しない児童の保護である。
その少年は公園でたびたび目撃されており、その身体には多数の痣があると言う。
だが、付近の学校を調べてみても該当すると思われる児童が発見出来なかったのである。
其処でクロハの助力を求めたのであった。
これにクロハは微力ながら協力を約束する。
その夜、キリとSNSを通じて会話するクロハ。
イマイからの依頼について明かしたところ、キリは対象の児童が外に出たがっていると指摘。
だが、何者かにより自由を奪われているのではないかと分析する。
なるほどと頷くクロハの脳裏に浮かんだのはアイのこと。
実父に引き取られたアイのことを想うたびに、クロハは心に痛みを覚えるのであった―――3話に続く。
◆関連過去記事
・『アルゴリズム・キル』1話(結城充考著、光文社刊『小説宝石 2015年6月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)
・『プラ・バロック』(結城充考著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『エコイック・メモリ』(結城充考著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・ドラマスペシャル「クロハ 機捜の女性捜査官 連続殺人と集団自殺…2つの捜査本部8日間の激闘!!悪意に立ち向かう家族の絆!!真相にたどり着いた女刑事が交わす涙の約束とは!?冒頭20分…この中に犯人がいる」(2月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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