ネタバレあります、注意!!
第27話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる母親。
これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。
<ネタバレあらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。
・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第26話「鬼のいる村2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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圭一の死について手掛かりを得るべく静香経由で山木巡査を追った蛍たち。
ところが、訪れた村では誘拐事件騒動の真っただ中。
山木に恩を売るべく独自に調査を始めた蛍だが、これが仇になり犯人として山木に捕まってしまう。
県警本部の担当者・蓮宮により釈放された蛍だが、村人は蛍が犯人だと決め付け私的制裁すると退かない。
慌てて村から逃げ出そうとする蛍だが……。
山中を必死に逃亡する蛍。
村人はそんな蛍を逃がすまいと山狩りまで行い始めた。
圭一を先頭に何とか山を抜けた蛍、目の前には県境が横たわっている。
脱出は成功したかに見えたのだが……。
なんと、村人を乗せたバンが先回りしていたのである。
こうして蛍はあっさりと捕まってしまった。
どうやら、村人たちが集まる祭壇へと連れて行くつもりらしい。
バンに無理矢理連れ込まれた蛍、圭一も同行しようとするのだが霊体ゆえに車の壁をすり抜けてしまった。
置いて行かれた圭一は追い付くべくひた走るが車と徒歩では差が広がるばかり。
結局、圭一を置き去りにしたバンは走り去ってしまう。
蛍の身に何かあったら……責任を感じた圭一は必死に祭壇へと走ることに。
一方、蛍は祭壇へと引き出されていた。
その周囲を村人たちが覆うように立ち尽くす。
彼らは口々に蛍の有罪と処刑を訴えていた。
其処には理性の欠片も無い。
怯える蛍の髪飾りが光る。
途端、取り囲む村人たちの頭頂部に何やら糸のような物を見ることに。
どうやら、それが村人たちへ悪意を注ぎ込んでいるようだ。
その頃、走り続ける圭一は山木の姿を目撃する。
山木は何やら村人たちと無線で会話しているようだ。
その内容を聞いた圭一は戦慄する。
なんと、蛍が処刑されているらしいのだ。
それを聞いた山木は止めるでもなく、むしろ嬉々として笑っている。
彼もまた悪意を注がれているのだ。
その頭頂部に糸を見出した圭一はイチかバチかこの糸を切断する。
蛍はと言えば、村人たちから殴られた挙句に両手を縛られその身を焼かれようとしていた。
恐怖に震える蛍の眼に祭壇の中の悪意の塊が映る。
その正体はタコであった。
どうやら、古くからこの地に住まい続け村人を操っているようだ。
此処で蛍はふと疑問を抱く。
だとすれば、当の昔に事件となっていなければ不自然だ。
これは一体、どうしたことなのだろうか?
そうしている間にも、蛍の危機は続く―――次話に続く。
よもやの蛍ピンチ!?
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!
<感想>
「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
2015年4月8日に1巻が発売され、更に早くも2巻が発売予定!!
さて、その27話。
サブタイは「鬼のいる村3」。
これまでの生贄についてですが、村ぐるみの犯行故に全員で隠蔽して来たのかと思いきやそうでもない様子。
つまり、これまで犯行が露見してこなかったことに理由があると言うこと。
では、この理由は何か?
おそらく「そもそも最近までタコが活動を控えていた」ものか。
だとすれば、何者かがタコを刺激し目覚めさせたことになる。
それこそ、PNDなのか?
あるいは、蛍の力なのか?
それとも、また別の理由があるのか?
気になるのは祭壇に埋められた猿の骨か。
これこそが蛍を手招きした手の正体だろうし。
蛍自身のピンチは圭一と正気に戻った山木に救い出されそうかな。
ちなみに、三ツ矢家の誘拐事件ですが、前回の予想通りそもそも誘拐ではないようです。
離婚した夫が子供恋しさから妻に黙って連れ出した的な展開か。
こちらは割と穏やかに落着しそう。
さて、残るはこれまた前回予想した「山木が圭一の死に何らかの関与をしているのかどうか」。
圭一の件について山木は何かを隠しているようです。
おそらく圭一消息不明がPNDの犯行と知りつつ、病床にあった母の為に取引に応じ隠蔽したのだろう。
気になるのはこの取引の内容。
当時、病床の母が居たにも関わらず現在の山木は田舎の村に赴任している。
これが何を示すのか!?
山木の母は全快したのか、それとも故人となったのか。
此処に山木が行った取引が隠されているように思えます。
次回にも注目です!!
木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。
・木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!
さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。
「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。
衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。
既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。
◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第20話までネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第21話「怪物のセオリー2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第22話「塔を上る男」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第23話「塔を上る男2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第24話「塔を上る男3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第25話「鬼のいる村」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第26話「鬼のいる村2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
◆関連過去記事
・「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「フランケン・ふらん 最終話(最終回) Dream」ネタバレ批評(レビュー)
・「フランケン・ふらん 59話 BestFriend」ネタバレ批評(レビュー)
・「Phase20」(木々津克久作、「チャンピオンRED 2012年1月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)
・「鋏女(チャンピオンRED 5月号掲載)」ネタバレ批評(レビュー)
・「ヴァンパイア・アナライズ (チャンピオンRED 7月号掲載)」(木々津克久著、秋田書店刊)ネタバレ批評(レビュー)
これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。
獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
死神:黒い影の男の正体。
【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。
謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。
【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる母親。
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