ネタバレあります、注意!!
第28話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。
<ネタバレあらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。
・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第27話「鬼のいる村3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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圭一の死について手掛かりを得るべく静香経由で山木巡査を追った蛍たち。
ところが、訪れた村では誘拐事件騒動の真っただ中。
山木に恩を売るべく独自に調査を始めた蛍だが、これが仇になり犯人として山木に捕まってしまう。
県警本部の担当者・蓮宮により釈放された蛍だが、村人は蛍が犯人だと決め付け私的制裁すると退かない。
慌てて村から逃げ出そうとする蛍だが、先回りしていた村人に捕まってしまう。
連行された先は村の祭壇、其処にはタコの悪意が巣食っていた。
どうやら、このタコが山木や村人を煽っているようだ。
遂に蛍は村人により処刑されそうになり……。
両手を縛られ火あぶりの刑に処せられそうになった蛍。
其処に山木が車で駆け付ける。
仲間である山木の到着を喜んで迎え入れる村人たち。
だが、山木の反応は彼らが期待したものとは異なっていた。
血相を変えて車を降りるや、村人たちに「何てことを!!」と叱りつけたのだ。
山木の豹変に驚く村人たち。
一方、蛍は彼の頭頂部に繋がっていた糸が切断されていることに気付く。
さらに、山木の背後には圭一の姿が!!
蛍は圭一が山木のソレを切断したことに気付いた。
だからこそ、山木が正気に返ったのだ。
蛍は圭一に事件の黒幕が祭壇に眠るタコであることを伝える。
圭一は大切な蛍を傷付けようとした存在に激怒しタコへと挑みかかることに。
そのとき、圭一の脳裏にタコの記憶が流れ込んだ。
このタコは古来から生息し化石化したもの。
それが村人たちに祀られたことで力を得ていた。
だが、いつしか村人たちから忘れ去られ力を喪失した。
ところが、其処に蛍を見かけ彼女に大きな力を見出したのだ。
蛍の力を取り込めば復権出来る……そう考えたタコは蛍を生贄にすべく村人たちに干渉したのであった。
同情はするが、蛍に危害を加えたことは許さない。
圭一は逆上しつつ、タコを撃つ。
全弾発射し終えた頃には、タコは息絶えていた。
こうして村人たちも正気に戻った。
蛍は彼らから謝罪を受け解放された。
「あのタコが操っていたんだね」と語る蛍。
だが、圭一は知っている。
あのタコにそれほどまでの力が残されていなかったことを。
タコは自制心を弱体化させたに過ぎない。
その後の暴走は村人自身によるものなのだ。
人の闇はかくも深いのだ。
しかし、圭一はどうしてもソレを蛍に告げることは出来なかった。
その後、蛍は山木から事の顛末を聞かされた。
誘拐された三ツ矢家の子供は前夫宅で発見されたらしい。
結局、三ツ矢と前夫による親権を巡る争いに過ぎなかったのだ。
それにしても……と蛍は山木の態度に疑問を抱いていた。
どうも、村人たちと違い最初から蛍に否定的だったのはどうしたことなのだろうか。
これを尋ねられた山木は圭一への疑惑を口にする。
何でも、圭一には十二人委員に関与していた疑いがあるらしい。
果たして、十二人委員とは―――次話に続く。
よもやの蛍ピンチ!?
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!
<感想>
「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
2015年4月8日に1巻が発売され、更に早くも2巻が発売予定!!
さて、その28話。
サブタイは「鬼のいる村4」。
蛍を手招きした手もタコだったとは……蛍の存在がタコを活性化させたことは当たってましたが、これは予想外でした。
とはいえ、タコも圭一と蛍により討たれることに。
ただ、タコが復権出来るほどの蛍の力……これも気になりますね。
その力こそが圭一を蛍の傍に繋ぎ止めているのでしょうし。
一方、山木の口から「十二人委員」なるキーワードが。
これこそ「獣を連れた男(10人と1匹の獣)」のことなのか?
あるいは、静香が口にしていた「PND」なのか?
ただ、蛍の推理では「獣を連れた男」は本体は1人だけの筈。
だとすると、「十二人委員」はまた別のものなのか?
また、山木の態度を見るに「十二人委員」はあまり好ましくは無い様子。
これに圭一が関与していたとはどういうことか?
それと、山木が村に異動となった経緯も含めて気になるところ。
次回にも注目です!!
木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。
・木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!
さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。
「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。
衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。
既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。
◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第20話までネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第21話「怪物のセオリー2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第22話「塔を上る男」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第23話「塔を上る男2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第24話「塔を上る男3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第25話「鬼のいる村」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第26話「鬼のいる村2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第27話「鬼のいる村3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
◆関連過去記事
・「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「フランケン・ふらん 最終話(最終回) Dream」ネタバレ批評(レビュー)
・「フランケン・ふらん 59話 BestFriend」ネタバレ批評(レビュー)
・「Phase20」(木々津克久作、「チャンピオンRED 2012年1月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)
・「鋏女(チャンピオンRED 5月号掲載)」ネタバレ批評(レビュー)
・「ヴァンパイア・アナライズ (チャンピオンRED 7月号掲載)」(木々津克久著、秋田書店刊)ネタバレ批評(レビュー)
これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。
獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
死神:黒い影の男の正体。
【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。
謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。
【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
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