2015年06月30日

「Q.E.D.証明終了iff」2話「素っ裸の王様」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年2号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了iff」2話「素っ裸の王様」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年2号」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
燈馬想:言わずと知れた主人公。
水原可奈:言わずと知れたヒロイン。

夕張:引退を覚悟した売れない芸人。
三太:売れっ子だが気性の激しい芸人。
赤石:三太に付くやり手マネージャー。
石鎚:芸能事務所社長。

<あらすじ>

芸人として引退を考えている男が居た、その名は夕張。
彼は有終の美を飾ろうと誰もが笑う渾身の脚本を物にした。
ところが、これに目を付ける者が居た―――赤石である。

赤石は、売れっ子だが気性の激しい芸人・三太のマネージャー。
しかし、単なるマネージャーに留まらない野心家で三太のマネージメントをこなしつつ次のステップを見据えていた。
実際、赤石は芸能事務所社長・石鎚も認める切れ者。
また、彼は自身が役に立たないと判断した相手を容赦なく切り捨てる冷徹な男でもあった。
そう、赤石は三太に脚本の内容を演じさせ、自らの功績にしようと考えたのだ。

こうして、狙われた脚本は赤石から入れ知恵された三太により盗み出されてしまった。

脚本を盗まれてしまったことで意気消沈した夕張、それを見ていた妹が可奈に助けを求めた。
こうして、想が出馬することに。
想はあっさりと三太の窃盗方法を見抜き罪を認めさせるのだが……。

此処で赤石が立ち塞がった。
権力や契約などで縛りつつ、脚本を奪おうとしたのだ。
これに想が立ち向かい、夕張は三太のもとで社員として雇われることに。
さらに脚本を提供するが、代わりに上演する舞台には夕張も出演するとの約束も取り付けた。

立ち会っていた可奈はこの結論にほっと胸を撫で下ろすのだが、そんな可奈に対し赤石は腹立ちまぎれに暴言を浴びせる。
深く傷付きつつもグッと耐える可奈。
そんな可奈を見て、何やら考え込む想。

遺恨が残ったものの、当面は事無きを得たと思われたのだが。

しかし、赤石は狡猾であった。
社員の立場とした夕張を昼夜に渡ってこき使い、使い潰したのだ。
夕張は疲労から倒れ入院してしまう。
その間にも、夕張抜きで三太の舞台が行われようとしていた。

此処で、想が工作を仕掛ける。
SNSを用いて労働環境に問題があったと訴えたのだ。
ネット上では三太への批判が集まり、これは奏功するかに思われた。

ところが、赤石はこれを逆手に取る。
三太の後輩や事務所の他の売れっ子たちを動員し、同じくSNSで三太を擁護させたのだ。
売れっ子ならば酷使されて当然と言った流れを形成したのである。

何時の間にやら煽った炎は逆向きとなり、想たちが批判を受ける始末となった。

これに対し、想は次の手を打つ。
クラウドファンディングで資金を集め、三太に先立ち舞台を行うことを狙ったのだ。

ところが、これを知った赤石は三太のネームバリューを用いてクラウドファンディングを展開。
先頃の売れっ子たちもこれを支援した為に、想側には人が寄り付かなくなってしまった。

もはや、打つ手なしと思われたのだが……。

数日後、赤石の前で会心の笑みを浮かべる想が居た。
愕然とする赤石。それもその筈、完全にやり込められていたのだ。

想は4つの資料で赤石を追い詰めたのである。

1つ目は、売れっ子は酷使されるべきとした三太側支援者のリスト。
2つ目は、同じくクラウドファンディングの際の三太側支援者のリスト。
3つ目は、夕張が三太のもとで如何に働いていたか、実際の労働状況を記録した書類。
4つ目は、夕張の病状を記した医師の診断書。

1つ1つはさして意味がないとする想。
だが、4つが揃うと絶大な効力を発揮すると言う。

それは「違法労働を三太やその後輩たちが容認した」との事実であった。
想がこれを声高に主張すれば、赤石が勤める事務所の所属芸人たちが仕事が出来なくなってしまうのだ。

歯噛みして悔しがる赤石だが、社長自らが赤石の敗北を認めることに。
結局、想の主張が通ったことで夕張は三太の舞台に出演し有終の美を飾ることが出来た。

一方、これまで多くの人間を切り捨てて来た赤石だが今度は自身が社長に切られることに。
それもこれも、赤石が可奈に暴言を浴びせたことへの想の報復だったのだ。
とはいえ、想なりにかなり手加減を加えていたようではある―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジンR」2015年2号掲載の2話です。

今回は是非、本編それ自体をご覧になって楽しんで頂きたい。
それだけ見応えのある回です。

利用できない者を簡単に切り捨てる赤石。
しかし、当の彼もまた簡単に切り捨てられる立場でした。
因果応報とは言え切ないですね……。

とはいえ、燈馬想の逆鱗に触れたのが赤石の敗因。
しかも、当の想は未だセーブしてこの破壊力。
もしも、セーブして居なかったら……赤石はどんな目に遭っていたのでしょう。
想像するだに恐ろしい。
そして、やっぱり想は可奈のことを……。

キャラも良し、丁々発止の攻防も面白く良回でした。
次回にも期待!!

ちなみに、あらすじでは良さを伝え切れてません。
本作自体を読むべし!!

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詳しくは下記の過去記事をどうぞ!!

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