ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
アイリーンの正体はモリアーティだった。ロンドンでホームズがモリアーティの計画を何度も邪魔したため、彼を調べるために“アイリーン”として近付いたのだという。再び現われたのはニューヨークで何か企んでいるためらしいが、モリアーティは「私に勝たせて」と言って去っていく。モリアーティの企みを探ろうと考えていたホームズは、市警の死体安置所にあった、ギャングの抗争の犠牲者らしき2つの死体に注目するが……。
(公式HPより)
<ネタバレあらすじ>
プロプターに命を狙われたところをアイリーンに救われたホームズ。
同時に、彼女こそが宿敵・モリアーティであると気付くことに。
アイリーンことモリアーティによれば、英国で行った計画の幾つかをホームズに潰されたことが始まりであった。
モリアーティは最初はホームズを殺そうと考えたが、その才に興味を持った。
自身と同類の匂いを嗅ぎ取ったのだ。
もしかすると、自身のパートナーになれる存在かもしれない……。
こうして、モリアーティはアイリーンとしてホームズに接近し籠絡することに成功したのである。
だが、近くで見ている内に同類ではあるものの、ある一点で決定的な差異があることに気付いた。
それが「正義感」である。
ホームズにそれがある限り、モリアーティのパートナーにはなり得ない。
少しの羨望と大きな失望を抱えつつ、モリアーティはホームズの前から姿を消すことにした。
其処でアイリーンの死を偽装したのだ。
ところが、アイリーンを失ったホームズのショックはモリアーティが考える以上に大きく薬物に溺れてしまったのである。
以降、ホームズはワトソンにより復活を果たすまで苦しむこととなった。
「でも、立ち直って良かった」と嘯くモリアーティ。
一方、最初から仕組まれていたと知ったホームズは「殺せ!!」と叫ぶ。
しかし、モリアーティは余裕すら感じさせつつ、その場を去ってしまう。
肩を負傷し満身創痍のホームズは、急を聞き付けたワトソンたちに保護される。
治療を奨められるが、精神が肉体を凌駕したのか捜査を続行する。
まず、プロプターが殺害したモリアーティの手下の遺体を発見したホームズ。
その遺体が所持していた携帯から「ヘレニック貿易」が有する貨物船「マケドニアン・サン」の名を見出す。
「ヘレニック貿易」は「一角」ことテオヒラスが経営する貿易会社で、テオヒラスは過去に闇社会でも名を馳せた人物であった。
これらからモリアーティがテオヒラスと結託し「マケドニア・サン」で密輸を目論んでいると考えるホームズ。
これに基づき捜査が行われたが「マケドニア・サン」からはキツネザル2匹が発見されるのみであった。
「一角」によれば、彼の娘・アリシアが動物好きらしい。
改心した「一角」は密猟された絶滅危惧動物を秘密裏に保護する活動に勤しんでいたそうだ。
当のアリシアはケニアに旅行中だそうだが……。
一方、ワトソンにモリアーティが接近していた。
どうやら、ホームズを立ち直らせた人物に興味を抱いたらしい。
ワトソンとモリアーティは、ホームズを巡り互いに互いを敵だと宣言する。
その頃、ホームズはアリシアがモリアーティに誘拐されたと見抜いていた。
では、モリアーティはアリシアを人質に「一角」に何をさせようとしているのか?
そんな中、マケドニアの代議士の息子であるアンドレイ・バセラがNYに滞在中であることが判明。
現在、マケドニアではEU加盟と国名変更を巡り国民投票が行われようとしていた。
この可否により、通貨ディナールに大きな影響が出ると見られていたのである。
もちろん、場合によっては為替取引で莫大な利益を手にすることが可能である。
此処でホームズはモリアーティのシナリオを看破した。
マケドニアと対立していた「一角」に、その議員の息子であるアンドレイ・バセラを殺害させることで国民の反発を招かせ国民投票を否決に向かわせようと企んでいるのだ。
現状のところ大勢は可決で決着すると思われている以上、否決を見越して動いていれば得られる利益は尋常ではない。
まさに、モリアーティらしい策略であった。
しかし、まだ間に合う。
ホームズはアンドレイの警備担当者・コンロイに危機を伝えると現場に急行する。
ところが……。
実はコンロイこそがモリアーティの部下であった。
御膳立てを整える役目だったのだ。
コンロイは「一角」を招き入れるとアンドレイ・バセラを暗殺させる。
さらに、その犯人として「一角」を射殺するのであった。
現場に到着したホームズは後手に回ったことを察していた。
だが、コンロイが「サッター危機管理会社」の社員であり、サッター逮捕に伴い新たに配置されたと聞くや顔色を変える。
そう、モリアーティはコンロイをアンドレイの警備担当者に据える為にサッターの犯行を暴き立てたのだ。
こうして、コンロイを逮捕したホームズ。
だが遅過ぎた……既にモリアーティの狙いは止めようもない。
完全敗北を喫したホームズは自暴自棄になってしまい、またも薬物に手を出したとして搬送されることに。
そんなホームズの入院先にひょっこり現れたモリアーティ。
モリアーティによればホームズの行動は想定の範囲外だったそうだ。
過去もそうだが、ホームズが薬物漬けになることはモリアーティの意志ではないのだ。
モリアーティは「もう2度と苦しまずに済むように」とホームズに仲間になるよう迫る。
ところが、中毒状態だった筈のホームズがベッドから身を起こした。
さらに「もう1人、モリアーティの想定外だった人物が居る」と口にする。
はっと振り向いたモリアーティの背後にはワトソンが笑っていた。
ホームズが口にした「もう1人の想定外」とは彼女のことだ。
ワトソンの隣にはグレッグソン警部やベル刑事たちも立っている。
全てはホームズとワトソンの罠だったのだ。
ホームズがモリアーティから目が離せないように、モリアーティもまたホームズから目が離せない。
そして、ホームズがモリアーティを殺せないように、モリアーティもホームズを殺せない。
だから、表面上は勝たせ油断したところで再会に現れるよう必殺の罠を仕掛けたのである。
そう、過去にモリアーティがアイリーンの死を偽装したように今度はホームズが中毒を偽装したのだ。
こうして、モリアーティは逮捕された。
逮捕されたモリアーティは素直に罪を認めているそうである。
遂に宿敵を下したホームズ。
とはいえ、その顔は何処か寂しい。
そんなホームズを励ますワトソン。
と、ホームズは屋上の養蜂箱へとワトソンを連れて行く。
彼はワトソンに変わらぬ友情の証として、蜂に「ユーグラシア・ワトソニア」と名付けたことを告げるのであった。
<感想>
「現代版シャーロック・ホームズ」と言えば2つの作品が挙げられます。
1つが英国「SHERLOCK(シャーロック)」、そしてもう1つが米国「エレメンタリー」。
本作「エレメンタリー」はワトソンが女性との大胆なアレンジを加えた「現代版シャーロック・ホームズ」なのです。
その最終話(第24話)。
モリアーティは当初は興味本位だったものの、接するうちにホームズに好意を抱いてしまったのでしょう。
何しろ、モリアーティ曰く「この世に分かり合えるのは自分とホームズしか居ない」らしいので。
そもそも最初の時点で死を偽装せずともホームズを抹殺する選択肢もあった。
それを選ばなかったのは、やはりホームズを失うことを惜しんだからか。
どちらかと言えば「男女の愛」よりは「同胞への愛」に近いのかもしれません。
ちなみに、その後のモリアーティについては「SEASON2」12話「マレフィセント」で明かされます。
また、ホームズに対する想いについても語られます。
それによると、「ホームズとモリアーティは常人と精神構造が異なっているが、常人のような感情を抱くようになりたいと願っている様子」。
例えば「愛」もこれに含まれるようです。
とはいえ、12話「マレフィセント」を視れば分かるのですが、本人たちは気付いていないものの既に「愛情」を理解し実践している節があります。
やはり、ホームズとモリアーティの関係は一筋縄ではいかないようです。
でもって、24話では「ホームズの過去の人間関係」と「ホームズの現在の人間関係」の対決との側面もありました。
言わば「昔の悪い仲間」と「今の良い仲間」たちの対決ですね。
この対決は「ホームズが一度挫折を味わったことで自身の弱さを自覚し頼れる仲間を得た」現在が勝利を収めることに。
ホームズの成長が勝利に繋がったと言えるでしょう。
さて、こうして「season1」は終わりを告げました。
しかし、ホームズとワトソンの冒険は終わりません。
この後に「season2」に続くことに。
其処ではホームズの兄・マイクロフトも登場。
さらに、マイクロフトとホームズの不仲の原因となったナイジェラも登場します。
もちろん、モリアーティも。
というワケで管理人による「エレメンタリー」への批評(レビュー)も続くのです。
当批評(レビュー)で本作に興味を抱かれた方は、是非、本作を視て欲しい。
◆関連過去記事
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こちらはシーズン1からシーズン3までを収録した海外版「SHERLOCK Compelete seriese 1-3 シャーロック シリーズ1-3コンプリートBOX[PAL-UK]」です!!
SHERLOCK Compelete seriese 1-3 シャーロック シリーズ1-3コンプリートBOX[PAL-UK]
SHERLOCK Compelete seriese 1-3 シャーロック シリーズ1-3コンプリートBOX[PAL-UK]
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