2015年08月29日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第37話「緑川楓の誤算2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第37話「緑川楓の誤算2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第37話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
逸見:楓の知人の刑事。

円卓:「占いの館」の占い師の1人、「ジュエル」を名乗っていた。
蝶野:「占いの館」の占い師の1人、「カラスアゲハ」を名乗っていた。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第36話「緑川楓の誤算1」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

緑川楓に殺人容疑がかかってしまった。
被害者は楓が通っていた「占いの館」の占い師・ジュエルこと円卓。
殺害現場に楓が居たこと、また凶器からも指紋が検出されたことから楓は大ピンチに!!
ところが、当の楓はジュエルに見覚えが無い。

確かに楓は「占いの館」に通ってはいた。
しかも、担当がジュエルだったのも間違いない。
だが、相手はジュエルを名乗っていたが殺された円卓とは別人だったのだ。
とはいえ、誰も楓の主張を信用してくれない。
窮地の楓は自身がライバルと認める蛍に助けを求める。

楓を捨て置けない蛍は圭一と共に事件解決に乗り出した。
まず向かったのは「占いの館」である。

「占いの館」では客が券売機でどの占い師に依頼するかを選択するシステム。
早速、ジュエルを選択する蛍だが出て来たチケットに印刷された部屋番号を見て首を傾げる。
事前に楓から聞いていたものと違うのだ。
これはどうしたことだろう?

疑問に思いつつもジュエルの部屋へ向かおうとする蛍。
すると、途中で別の部屋へと案内される。
何でもジュエルに不都合が生じ、他の占い師が代理をすることになったそうだ。
ふと思い立った蛍は楓から教えられた部屋を指定する。
其処には「カラスアゲハ」こと蝶野なる占い師が居た。

一方、捜査状況を確認している圭一。
どうやら、楓の旗色は想像以上に悪いようだ。
逸見が何とか庇おうとするが反対派に悪戦苦闘している。
凶器以外にも、券売機の購入履歴からも楓とジュエルの繋がりが証明されているらしい。

其処に楓の「ジュエルは知っているが被害者は知らない」との供述である。
これが言い逃れと捉えられているようだ。

圭一はこの謎を解かない限りは楓を救えないと考え、蛍のもとへ急ぐ。

その頃、蛍はカラスアゲハと対話していた。
カラスアゲハによれば此の部屋は彼女の部屋で別の使用者は居ないらしい。
つまり、楓が相談していた占い師はジュエルを騙ったカラスアゲハだったことになる。

目の前のカラスアゲハが犯人だと確信した蛍に対し、カラスアゲハはニッコリと微笑む。
さらに「お兄さんのことでお悩みでしょう」と言い当ててしまった。

その力に驚く蛍が周囲を見回すと……何とカラスアゲハから生じた奇妙な触手が蛍を囲んでいるではないか!!
その触手の先にはそれぞれに目が付いている。
どうやら、この目で依頼者の心の中を覗いているようである。

マズイ……この状態では楓のことも知られてしまう。
狼狽する蛍だが、其処に圭一が駆け付けた。

すると、今度はカラスアゲハが何やら戸惑い始めた。
どうもカラスアゲハもうっすらとだが圭一を認識しているようだ。

此処に蛍は勝負に出た。
自身がカラスアゲハ同様に能力者であると宣言すると「楓に依頼され、罠に嵌めた犯人を呪い殺しに来た」と告げたのだ。

なまじ認識出来ているだけにカラスアゲハの動揺ぶりは凄まじかった。
蛍の芝居に付き合って圭一が近付くなり、罪を認めて命乞いを始めたのだ。

こうして、カラスアゲハこと蝶野が円卓殺害犯として逮捕されることに。

蝶野によればもともと円卓とは仲が悪く、殺意を抱いていたらしい。
ところがある日のこと、円卓殺害に有用となる楓がやって来ることを察知し券売機に仕掛けを施した。
券売機の中の券に楓が押すであろう順番を見越してカラスアゲハの部屋番号が出て来るように仕込んだのだ。

捜査陣が注目していたのは楓が券を購入する様子であり、その券自体に仕掛けが施されているとは思わなかったのである。

こうして、楓を誘き寄せた蝶野は彼女好みの手柄を教えることで信頼を得た。
その中で占いに必要と称して様々な道具に触れさせ楓の指紋を入手したのだ。
そして、遂に犯行に及んだのだ。

真犯人である蝶野が逮捕されたことで楓の容疑は無事に晴れた。
無実が証明された楓は蛍に感謝の涙を流す、そんな楓をからかう蛍。
2人の間に確かな友情が育まれつつあった―――次話に続く。

ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
1巻、2巻。3巻に続き、早くも4巻が発売予定!!

さて、その37話。
サブタイは「緑川楓の誤算2」。

窮地に陥った楓でしたが、彼女がライバルとしている蛍により救われることに。
ラストシーンの蛍と楓の交流は良かったですね〜〜〜!!
これにより、蛍が「十二人委員会」と対決する際にも楓から助力を得ることになりそうです。

そして、今回のミステリ的なポイントは4つ。

1.券売機のトリック。
2.楓からの指紋採取方法。
3.部屋番号から犯人を特定。
4.蛍が芝居を打つことで犯人の自白を促したこと。

此処が光ってました。
特に2、3、4がかなり良かったですね。

次回にも注目です!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第30話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第31話「謎の桃園2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第32話「節の反抗期」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第33話「崖の下の呪い家」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第34話「崖の下の呪い家2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第35話「崖の下の呪い家3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第36話「緑川楓の誤算1」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ

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これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
十二人委員会:警察内部に存在する犯罪者を私的制裁する組織、メンバーは12人居るらしい。

死神:黒い影の男の正体。「桐島静香の秘密」「謎の桃園」に登場。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」「崖の下の呪い家」に登場。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
満島:節の担任教師。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。
円卓:「占いの館」の占い師の1人、「ジュエル」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
蝶野:「占いの館」の占い師の1人、「カラスアゲハ」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。

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