<あらすじ>
今日も閑古鳥が鳴いている大杉探偵事務所。主の大杉(香川照之)はかつて警視庁捜査一課の敏腕刑事だったが、警察を辞めて探偵事務所を開設したが、すぐに軌道にのる仕事では無い。妻・恵子(堀内敬子)との離婚調停もうまくいかず、娘・めぐみ(杉咲花)とも微妙な関係を保ったまま。
そんな公私共に順調ではない大杉の前に、人気女優・百合(飯島直子)と彼女のマネージャー・かなえ(片桐はいり)が現れ、百合のボディーガードを依頼した。聞けば、最近、百合が殺害予告を受け、彼女の周囲で不可解な事故も起こっているとのこと。百合の美しさと報酬金に興味をそそられ、大杉は依頼を快諾、「付き人」として百合の身辺警護をすることになった。
しかし、百合の付き人である聡美(水崎綾女)にこき使われ、かつ百合の我侭に振り回されるなど、慣れない芸能界の仕事に四苦八苦する。ところが、撮影現場で百合が持つはずだった小道具が爆発!幸い百合は無傷ですんだが、聡美が軽い怪我を負ってしまう。爆弾が使用されたことを考えると、殺害予告もただのいたずらではなさそうだ。さすがに大杉も、警察に相談するよう勧めるが、かなえは「(百合の)イメージが壊れる」と言って取り合わない。見えない脅迫相手から百合を守る気持ちを固めた大杉は、警察時代からの良き相談相手で情報通の鳴宮(伊藤淳史)の協力を得てボディーガードの仕事に全力を傾けていく。
次第に明らかになる芸能界の闇、百合とかなえの関係、そして見えない犯人の狙い…果たして大杉は、過去の痛手を乗り越えて、脅迫犯から百合を守り抜くことができるのか!?
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
警察を退職した大杉は探偵事務所を開業することに。
とはいえ、開業したばかりでは依頼人も現れず、暇を持て余していた。
妻・恵子とは離婚が進められており、娘・めぐみとの仲もしっくりとはいかない状態であった。
そんな大杉のもとに芸能事務所マネージャーの植田かなえが依頼を持ち込んで来た。
彼女が担当する有名女優・白石百合が何者かに狙われており、これをボディーガードして欲しいらしい。
既に何度となく不審な出来事が起こっているのだそうだが……。
報酬に釣られた大杉は一も二もなく、この依頼を引き受けることに。
付き人に扮して百合を警護する大杉だが、これがなかなかに骨の折れる仕事であった。
百合自身が曲者な上に、付き人の先輩で女優見習いの聡美にこき使われる日々。
仕事の為とはいえ、大杉は多大なストレスに曝されてしまう。
矢先、百合が手にする筈だった小道具が爆発!!
大杉は事が事だけに警察への相談を提案するも、かなえは「百合のイメージが傷つく」と受け入れない。
仕方なく大杉は派出所勤務の鳴宮へ協力を求め、小道具に爆弾を仕掛けた人物を調べることに。
すると、犯人が森井組に所属する三谷と判明。
どうやら、三谷は組の金を持ち逃げし森井たちから追われているらしいが……。
大杉は三谷に依頼した人物が居ると睨む。
さらに百合周辺を調べたところ、彼女に事務所移籍の話が浮上していることが判明。
そう、三谷の依頼人はかなえだったのだ。
かなえは百合と共に二人三脚で事務所を大きくして来た。
百合を欲した大手事務所からの圧力にも抗して来たのだが、当の百合が移籍を望んだのである。
かなえは移籍を留めるべく警告として三谷に襲撃を依頼したのだ。
ところが、三谷はかなえの依頼を逆手に取り脅迫した挙句、さらなる金を求めて傷害紛いの脅しを繰り返していた。
もはや、かなえの意志を無視しているようだ。
困り果てたかなえは大杉に警護を依頼したのである。
そんな中、大規模な授賞式が行われ百合も参加することに。
三谷が襲撃を仕掛けて来るに違いないと考えた大杉は厳戒態勢を取る。
しかし、三谷はその間隙を縫って百合を狙撃する。
間一髪、これに気付いた大杉が盾となるが……弾はペイント弾であった。
三谷からの最終警告だ。
直後、百合が三谷に誘拐されてしまった。
三谷はかなえに身代金を要求し、受渡し場所を指定する。
百合を奪還すべく現場へ向かう大杉。
だが、受渡し場所には三谷とその部下が3人ほど詰めていた。
一対一ならともかく複数人が相手となれば援軍が望めない以上、勝ち目がない。
大杉はかなえを先行させ時間稼ぎさせると、一計を案じる。
数分後、大挙して現れた黒塗りの車。
中からは森井と部下たちが続々と下りて来る。
そう、大杉が森井に三谷の居場所を密告したのだ。
森井たちにより三谷の部下は一掃された。
三谷を捕らえようとする森井。
ところが、其処にパトカーがやって来る。
先頭には鳴宮の姿、此処まで大杉の狙い通りだ。
これを見た森井は三谷を前にその場を撤退。
パトカー自体は鳴宮が「誤報だった」と引き取らせた。
いよいよ一対一となった大杉は三谷と対峙し、これを降すことに。
救出された百合はかなえに真意を明かす。
すべては大手事務所の圧力に屈しつつあったかなえと事務所を救う為であった。
百合は聡美が居れば新たな夢を見ることが出来るとかなえを励ます。
その夜、美希と飲む大杉。
本当は百合と約束していたのだが、すっぽかされたのである。
この面子で語るとなれば、肴は倉木のことだ。
とはいえ、話はあまり弾まない。
その内にお開きとなった。
翌日、大杉の事務所を訪れた百合は知り得た内容を口外しないとの守秘義務文書にサインを迫る。
大杉は百合との時間を惜しむが……。
そんな大杉の背後をちらりと確認した百合は彼に迫る。
鼻の下を伸ばす大杉。
其処へ痛烈な言葉が浴びせられる。
「サイテ〜〜〜お父さんなんて大嫌い!!」と。
慌てた大杉が振り返ると……めぐみが立っていた。
さらなる痛罵を浴びせつつ、その場を走り去るめぐみ。
「待て、誤解だ!!めぐみ、めぐみぃ〜〜〜」
追い縋る大杉だが、無情にも閉じられた扉が立ちはだかるのであった―――エンド。
<感想>
「インファナル・アフェア」の日本リメイク版「ダブルフェイス」製作スタッフが再結集したドラマ。
それがこの「MOZU」とそのスピンオフ作品「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所 美しき標的編」。
「美しき標的編」との名からお分かりの通り、もう1本「砕かれた過去編」がWOWOWさんにて放送予定。
原作に『砕かれた鍵』とのタイトルがありましたが関連はあるのだろうか!?
・月曜ゴールデン「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所 砕かれた過去編」(12月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「インファナル・アフェア」3部作(インファナル・アフェア、無間序曲、終極無間)ネタバレ批評(レビュー)
・「ダブルフェイス 潜入捜査編(TBS版) ヤクザの幹部VSエリート刑事…二人の真の姿は互いに“潜入”するスパイ…孤独な男達の運命は?そして愛の行方は?圧倒的スケールで描く大作」(10月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ダブルフェイス 偽装警察編 大反響御礼!傑作サスペンスを今夜特別版で地上波初放送エリート刑事VSヤクザの幹部…二人の正体は互いに潜入するスパイ 孤独な男の運命と愛の行方」(1月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)
ちなみに「MOZU」原作は逢坂剛先生「百舌シリーズ」。
「百舌シリーズ」には次の6作が既刊として存在。
『裏切りの日々』、『百舌が叫ぶ夜』、『幻の翼』、『砕かれた鍵』、『よみがえる百舌』、『鵟の巣』。
・『百舌シリーズ(百舌の叫ぶ夜、幻の翼)』(逢坂剛著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)
そして、これに新たに加わるのが2015年11月5日発売予定の『墓標なき街』。
同作は集英社刊『小説すばる』にて連載され、意外な結末を迎えました。
興味のある方はチェックすべし。
・『墓標なき街』最終話、第12話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
さて、此処でドラマの感想を。
お調子者の探偵にその助手、曲者の警護対象、裏のある依頼人、そして残虐な犯人。
いや〜〜〜なかなかに手堅いハードボイルドでしたね。
そう言えば全体的に東直己先生原作の映画「探偵はBARにいる」を思い起こしました。
いや、寧ろ「探偵物語」の方が近いのかなぁ。
・日曜洋画劇場「新作公開!特別企画 探偵はBARにいる ススキノ探偵初登場 4つの事件を結ぶ女!!話題作!地上波初放送」(5月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・日曜洋画劇場「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 北海道縦断狙われた探偵&美女!!大人気シリーズ第2弾調査再開!!」(5月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・『バーにかかってきた電話』(東直己著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)
また、倉木の「不在の在」とでも言うべき存在感もなかなか。
鳴宮が演じる倉木や美希との会話に上った倉木。
倉木が登場せずとも、その姿が浮かぶのはやはり存在感か。
上手く乗せられてしまったようで些か悔しくもありますが、これは映画版「MOZU」も期待せざるを得ないでしょう!!
そんな「劇場版 MOZU」のあらすじはこちら。
<あらすじ>
妻子の死をめぐる謎を追い、その果てに警察内部に存在する闇を暴いた公安警察官の倉木(西島秀俊)。それから半年、ペナム大使館襲撃と高層ビル占拠爆破というテロが同時に勃発。これらの事件は、犯罪プランナーの高柳(伊勢谷友介)と暗殺のプロフェッショナルである権藤(松坂桃李)が率いるグループによるものだった。彼らは、戦後犯罪史に残る組織的犯罪や経済事件に関与しているとうわさされる人物、ダルマ(ビートたけし)の名のもとに、さらなる規模の計画を進めており……。
(公式HPより)
いよいよダルマの正体が明らかになる!?
◆関連過去記事
・『墓標なき街』第1話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第2話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第3話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第4話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第5話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第6話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第7話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第8話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第9話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第10話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第11話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』最終話、第12話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『百舌シリーズ(百舌の叫ぶ夜、幻の翼)』(逢坂剛著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜 第1話 都心で起きた爆弾事件…妻を失った公安のエースVS記憶を失った殺し屋」(4月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・月曜ゴールデン「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所 砕かれた過去編」(12月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ダブルフェイス 潜入捜査編(TBS版) ヤクザの幹部VSエリート刑事…二人の真の姿は互いに“潜入”するスパイ…孤独な男達の運命は?そして愛の行方は?圧倒的スケールで描く大作」(10月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ダブルフェイス 偽装警察編 大反響御礼!傑作サスペンスを今夜特別版で地上波初放送エリート刑事VSヤクザの幹部…二人の正体は互いに潜入するスパイ 孤独な男の運命と愛の行方」(1月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「インファナル・アフェア」3部作(インファナル・アフェア、無間序曲、終極無間)ネタバレ批評(レビュー)
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MOZUとダブルフェスは関連性ないですよね
この作品もあまり関係ないところで物語が進んでいきます
映画の公開に向けたものなのでしょうが「劇場版」見たあとでは?
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
なるほど、確かに本編とは趣がかなり異なっていましたね。
スピンオフだけに、大杉や鳴宮が登場するものの独立した別の作品として楽しむべきなのかもしれませんね。