ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
ジェーンの失踪にはソ連の工作員、ブラウンが関係していた。ブラウンはイギリスで重要人物の暗殺を企てている。タペンスはメイドになりすまし、ブラウンとつながりがあるオペラ歌手の自宅に潜入する。一方、トミーはブラウンの手下だと間違われたことで、ジェーンの居場所を突き止めることに成功するが、偽者だと気づかれてしまう。
(公式HPより)
では、続きから(一部に重複アリ)……
・前回はこちら。
「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」1話「秘密機関1」(10月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)
ドレナンと間違われたトミーは「のぞき部屋」で行われる謎の会合に参加することに。
どうやら、会合はブラウンの仲間たちによるもので暗殺に続く大事件を目論んでいるらしい。
参加者のコンラッドたちはトミーをドレナンと思い込み歓待する。
しかし、メンバーの1人・マキューンは本物のドレナンを知っていた。
マキューンは私欲から正体を黙っている代わりに金を寄越せとトミーを脅迫する。
一方、メイドのケリーに扮してオペラ女優・リタのもとに潜入したタペンスはリタがブラウンと既に接触しており「アメリカの友人」を狙っていることを掴む。
他の情報を得るべく家捜しを続けるタペンスだが、事あるごとに辛く当たる高慢なリタの態度にほとほと嫌気をさすことに。
しかも、リタの友人らしき法律家・ジェームズに家捜しの現場を抑えられてしまう。
その頃、トミーは「のぞき部屋」の地下にジェーンを発見していた。
だが、其処でマキューンから口止め料を催促されて進退窮することに。
しかも、その現場をコンラッドたちに目撃されてしまう。
此処でトミーは「マキューンの様子がおかしい」と攪乱工作に動く。
日頃から私欲に走っていたマキューンはコンラッドから疑惑を抱かれていたらしく、あっさりと抹殺されてしまう。
味方に対しても容赦のないコンラッドたちに、トミーは戦慄する。
同じ頃、法律家ジェームズに家捜しの現場を抑えられたタペンス。
万事休すと思いきやジェームズはカーターの部下であった。
タペンスはジェームズと情報交換し、リタが毒薬を入手していたことを知る。
其処からタペンスはブラウンとリタが共謀し標的の毒殺を目論んでいると気付く。
虎口を脱し自宅に戻ったトミーとタペンスはアルバートを交えて情報整理を行うことに。
その結果、「アメリカの国務長官」が狙われているとの仮説を立てる。
これをカーターに報告したところ、彼から国務長官がリタの出演するオペラを観劇すると聞かされ仮説が正しいと確信する。
しかし、カーターからはこれ以上の介入を禁じられてしまう。
だが、それでトミーたちが止まる筈もない。
なんと、カーターの警告を無視したトミーたちは先回りして本物のドレナンを罠に嵌め留置所に放り込んだのだ。
トミーはジェーンを救うべくドレナンに扮して「のぞき部屋」へ赴くつもりであった。
ところが、此処でトラブルが発生。
ドレナンはコンラッドたちに活動資金の1000ポンドを渡す予定であった。
これが無ければトミーはドレナンに扮することは出来ない。
タペンスはジェーンの伯父で資産家のジュリアスから1000ポンドを借りることに。
金を出したからには口も出したいジュリアスはトミーの仲間に加えるよう要求。
ジュリアスを気に入らないトミーだが、こればかりは避けようもない。
仕方なくジュリアスを加えたトミーは彼に「のぞき部屋」の見張りを依頼。
潜入後30分たってもトミーが戻らなければ警察に通報するよう指示する。
ジュリアスが何処までも気に喰わないトミーだが、それどころではなかった。
「のぞき部屋」へ潜入するやあっさりと捕まってしまったのである。
一方、タペンスはケリーとして再びリタのもとへ。
施錠された部屋を調べ毒薬を発見するが、こちらもリタに正体がバレて捕まってしまう。
だが、タペンスの行動力は一級どころか特級品であった。
隙を突き窓をぶち破るや逃亡に成功する。
さらに秘密回線を用いてカーターへ連絡を入れることにも成功。
同じ頃、トミーが戻って来ないことでジュリアスは通報。
警察が駆け付け一帯は大騒ぎに。
だが、肝心のトミーは見つからない。
何故なら、トミーは「のぞき部屋」からすぐ隣の建物へと運び込まれていたからだ。
トミーの危機は未だ続くのである。
タペンスの連絡を受けてリタ逮捕に動いたカーターたち。
しかし、ブラウンによりリタは口封じされてしまっていた。
捕まったトミーはと言えば「のぞき部屋」の従業員の1人に助け出されようとしていた。
どうやら、彼女がジェーンの友人で新聞広告を受けて時計と写真を送った人物らしい。
彼女はジェーンが「アナッサ」と言っていたと伝えるが……。
直後にコンラッドたちが乱入し、トミーたちは逃亡に失敗してしまう。
トミーの目の前でジェーンへの拷問が開始。
ジェーンは未だにブラウンの正体に繋がる証拠品の在処を明かしていないらしい。
並行してトミーの処刑が行われようとしていたが……。
其処にブラウンから連絡が。
トミーは寄宿舎に暮らす息子・ジョージを人質に機密資料を盗み出すよう命令されてしまう。
同じ頃、何時までも戻らないトミーを心配したタペンスはジュリアスと合流し事情を知った。
「のぞき部屋」を訪ねたタペンスはその壁に「アナッサ」の文字を発見する―――3話に続く。
<感想>
本ドラマは2015年7月から8月にかけて英国にて放送されていたものだそうで、日本版では2つのエピソードをそれぞれ3話ずつ全6話で放送予定。
まず、第1話から第3話までの原作はアガサ・クリスティー著「トミーとタペンス」シリーズの第1弾『秘密機関』(早川書房刊)。
あらすじは次の通り。
<『秘密機関』あらすじ>
戦争も終わり平和が戻ったロンドンで再会した幼なじみのトミーとタペンス。ふたりはヤング・アドベンチャラーズなる会社を設立し探偵業を始めるが、怪しげな依頼をきっかけに英国を揺るがす極秘文書争奪戦に巻き込まれてしまう。冒険また冒険の展開にふたりの運命は? 名コンビ誕生の記念碑的作品(解説:杉江松恋/装幀:和田誠)
・上巻
おさななじみの名コンビ、トミーとタペンスが巻きこまれたのは、戦争中に消えてしまった重要書類の争奪戦。大西洋に沈んだ豪華客船から救出された女性ジェーン・フィンが、書類を持ったまま行方不明になっているのだ。何年もたった今ごろになって、その書類が国の安全を揺るがせる可能性が出てきたらしい。書類をねらうなぞめいた悪の組織のボス、正体不明の怪人ブラウンを向こうにまわして、胸おどる大冒険がはじまった。
・下巻
ますます激しくなる重要書類争奪戦。敵につかまっていたトミーがなんとか脱出したと思ったら、今度はタペンスが敵の手に! 若い冒険家たちをアシストするのは、大金持ちのジュリアスと、名弁護士のジェームズ卿。行方不明のジェーン・フィンとタペンスをさがして飛びまわるうち、悪の組織のボス、なぞの怪人ブラウンとの対決もせまっていた……元気いっぱいの名コンビ、トミーとタペンスがいどむ冒険また冒険の大活劇!
(早川書房公式HPより)
続いて、第3話から第6話までの原作は『NかMか』(早川書房刊)。
<『NかMか』あらすじ>
情報部からナチの大物スパイ〈NかM〉の正体を秘密裡に探るという任務を帯びたトミーは、妻のタペンスには内緒で任地へと赴いた。だが、タペンスとて一筋縄でいく女ではない。騙されたふりをして先回り。かくして二人は、大規模なナチ・スパイ網のまっただなかへと飛びこむことに……スリル満点の冒険ミステリ(解説 渡辺武信)
(早川書房公式HPより)
詳しくは下記過去記事をご覧ください。
・【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!
では、ドラマの内容を。
あらすじをご覧頂ければお分かりの通り、かなり原作にアレンジを加えて来た印象ですね。
とはいえ、ドラマ版として世界観の構築には成功しているのではないでしょうか。
そんな本作ですが、いよいよ次回は「秘密機関編」最終話。
謎の言葉「アナッサ」の意味とは!?
果たしてブラウンの正体は!?
とはいえ、ブラウンの正体については既に賢明なる視聴者諸氏にはお分かりの筈。
手掛かりは既に示されています。
まず、トミーの行動を事前に予期することが出来る人物。
そして、トミーの息子・ジョージを人質にしたことからその存在を知っている人物。
さらに、カーターのもとの機密資料の存在を知っている人物。
とはいえ、その機密資料の破棄には及ぶことが出来ない人物。
また、ブラウンとして存在を知られながらも正体を突き止めることが出来なかった理由は何故か?
そもそも、ジェーンたちの行動が筒抜けだったのは何故か?
すなわち、これはカーターの近くに存在する人物を指す。
もちろんカーターではなく、アルバートでもなく、ジュリアスでもない。
おそらく原作通りならば「あの人」でしょう……と思うんだけど合ってるのだろうか。
そして、トミーとタペンスの運命は!?
3話にも期待ですね!!
ちなみに『そして誰もいなくなった』がミニドラマ化されるそうです。
・【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!
他にも「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」を製作した米CBSが「ミス・マープル」を大幅にアレンジした「Marple」製作決定とのこと。
こちらも注目です!!
・ホームズに続きミス・マープルも現代へ!?米国にて「Marple」製作決定とのこと!!
◆関連過去記事
【トミーとタペンス ―2人で探偵を―】
・「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」1話「秘密機関1」(10月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【書評(レビュー)】
・「ホロー荘の殺人」ネタバレ書評(レビュー)
「ホロー荘の殺人」(アガサ・クリスティー著、中村能三訳、早川書房刊)
・『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティー著・山本やよい訳 、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)
・ポアロシリーズ最終作「カーテン」ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。
「カーテン」(アガサ・クリスティー著・中村能三訳 、ハヤカワ書房刊)
・「ねじれた家」(アガサ・クリスティ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)
【映像化作品】
「オリエント急行殺人事件」
・フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【映画化関連情報】
・【速報】ミス・マープルものがディズニーで映画化されるとのこと!!
・アガサ・クリスティ原作「ねじれた家(Crooked House)」が映画化!!
・シュワちゃんがアガサ・クリスティ原作映画に出演!?「そして(敵が)誰もいなくなった」な映画のタイトルは「サボタージュ(原題)」!!
・映画「オリエント急行殺人事件」がリメイクとのこと!!
【イベントその他】
・アガサ・クリスティー生誕120年展覧会開催中!!
・金沢にてアガサ・クリスティー原作「検察側の証人」舞台上演決定!!
・舞台「検察側の証人」東京公演決定!!
・アガサ・クリスティ「ポアロにうんざり」発言にファン「え〜〜〜っ!!」と叫ぶ
・「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて「アガサ・クリスティー ナイト」開催!!
・【注目】「アガサ・クリスティ大事典」が話題に
・2014年の今もポアロシリーズ続編が刊行されていた!?その名も『モノグラム殺人事件』(早川書房刊)に注目せよ!!
・2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!
・やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!
・【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!
・【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!
・【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!
・ホームズに続きミス・マープルも現代へ!?米国にて「Marple」製作決定とのこと!!
【関連する記事】
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