2015年10月29日

「英国一家、日本を食べる」23話「裸のつきあい」(10月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「英国一家、日本を食べる」23話「裸のつきあい」(10月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<23話あらすじ>

帰国を前に「温泉」にやってきたマイケルたち。最初は戸惑っていたリスンたちも、その解放感に、すっかり温泉が気に入ってしまう。そして旅館の夕食に、北海道で食べそびれてしまったカニが供されてマイケルは幸せの絶頂に達する。そこへ例によって、トシから突然の電話がかかってくるが…。
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)

足湯を楽しむマイケル、リスン、アスガー、エミル。
衛生面を気にするアスガーだが、マイケルは「かけ流しだから大丈夫」と請け負う。
そう、本日のマイケル一家は温泉地へと出向いていたのだ。

「温泉」とは「地中からお湯がわき出る状態のこと、また施設そのものを指し、47都道府県に3000もの施設が存在している」のだそう。

温泉初体験の一家だが、マイケルは相当に下調べを積んでいる様子。
「温泉を楽しむにはまず宿」と自説を述べると「ゆったりと開放的な気分こそが肝心」と語り出す。

宿に辿り着いた一家は仲居さんに案内され部屋へ。
とその前に玄関で靴を脱ぎ、備え付けのスリッパへと履き替えた。
もちろん、部屋に入るときは裸足である。

部屋に着くなり眺めを楽しむリスン。
だが、マイケルはまだやることがあると服を脱ぎ始める。
そう、温泉宿の定番・浴衣に着替えたのだ。

マイケルによれば開放的な気分に浸るには浴衣を着なければならないらしい。
「温泉とは日々の生活を忘れゆったりとリラックスする場所だから」だそうだが……。

続いて、いよいよ温泉へ。

「温泉の流儀とは!?」
「リラックス、リラックス、リラックス!!」

鬼教官へと豹変したマイケルにリスンたちは戦々恐々だ。

「何か質問は?」
「水着がありません、サー」

この問いにマイケルが激怒した。
マイケルによれば「温泉では全裸、水着はもってのほか」らしい。
「それ以外にリラックスは出来ない」とまで断言されてしまう。

慣れない温泉でマイケルに説教されてしまうリスンたち、これではリラックスどころではない。
「来るんじゃなかった」リスンは溜息を洩らすが……。

女湯のリスンと別れ、男湯へと足を踏み入れたマイケルたち。

「今日の事が僕の幼少期のトラウマになったら責任取れる?」問うアスガー。
だが、エミルは特に抵抗を抱くこともなく温泉へ突入。
これを見たマイケルとアスガーも誘われるように突撃する。

数分後、温泉に浸かるマイケル、アスガー、エミルは全員が満足していた。
まさに、気分は最高だ!!
こうなると気になるのはリスンのことだが……。

「最高、信じられない!!」
隣の女湯から上がるリスンの声。
普段は聞けないリスンの砕けた声にマイケルたちは呆然である。

そう、やはり流儀は重要だったのだ。
マイケルの言を守ったが為に、その真価を味わうことが出来たのである。

部屋に戻ったマイケルたち。
どうやら、リスンは温泉を気に入ったらしく「また来ましょう」と前向きだ。

其処へ料理が運ばれて来た。
並ぶのは因縁の蟹尽くしである。

北海道での蟹以来、蟹を夢見て来たマイケルはこれに飛びついた。
11話以来、実に12話ぶりの蟹にマイケルの顔も自然を綻ぶ。

「英国一家、日本を食べる」11話「カニ、カニ、北海道」(6月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

アスガーたちはと言えば「昆布出汁」を堪能している。
これも日本に来て学んだことだ(12話参照)。

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そんな家族にマイケルは「明日は東京に戻って、翌日日本を出発する」と宣言する。
其処で最終日はアスガーの好きな場所に行くこととなった。

「ネズミのテーマパーク!!」
一も二も無く叫ぶアスガー。

「2つ星の日本料理店はどうだ!?」
さり気なく自身の趣味へと近付けようとするところはマイケルらしい。
だが、アスガーには切り札があった。

「エミル、泣け」
「分かった、行こう」

こうして、マイケルたちはネズミのテーマパークへ向かうこととなった。

その夜、マイケルは夢を見た。
登場したのは来日前の自分だ。

当時のマイケルは日本料理を誤解していた。
そんなマイケルにトシが差し出したのが鬼塚の著作であった。

「お前に人生の楽しみを教えてくれる本だ」

トシの言葉は正しかった。
マイケルはその本をもとに真の日本料理を知ることが出来た(3話で語られたエピソード)。

「英国一家、日本を食べる」3話「日本料理の神髄」(4月30日放送)ネタバレ批評(レビュー)

ふと目覚めたマイケル、其処にタイミングよくトシから電話が入る。
マイケルは普段のように先手を打たれる前に自身の状況を語り出す。
虚を突かれた形のトシだが、やはりただでは終わらない。

「もうすぐ旅も終わりだな。出発するその日に会おう」
そう告げたのである―――エンド。

<感想>

原作はマイケル・ブース著『英国一家、日本を食べる』と『英国一家、ますます日本を食べる』(共に亜紀書房刊)。
NHKさんにて毎週木曜日0時40分から1時まで放送中、全24話予定。

前半はマイケル一家を中心としたカートゥーンパート、後半はトシ視点のドキュメンタリーパートからなる。

この23話のテーマは「風呂」について。
すなわち「テルマエ」なのです。
遂に食事以外のテーマが取り上げられることに。

そんな今回ですが、具体的にはカートゥーンパートでは「温泉」を中心に、実写パートでは「銭湯」が取り上げられました。

まずはカートゥーンパート。
何と言っても、3話、11話、12話とこれまでのエピソードを活かした事柄が描かれたのも良かった。

そしてアスガー、あの年齢で衛生面に考えを巡らせるとは……やるな!!

また「リラックス」を唱えていた肝心のマイケルが「もっとも肩肘張っていた」のも面白かったですね。
あれだけ流儀に拘って居たらリラックスは出来ないだろうにねぇ……とはいえ、それだけ流儀を重んじて貰えるのは日本人として嬉しかったりします。
やはり「郷に入れば郷に従え」ですよ。

ラストではトシ登場について予告が!?

ちなみに「温泉」だけに「温泉卵」が出るかと思いきや出ませんでしたね。

そして実写パート。
温泉と並ぶ銭湯が語られました。

まず、銭湯ののれんをくぐると番台が待ち構える。
そして、銭湯と言えば高い天井も特徴的。
浴場内には富士の絵が描かれており、利用客を楽しませます。

銭湯の楽しみは入浴後も続く。
アナログ体重計、コーヒー牛乳など。
さらに、銭湯を出てからは風呂上りに街をぶらつく楽しみもあるのだ。
其処にあるのはまさに一大アミューズメントなのです!!

ちなみに本作「英国一家、日本を食べる」の旨味も此の点にあるような気がします。
「カートゥーンパート」と「実写パート」との「アミューズメントぶり」が肝要なのです。
これにより深い味わいの作品が出来上がる。
この「素材を活かすこと」が視聴者の心を動かすのでしょう……面白いワケです。

次回はいよいよ最終回。
いよいよトシが登場!?
些か寂しくはありますが最終回も楽しみな作品です。

また本作のDVD化が決定とのこと、興味のある方は本記事下部のアマゾンさんリンクをチェックすべし!!

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