2015年11月01日

土曜ワイド劇場「司法教官・穂高美子4 死を呼ぶ誓いのキス!?人気タレント結婚式、“空飛ぶ花嫁"の連続殺人トリック!!銀座の隠れ家バーにボトルキープした悪魔の謎」(10月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「司法教官・穂高美子4 死を呼ぶ誓いのキス!?人気タレント結婚式、“空飛ぶ花嫁"の連続殺人トリック!!銀座の隠れ家バーにボトルキープした悪魔の謎」(10月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

<あらすじ>

司法試験に合格した修習生たちが、裁判官や検事、弁護士を目指して共に学ぶ“司法研修所”。その検察教官を務める穂高美子(水野真紀)は、東京地検から異動してきた優秀な検事で、講義の厳しさから修習生たちに“タカビー”とあだ名をつけられていた。

修習生の緋村小百合(高橋愛)は3年前までテレビタレントとして活動していたが、父親が交通事故で他界したのを機に一念発起し、芸能界を辞めて弁護士を目指している変わり種だ。そんな小百合の友人で“葉山インテリア”社長の娘・葉山玲奈(大塚千弘)が、自らの結婚式で記念写真の撮影中に、バルコニーから転落死する。カメラをかまえていた小百合が「後ろに下がって」と玲奈に頼んだ直後に、バルコニーの手すりが外れて玲奈が落下したのだ。
当初は単なる事故かと思われたが、玲奈が役員を務める葉山インテリアの社員が小百合の父のひき逃げ犯だと判明したことで、事態は一変。警察は、小百合が故意に玲奈を転落死させたのでは、との疑いを持ちはじめる。
取り調べに対し、小百合は容疑を否認。だが警察は、たとえ小百合に明確な故意がなかったとしても「バルコニーから玲奈が落ちて死んでもかまわない」と心の中で思っていたのなら“未必の故意”すなわち殺意が成立するはずだと、小百合を厳しく追及する。

小百合の容疑を晴らすため、美子は民事担当教官の弁護士・小宮譲(筧利夫)と共に、現場のブライダル会場に潜入。ブライダル会社の社長・阿久津万里江(高橋ひとみ)によると、バルコニーに通じる扉は施錠されているため、外部の人間がバルコニーに出入りして細工をするようなことは、絶対にできないという。また、会場にいた葉山インテリア社長秘書・村越貴代(大路恵美)は、式の最中に不審な人物は見かけなかった、と美子たちに話す。
そんな中、玲奈の周囲に出没していた怪しげな男・水口夏也(冨家規政)が殺され、その容疑が小百合の母・みどり(原日出子)にかかる。水口は玲奈の転落現場にもいたことがわかっており、玲奈の転落死と水口の死に関連があると考えた美子は、小百合母娘に罪を着せようとした犯人を突き止めるべく、調べを進める!!
(あらすじ・写真共に公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……。

穂高美子は司法研修所にて検察教官を務めている検事である。
修習生たちからは「タカビー」と呼ばれ、畏れられている。

そんな美子が担当した修習生の1人・緋村小百合は元タレントから転身した変わり種だ。
小百合は3年前までタレントとしてテレビ出演をこなしていたが、父親・義弘が轢き逃げ事故の被害者となり他界したことを機に弁護士を目指すことにしたと言う。
この期の修習生には他に豊富な人生経験が強みの神崎たちなどが居た。

そんな中、「葉山インテリア」社長の令嬢・葉山玲奈の結婚式が行われた。
玲奈は小百合の友人であり、小百合もこの結婚を祝うべく駆け付けていた。
ところが、記念写真の撮影中に小百合が「玲奈、後ろに下がって」と指示した直後、玲奈が触れたバルコニーの手すりが外れ転落し死亡してしまった。

当初は事故とされていたのだが、玲奈が役員を務める「葉山インテリア」社員・村越学が義弘を轢き逃げした犯人として逮捕されていたことが判明するや一転する。
もしかして、村越への憎悪を玲奈に向けた殺人事件ではないかと思われたのだ。

もちろん、小百合にそのつもりはない。
容疑を否認する小百合だが「未必の故意」を疑われてしまうことに。

教え子の容疑を晴らすべく、美子が同僚の小宮譲と共に調査を開始した。

現場となった結婚式場を管理するブライダル会社社長・阿久津万里江によれば、バルコニーには外部の人間は触れることは出来ないらしい。
また、玲奈転落時に落下先付近に立っていた葉山インテリア社長秘書・村越貴代も「不審な人物は目撃していない」と証言する。

そんな中、小百合のもとを水口夏也なる男性が訪ねて来た。
水口は「お前らが企んでいることは分かっている」と何やら激怒する。

直後、水口が殺害されてしまった。
その容疑は犯行現場付近に居た小百合の母・みどりへ向かうことに。
どうやら、みどりは小百合を心配し尾行していたところ巻き込まれてしまったようだ。

みどりの無実を訴える小百合。
こうして美子はみどりの容疑も晴らすべく動き出す。

矢先、小百合が玲奈の転落現場付近で水口を目撃したことを思い出した。
玲奈の転落先に水口が立っており、間一髪で躱していたらしい。
その付近には貴代も立っていたと言うが……。

舞台は変わって此処はとある結婚式場。
新郎・男Bが新婦・女Aと誓いのキスを交わしたところ、女Aがアレルギー性ショックにより急死した。
女Aにはピーナッツバターアレルギーがあったのだ。
男Bの口内からはピーナッツバターが検出され、これが原因と思われた。

結婚前夜、男Bは友人である男Cと共に独身最後の夜を楽しんでおり、この際に女Aがピーナッツバターアレルギーであることを明かし「食べないようにしなければ」と語っていた。
事実、男Bはピーナッツバターを避けていた。
では何故、女Aがアレルギー性ショックを引き起こしたのか!?

実は男Cが新郎控室にて男Bに紅茶を振る舞っていた。
此の中に、控室に置かれていたピーナッツバターを投入していたのだ。
男Cは女Aと過去に交際しており捨てられていた。
これを思い出し、目にしたピーナッツバターにより復讐したのだと言う。
男Cは間接正犯の罪に問われるだろう。

では、男Bはどのような罪に問われるか?

問いかけるのは修習生を前にした美子だ。
そう、これは美子による講義風景であった。

これに修習生たちは様々な意見を述べる。

曰く「男Bは利用された被害者である」。
曰く「いや、ピーナッツバターの入った紅茶を飲んで異変に気付かない筈がない。男Bも男Cの行為を知りながら看過したのではないか」。

此処で神崎が疑問を投げかけた。
そもそも控室にピーナッツバターが置かれているものだろうか、と。

これに美子は力強く頷く。
すべては男Cと女Aの関係を知った上で男Bが仕組んだことであった。
ピーナッツバターは男Bが持ち込んだものだったのだ。
つまり、男Bによる故意の犯行なのだ。

すなわち、男Cは犯意があったとはいえ男Bによりとんだ巻き添えを喰らったことになる。
此処で美子は「巻き添え」という言葉に注目する。
もしかして、今回の事件の犯人は玲奈だけではなく玲奈と水口の2人を狙ったのではないか!?

そんな中、水口が強請を頻繁に行っていたことが判明。
さらに水口が所持する手帳には「悪魔現る、悪魔の仕業か」とメモされていた。

3年前の轢き逃げ加害者・村越学が獄中で病死していたことが判明。
また、貴代が村越の妻であることも分かる。
しかも、貴代は事故の直後に子会社の派遣社員から本社の社長秘書に大抜擢されていた。
美子は村越が誰かの身代わりとなり、その報酬として貴代が大抜擢されたのではないかと考える。

此処で美子は玲奈転落時に水口と貴代がほぼ同じ場所に居たことから、貴代が水口を落下地点に誘導し殺害しようとしたのではないかと仮説を立てた。

直後、貴代がワープロの遺書を残し謎の死を遂げてしまう。
貴代によれば玲奈が義弘を轢き逃げし、村越が身代わりとなったのだそうだ。
この事実を水口から知らされ、復讐を決意し玲奈と水口殺害を目論んだ。
玲奈を転落死に追い込んだが、水口には躱されてしまい直接手を下したとされていた。

またまた舞台が変わって、結婚式場のこと。

女Aに捨てられた男Cが彼女と男Bの結婚式に乱入。
ナイフを振り回し、純白のウェディングドレスに突き立てた……と思いきや相手は人形Dであった。
此の場合、どう裁くべきか。

そう、今回も美子の講義風景だ。
これに修習生は次のように答えた。

曰く「女Aへ殺意があった以上、殺人罪に問うべき」。
曰く「人間ではなく人形を刺したので結果から見れば器物損壊罪」。
曰く「とはいえ、男Cに人形を損壊する意志はない。従って不可罰」。

これに小百合が異議を唱える。
「多数の人が集まる中、ナイフを振り回した男Cの行為は非常に危険である。それ故に殺人未遂罪が適用すべき」と述べたのだ。
美子は小百合の意見を是とし、講義を終えた。

美子は奇しくもこの講義内容が玲奈、水口殺害の本質と関わることに気付いた。
もしかして、貴代の殺意が玲奈へ、また別の人物の殺意が水口へ向けられていたのではないか!?

後日、美子の前には万里江が立っていた。

「悪魔」は「あく・ま」つまり「阿久津万里江」の略称だったのだ。
万里江は水口と共に強請屋を行っていた。
その際に得た富で万里江はブライダル会社を立ち上げたのである。
ところが、水口は成功した万里江を脅迫し始めた。

貴代と万里江はそれぞれ玲奈と水口に殺意を抱いている。
其処で事故を装い、互いの標的を一箇所に呼び集め殺害することにしたのだ。
しかし、玲奈殺害には成功したが水口は失敗。
この際に水口は万里江の殺意に気付いた。
水口は万里江と小百合が共謀し玲奈と自身を狙ったと考え、それぞれを恫喝することに。

だが、万里江の共犯者は貴代であった。
貴代は義理堅くも水口の殺害を実行する。
万里江は全ての罪を貴代に着せるべき自殺に偽装し殺害したのであった。

証拠がないと否認する万里江だが、貴代宅から万里江の足跡が発見されたことで罪を認めることに。

万里江が逮捕され、小百合は再び弁護士の道を目指すことに―――エンド。

<感想>

「司法教官・穂高美子」シリーズ第4弾。
原作なしのオリジナルドラマです。
ちなみに、第1弾は「し〜ら〜き〜」のインパクトが絶大だったアレです。

これまたちなみに今回は「フィギュアグランプリシリーズ カナダ大会」により放送時間が21時15分からとなっています。

では、ドラマの感想を。

いつもながらのテイストではありましたが、今回は何時にも増して恣意的でしたね。
「何故、それで小百合が疑われるのか」とか「何故、それで貴代が疑われるのか」とか「講義内容から導き出されるヒント」も含めてかなり筋立てが強引だった印象。

特に「講義内容から導き出されるヒント」がかなり強引だったかなぁ。
例えば「巻き込まれる」とのヒントを出す為に「美子の講義に小宮が巻き込まれた」としたのはかなり不自然。
それなら講義の内容は全く問われないワケで、あの講義ならではのヒントにすべきかなぁ。
其処であらすじ上では「男Cが犯意があったとはいえ男Bに巻き込まれた」的な解釈に変更しています。
「巻き込まれる」ならこれでも良いと思うけどなぁ……。

続いての「殺意の向き」はなかなかに面白かったけど「交換殺人」を匂わせるヒントの方が面白かったかもしれない。
「殺意の向き」だと「貴代に水口を殺害する動機がないのに、既に貴代を犯人としていること」の説明がつけづらい。
「そもそも動機ないじゃん」となってしまって、正直なところ視聴していて混乱したし。
此の点、ミスリードとヒントが上手く噛み合っていなかった印象。

どうにもヒントを本筋に無理矢理当て嵌めた感があり。
そもそも「交換殺人」でもない限り、貴代が水口を殺害する必然性が説明出来ないのだから、此の点はもっと大切にしても良かったかもしれないなぁ……。

とはいえ、全体的にネタっぽい点が多くて楽しめました。
「阿久津万里江」で「あく・ま」のシーンでは、その直前の美子の発音の仕方を聞いた時点で「まさか……」と身体を震わせていたほどでもっと早くにアレに気付けなかったのは不覚と言う他ありません。
やっぱり、ミニドラマも含めて此のユーモアが本作最大の特徴かも、次回にも期待ですね!!

そして2015年11月7日の土曜ワイド劇場は「新ヤメ検の女」を予定とのこと。
「ヤメ検の女」がリニューアルされた作品とのことで主演以外のレギュラーキャストが一新されることに。
「フィギュアグランプリ2015 中国大会」により21時30分からの放送予定とのこと、ご注意を。

そして2015年11月14日の土曜ワイド劇場は「ゴーストライターの殺人取材」第2弾を予定とのこと。
こちらも注目です!!

「2015年11月14日」の「土曜ワイド劇場」は「ゴーストライターの殺人取材2」が放送予定とのこと!!

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<キャスト>

穂高美子:水野真紀
小宮 譲:筧 利夫
山根浩平:勝野 洋
緋村小百合:高橋 愛
緋村みどり:原 日出子
阿久津万里江:高橋ひとみ
村越貴代:大路恵美
葉山玲奈:大塚千弘
水口夏也:冨家規政
原田浩輔:梨本謙次郎 ほか
(公式HPより、敬称略)


「捜査書類全集 (第1巻)」です!!
捜査書類全集 (第1巻)





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公務執行妨害罪の捜査101問





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