ネタバレあります、注意!!
<最終話あらすじ>
何者かに盗まれた後、バラバラになった姿で発見されたクマの編みぐるみ。発見した山瀬和子(森川葵)は必死に編み直し、天野康雄(哀川翔)も無事に復活した。バラバラにされた当人である康雄の証言により犯人がわかり、その人物を呼び出すことに。
ある夜、呼び出された人物が高井塾に入ってきた。すると、暗闇に頭に三角巾を付けたクマが浮かびあがる。びびるその人物に、クマは高井夫妻を殺したのはお前だと詰め寄っていく。…が、実は戸棚に隠れている和子が釣り竿でクマを吊るし、康雄が作った台本を読み上げていたのだった。康雄が書いた、これまでの捜査から導き出した殺害理由を延々と話し続けていく和子だが、緊張と暑さから喉が渇き、最後に証拠品として犯人に突きつけるはずだったワインボトルからワインを飲んでしまう。
事件が解決に向かったと思った矢先、和子の身にまさかの事態が…!
(公式HPより)
<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
山瀬和子:主人公。
山瀬厚子:和子の母。
天野康雄:熊ぐるみの中に住む殉職刑事。
冬野唯志:天野の後輩刑事。
大橋正:高井塾の講師、国語担当。
吉住浩介:高井塾の講師、英語担当。
古谷正則:高井塾の講師、数学担当。
高井陸:謎の死を遂げた高井夫妻の一子。
白石沙樹:陸の知人。
天野杏:天野の1人娘。
熊のヌイグルミに宿った元刑事・天野康雄。
そんな天野の死に間接的に関わったことで半ば強引に捜査をするよう巻き込まれることとなった山瀬和子。
そして、天野の後輩刑事・冬野唯志を加えた2人と1体(?)は高井塾塾長夫妻の死について調査を続ける。
天野が想定する容疑者は高井塾講師の大橋、吉住、古谷の3人だ。
そんな中、高井塾で行われたと思われる裏口入学の証拠となるUSBが存在することが判明。
和子たちはその行方を追い、天野が宿った熊ぐるみの中に隠されていることを突き止めた。
ところが、犯人に先を越されて奪われてしまう。
だが、犯人は知らなかったのだ……熊ぐるみの中に天野の魂が宿っていたことを!!
こうして、バッチリと犯人を目撃した天野は告発すべく和子と罠を仕掛けることに。
深夜の高井塾、其処では目を疑う光景が繰り広げられていた。
室内を縦横無尽に飛び回る熊ぐるみ、そして「よくも、分解したなぁ〜〜〜」との声。
これに呼び出された熊ぐるみ分解犯人は怯え、恐れ戦く。
その正体は吉住であった。
天野は和子の力を借りつつ、事件について真相を語り出す。
吉住は金に目がくらみ裏口入学に手を染めていた。
これに気付いた高井夫妻が改めるように忠告。
其処で口封じすべく高井夫妻を睡眠薬入りのワインで眠らせ、心中を偽装し殺害したのだ。
と、此処まで語った和子の様子がどうもおかしい。
それもその筈、勢いづいた和子は証拠のワインを口にして酔っ払ってしまっていた。
だが、泥酔した和子は堂々と吉住への告発を続ける。
むしろ、普段よりも肝が据わっているほどだ。
罪を暴露された吉住はへなへなとその場に座り込んでしまう。
タイミングを見計らって冬野と大橋が登場し、事件は解決したかに思われたが……。
なんと、大橋が態度を豹変させ和子を人質に取ってしまう。
そう、吉住の背後には黒幕として大橋が居たのだ。
天野を殺害したのも大橋だったのだ。
捕まった和子だが、天野と冬野の連携により大橋を捕まえることに成功。
こうして、今度こそ本当に事件は解決した。
さて、こうなると天野は本来居るべき世界に戻らなければならない。
和子は素直になれない天野と杏を結ぶ架け橋となり、互いの気持ちを伝えることに。
天野と杏は束の間とは言え、親娘の再会を果たすのであった。
そして、いよいよお別れの時が来た。
冬野の手配により魔法陣が用意され、中央に設置された熊ぐるみ。
冬野が何やら唱えると熊ぐるみが輝き出した。
冬野、恐るべしである。
やがて、熊ぐるみから浮かび上がった天野の姿。
これを目にした冬野は「僕にも見えた!!」と狂喜乱舞。
その間にも天野は天へと上り、次第に消えて行った。
静かに、ただ静かに天野を見送り続ける和子。
その隣ではしゃぎ続ける冬野。
こうして、天野は去って行ったのだ。
例の熊ぐるみは陸へ返却されることとなった。
事件解決を知った陸は少し元気を取り戻した。
残された冬野は天野を偲ぶ。
一方、和子は天野との経験で少し強くなった。
今はバイトに打ち込む日々である。
そんなある日、冬野から和子へ新しい熊ぐるみが届けられた。
いや、陸から熊ぐるみを借りる代わりに貸し出していたソレだ。
天野との想い出をふと思い出し大切そうに触れる和子。
すると、熊ぐるみから天野の声が―――エンド。
<感想>
ドラマ原作は加藤実秋先生「テディシリーズ」の1作『アー・ユー・テディ?』(PHP研究所刊)。
あらすじは次の通り。
<あらすじ>
手にしたあみぐるみの中に殉職刑事の魂が!?
「ほっこり」を愛する和子は、お気に入りの雑貨を並べたカフェを開くのが夢。代官山のフリマでひと目惚れしたクマのあみぐるみを買って帰ると、なんとクマには殉職した刑事の魂が宿っていた!事件の捜査中、崖(がけ)から落ちて死んだのだという。かわいいあみぐるみからオヤジ刑事(デカ)の魂を追い出すため、和子は、いやいや真相究明に乗り出す!珍妙なコンビが軽快なテンポでお届けする爽快エンターテインメント。
(PHP研究所公式HPより)
原作シリーズには他に第2弾『テディー・ゴー』、第3弾『マイ・フェア・テディ』、第4弾『クマ刑事』がある。
では、ドラマ版の感想を。
怒涛の最終話でした。
史上最もアンフェアな解決法とは「被害者自身の目撃証言」のことだったか。
確かにこれなら直接的です。
被害者が自身を殺害した犯人を推理する……と言った作品はありましたが、これは珍しい気がします。
また、それ自体が重要な手掛かりと思われていたUSBですが、むしろUSBよりもコレを巡る争奪戦の過程そのものが犯人に繋がる手掛かりとなる点が面白かったですね。
水没してデータ消失していてもこれなら関係ないし。
そして、吉住の背後に居た真犯人・大橋。
容疑者3人で3分の1だったとは言えフーダニットを見事に的中させたのは嬉しい……と自画自賛。
扱っている内容こそなかなか重いモノでありながら、それを感じさせない雰囲気やテンポが魅力のドラマでしたね。
続編あれば期待したいなぁ。
◆関連過去記事
・「テディ・ゴー!」1話「クマに謎のオヤジ」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「テディ・ゴー!」2話「クマ最大のピンチ」(10月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「テディ・ゴー!」3話「クマ最後の約束」(10月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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