2016年01月01日

2016年(2015年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2016年度(2015年発売)ミステリ書籍各ランキング(「このミステリーがすごい!2016」、「2016本格ミステリ ベスト10」、「ミステリが読みたい2016年版」、「週刊文春ミステリーベスト10」、「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10」)をまとめてみました!!
ご購入の参考にどうぞ。
タイトルに内部リンクのあるものはネタバレ書評(レビュー)に繋がります。

◆「このミステリーがすごい!2016」(宝島社、2015年12月10日発売)

順位国内海外
王とサーカススキン・コレクター
戦場のコックたち悲しみのイレーヌ
孤狼の血ありふれた祈り
さよならの手口エンジェルメイカー
ミステリー・アリーナもう過去はいらない、悪魔の羽根
片桐大三郎とXYZの悲劇なし
鍵のかかった男弁護士の血
血の弔旗彼女のいない飛行機
10オルゴーリェンヌ髑髏の檻


【関連過去記事】
【2015速報】「このミステリーがすごい!2016」発表!!

◆「本格ミステリ ベスト10 2016」(原書房、探偵小説研究会著 2015年12月2日発売)

順位国内海外
ミステリー・アリーナそして医師も死す
片桐大三郎とXYZの悲劇あなたは誰?
王とサーカス薔薇の輪
オルゴーリェンヌ髑髏の檻
その可能性はすでに考えたリモート・コントロール
赤い博物館犬はまだ吠えている
鍵のかかった男悲しみのイレーヌ
東京結合人間曲がり角の死体
死と砂時計水の葬送
10星読島に星は流れたチェスプレイヤーの密室


【関連過去記事】
【2015速報】「2016 本格ミステリ・ベスト10」発表!!

◆「ミステリが読みたい2016年版」(早川書房、ミステリマガジン編集部編 2015年11月25日発売)

順位国内海外
王とサーカスありふれた祈り
戦場のコックたち
ミステリー・アリーナ悪魔の羽根
夏の沈黙、もう過去はいらない
その可能性はすでに考えたなし
オルゴーリェンヌエンジェルメイカー
血の弔旗髑髏の檻
キャプテン・サンダーボルト街への鍵
死と砂時計偽りの楽園
10さよならの手口禁忌


【関連過去記事】
【2015速報】『ミステリが読みたい!2016年版』発表!!

◆「週刊文春ミステリーベスト10 2014

順位国内海外
王とサーカス悲しみのイレーヌ
スキン・コレクター
戦場のコックたちありふれた祈り
ミステリー・アリーナ
鍵の掛かった男偽りの楽園
片桐大三郎とXYZの悲劇エンジェルメイカー
新しい十五匹のネズミのフライ
ジョン・H・ワトソンの冒険
もう過去はいらない
鳩の撃退法悪魔の羽根
キャプテン・サンダーボルトゲルマニア
10オルゴーリェンヌ、さよならの手口禁忌


【関連過去記事】
【2015速報】「週刊文春ミステリーベスト10 2015」発表!!

◆「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10」(講談社)

順位海外
判決破棄 リンカーン弁護士 講談社刊
もう過去はいらない 東京創元社刊
髑髏の檻 文藝春秋社刊
ゲルマニア 集英社刊
悪魔の羽根 東京創元社刊
悪意の波紋 集英社刊
欺きの家 講談社刊
薔薇の輪 東京創元社刊
彼女のいない飛行機 集英社刊
10偽りの楽園 新潮社刊


【関連過去記事】
【2015速報】「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10 2015」発表!!

【総括】

まずは国内編。
2015年を制したのは……。

米澤穂信先生『王とサーカス』(東京創元社刊)。
『早ミス』『文春』『このミス』の3冠制覇です!!

しかも、2014年の『満願』(新潮社刊)に続く、2年連続での3冠制覇です!!

『王とサーカス』の最終的なスコアはこちら。
『早ミス』1位、『本ミス』3位、『文春』1位、『このミス』1位。

これは……圧巻とも言える快挙。
唯一1位を逃した『本ミス』でも3位。
圧倒的な支持を受けての戴冠です。

そんな圧倒的王者『王とサーカス』の4冠を阻んだのは『本ミス』1位を獲得した深水黎一郎先生『ミステリー・アリーナ』(原書房刊)。

『ミステリー・アリーナ』は『早ミス』3位、『このミス』6位、『文春』4位、『本ミス』1位。
こちらもランキング皆勤達成、これまた凄い!!

皆勤と言えば、実は注目作がもう1つ。
それが北山猛邦先生『オルゴーリェンヌ』(東京創元社刊)。
『早ミス』6位、『このミス』10位、『本ミス』4位、『文春』10位。
こちらもランキング皆勤です。

この3作品が2015年注目作か。
それに続くのが3ランキングにてベスト10皆勤となる作品。

まずは、深緑野分先生『戦場のコックたち』(東京創元社刊)。
『早ミス』2位、『このミス』2位、『文春』3位、『本ミス』ランク外。
本作は「第154回直木賞」候補になっています。

第154回芥川賞&直木賞候補作発表!!

続いて、若竹七海先生『さよならの手口』(文藝春秋社刊)。
『早ミス』10位、『このミス』4位、『本ミス』ランク外、『文春』10位。

東山彰良先生『流』(講談社刊)。
「第153回直木賞受賞作品」がランクイン!!
『早ミス』4位、『このミス』5位、『文春』2位、『本ミス』ランク外。

倉知淳先生『片桐大三郎とXYZの悲劇』(文藝春秋社刊)。
管理人イチオシの作品です。
『早ミス』ランク外、『文春』6位、『本ミス』2位、『このミス』7位。

有栖川有栖先生『鍵の掛かった男』(幻冬舎刊)。
「作家アリスシリーズ」最新作がランクイン!!
『早ミス』ランク外、『文春』5位、『本ミス』7位、『このミス』8位。
「作家アリスシリーズ」は2016年1月から日本テレビ系にて連続ドラマ化が発表されています。

これらをまとめると―――

まず、『王とサーカス』は必読。
次いで『ミステリー・アリーナ』『オルゴーリェンヌ』『戦場のコックたち』『さよならの手口』『流』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『鍵のかかった男』を読むべし!!

次に海外編。

2015年は割れました。
『IN★POCKET』、『早ミス』、『本ミス』、『文春』、『このミス』の5つのランキングが存在するのですが、それぞれのランキング1位作品が全て別の作品に!!

『IN★POCKET』1位:『判決破棄 リンカーン弁護士』
『早ミス』1位:『ありふれた祈り』
『本ミス』1位:『そして医師も死す』
『文春』1位:『悲しみのイレーヌ』
『このミス』1位:『スキン・コレクター』

また、5ランキングすべてにおいて10位以内皆勤作品も「なし」との結果に!!
ただし、4ランキングで10位以内皆勤は存在。
それが次の3作品。

『もう過去はいらない』(『IN★POCKET』2位『早ミス』4位『文春』7位『本ミス』ランク外『このミス』6位)
『悪魔の羽根』(『IN★POCKET』5位『早ミス』3位『文春』8位『本ミス』ランク外『このミス』6位)
『髑髏の檻』(『IN★POCKET』3位『早ミス』7位『文春』ランク外『本ミス』4位『このミス』10位)

まとめると、海外では『判決破棄 リンカーン弁護士』、『スキン・コレクター』、『悲しみのイレーヌ』、『ありふれた祈り』、『そして医師も死す』を好みに合わせて読む。
あるいはバランスに優れた『もう過去はいらない』、『悪魔の羽根』、『髑髏の檻』を読む。

全体でまとめると、『王とサーカス』、『ミステリー・アリーナ』、『オルゴーリェンヌ』、『判決破棄 リンカーン弁護士』、『スキン・コレクター』、『悲しみのイレーヌ』、『ありふれた祈り』、『そして医師も死す』以上8作を読めば、いささか乱暴ながら2015年のミステリシーンは大筋で押さえられると言えそうです。

さて、此処からは2015年発売で上記以外の注目作品&2016年の注目作を!!

まずは、芦辺拓先生から2016年に「金田一耕助VS明智小五郎シリーズ」最新作『金田一耕助、パノラマ島へ行く』の刊行予定が明らかに。

我孫子武丸先生の2015年時点での最新長編『修羅の家』が『メフィスト』(講談社刊)にて連載開始!!

『修羅の家』第1話(我孫子武丸著、講談社刊『メフィスト 2015vol3』連載)ネタバレ書評(レビュー)

さらに、天祢涼先生が『キョウカンカク』の前日譚ことエピソード0を2016年に刊行予定と表明。
これは2014年にも予告されていた作品ですが、タイトルは『ニュクス(仮)』だそうです。

天祢涼先生、『キョウカンカク』の前日譚を執筆中とのこと!!

次いで、大山誠一郎先生が『密室収集家』の続編を予定していることが明らかに。

『密室蒐集家』(大山誠一郎著、原書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

さらに、加納朋子先生は『七人の敵がいる』続編の構想を発表。

『七人の敵がいる』(加納朋子著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

小林泰三先生『クララ殺し』が東京創元社刊『ミステリーズ!』にて連載中。
あの『アリス殺し』の姉妹編となる作品です、注目!!

『クララ殺し』第3話(小林泰三著、東京創元社刊『ミステリーズ!vol.73 OCTOBER 2015』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

そして、『王とサーカス』で2015年を制した米澤穂信先生。
同じ「ベルーフシリーズ」の連作短編集『真実の10メートル手前』(東京創元社刊)も発売中!!
さらに『小説野性時代』では「古典部シリーズ」の最新短編『いまさら翼といわれても』が前後編で掲載中、これを以て「古典部シリーズ」の単行本化も予定されているとか。

『孤狼の血』にて「第154回直木賞」候補となっている柚月裕子先生。
「佐方シリーズ」の未収録短編が『裁きを望む』と『正義を質す』の2作に……これは書下ろしを加えて新作単行本もあるか!?

『裁きを望む』(柚月裕子著、宝島社刊『このミステリーがすごい!2015年版』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『正義を質す』(柚月裕子著、宝島社刊『このミステリーがすごい!2016年版』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

結城充考先生『アルゴリズム・キル』が『小説宝石』(光文社刊)にて2015年12月現在連載中。
2015年12月時点での「クロハシリーズ」最新作です。

『アルゴリズム・キル』7話(結城充考著、光文社刊『小説宝石 2015年12月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

中山七里先生『どこかでベートーヴェン』が『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK』(宝島社刊)にて連載中。
「岬洋介シリーズ」の2015年時点での最新作。

『どこかでベートーヴェン 第六話』(中山七里著、宝島社刊『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK vol.11』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

深水黎一郎先生「四季シリーズ(仮)」も注目作。
四季をモチーフにした倒叙物の意欲作です。

『秋は刺殺。夕陽のさして血の端いと近うなりたるに』(深水黎一郎著、講談社刊『メフィスト 2015vol2』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『夏は溺殺。月の頃はさらなり』(深水黎一郎著、講談社刊『メフィスト 2015vol3』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

麻耶雄嵩先生「木更津シリーズ」の2015年時点最新作『弦楽器、打楽器とチェレスタのための殺人』もいよいよ佳境に……果たして如何なる真相が待つのか!?
そう言えば『メルカトル鮎 悪人狩り』の2話はどうなるのか!?

『弦楽器、打楽器とチェレスタのための殺人』第11話(麻耶雄嵩著、光文社刊『小説宝石』2015年11月号掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『メルカトル鮎 悪人狩り「第1話 囁くもの(メフィスト2011 vol.3掲載)」』(麻耶雄嵩著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

法月綸太郎先生も『小説新潮』に不定期連載されている『挑戦者たち』の刊行を示唆されています。
『挑戦者たち』は「読者への挑戦」により成立する作品。

『挑戦者たち』(法月綸太郎著、新潮社刊『小説新潮 2014年5月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『挑戦者たち 2』(法月綸太郎著、新潮社刊『小説新潮 2015年1月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『挑戦者たち 3』(法月綸太郎著、新潮社刊『小説新潮 2015年9月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

他にも期待の作品が出版されるとの情報がちらほら。
読者としては豊作の1年になるといいなぁ。

以上、2015年ミステリ総括でした。

◆関連過去記事
2015年(2014年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2014年(2013年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2013年(2012年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2012年(2011年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2010年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

上記、ランキング中で気になる本がある方はこちら。


「このミステリーがすごい! 2016年版」です!!
このミステリーがすごい! 2016年版



「2016本格ミステリ・ベスト10」です!!
2016本格ミステリ・ベスト10



「ミステリが読みたい!2016年版」が掲載された「ミステリマガジン 2016年 01 月号 [雑誌]」です!!
ミステリマガジン 2016年 01 月号 [雑誌]



ランキングが掲載された「IN★POCKET 2015年11月号」です!!
IN★POCKET 2015年11月号



「週刊文春傑作ミステリー・ベスト10―最強の300冊」です!!
週刊文春傑作ミステリー・ベスト10―最強の300冊





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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリランキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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