2015年11月23日

「美女缶」(志水アキ画、講談社刊「週刊少年マガジン」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

「美女缶」(志水アキ画、講談社刊「週刊少年マガジン」掲載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

【登場人物一覧】
雄太:主人公の高校生。
サキ:「美女缶」で出来た美女。
雄太の母:出張中の雄太の母。

<あらすじ>

主人公の高校生・雄太は母1人子1人の母子家庭の息子である。
そんな雄太は同級生が自慢する「美女缶」が羨ましくて仕方がない。

「美女缶」とは、とある企業が売り出した画期的な商品。
缶詰をお風呂に漬けることで好みの美女が出来るのだ。
しかも、その美女は創造主に服従する。
だからこそ、年頃の男子高校生からは圧倒的な人気を誇っていた。
また、値段が高く、おいそれと購入できない点も人気を集めた理由である。
ちなみに、この「缶」には他にもシリーズがあり、好きな家族を創造出来る「家族缶」シリーズも人気となっている。

そんなある日、雄太はスーパーで売られていた格安の「美女缶」を目に留める。
そのお値段39800円。
其処には「見切り品」と書かれていた。

欲望を爆発させた雄太は奮発してこの「美女缶」を購入。
母が仕事で出張中であることを利用し、取扱説明書に従い自宅で創造することに。

創造は無事に成功。
出来た美女に「サキ」と名付けた雄太は強引に関係を結ぼうと迫るのだが……サキに拒否されてしまう。
どうやら、雄太に恋心を抱いているようではあるが性には抵抗があるとの設定らしい。

ふと露になったサキの背中に品質保持期限の表示が。
その期限は残り数日となっていた。
品質保持期限切れが迫っているからこその「見切り品」だったのだ。

これを目にした雄太。
同い年の少女と変わらないサキの言動もあって深く同情することに。
雄太はサキにせめて期限切れまでの間を楽しんで貰おうと考える。

こうして数日が経過。
その間を雄太とサキは楽しく過ごす。

ところが、いよいよ最終日となったところでサキが美女缶の産物であることに気付いてしまった。
混乱したサキは家を飛び出し、雄太もこれを追い掛ける。
サキに追い付いた雄太は愛を告白するのだが……。

同じ頃、雄太の母が帰宅し彼の不在に気付き愕然としていた。
彼女の手には「家族缶」、其処には今日の日付が「品質保持期限」として記されていた。
そう、雄太もまたサキ同様に「缶」から生まれた存在だったのだ。

これを知らない雄太だが、サキと見つめ合うと満足しつつ消えて行く―――エンド。

<感想>

フジテレビ系「世にも奇妙な物語」放送25周年を記念した2号連続特別編の第1弾。
ドラマや映画化もされた「美女缶」のコミカライズ版です。

「美女缶」ネタバレ批評(レビュー)

コミカライズ版はオリジナル展開との触れ込みがありましたが、基本はドラマ版に忠実だった印象です。
ドラマ版、漫画版共に「消費社会への警鐘」と「作られた存在の悲哀」がテーマでした。

ちなみに、ドラマ版からの変更点は次の2つ。

1.主人公が社会人から高校生へ。
2.主人公が美男缶から家族缶へ。

これ以外は結末含めて特に変更点は見受けられなかったように思います。

ただ、ドラマ版だと恋人同士の三角関係を利用することで「美女缶を利用し彼女を作った主人公もまた今の彼女によって作られた存在だった」=「主人公が当初の美女缶に抱いていた感情と同じく、あくまで主人公も彼女にとっての消耗品に過ぎなかった皮肉」が強調されていたのに対し、コミカライズ版では主人公を息子に変更したことでコレが活きていない気がします。
「彼氏と彼女」と「母と子」では立場がだいぶ異なるし。
これだったら、かなり忠実だっただけに細部もドラマ版の通りで良かった気もするかな。

◆「世にも奇妙な物語」関連過去記事
「美女缶」ネタバレ批評(レビュー)

【ドラマ化原作】
『殺し屋ですのよ』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)ネタバレ書評(レビュー)

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『燔祭(鳩笛草 燔祭/朽ちてゆくまでより)』&『クロスファイア(上・下巻)』(宮部みゆき著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

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『ニートな彼とキュートな彼女(「原色の想像力〈2〉 創元SF短編賞アンソロジー」収録)』(わかつきひかる著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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