2015年12月18日

『修羅の家』第1話(我孫子武丸著、講談社刊『メフィスト 2015vol3』連載)

『修羅の家』第1話(我孫子武丸著、講談社刊『メフィスト 2015vol3』連載)ネタバレ書評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<感想>

かなり猟奇的かつ暴力に溢れた作品ですね。
同作者による『狼と兎たちのゲーム』(講談社刊)を思い出しました。

『狼と兎のゲーム』(我孫子武丸著、講談社メフィスト連載)ネタバレ書評(レビュー)まとめ

そして、優子により家族へ強制的に加えられることとなった晴男。
其処は優子が家長となり他人を支配しまとめあげた疑似家族。
まさに優子が君臨する世界。

とはいえ、冒頭の描写から分かる通り晴男もまたかなり凶暴な男です。
また、晴男が本名とは限らない、おそらく偽名ではないでしょうか。
もしかすると、晴男は優子が考えているよりも危険な男の可能性もある!?
だとすれば、主導権を巡り血の雨が降りそうな予感……。

ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように改変しています。
あくまで雰囲気を掴むに留めて下さい。
興味をお持ちの方は本編それ自体を読まれるようオススメします!!

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
晴男:危険な男
神谷優子:晴男を家族に加えた女性
神谷愛香:優子の娘を名乗る女性だが……


その夜、晴男はかねてから狙っていた女性を公園で襲い暴行していた。
相手の女性に息は無い、晴男が乱暴に扱っていたところ事切れてしまったのだ。
既に想いを果たした晴男は名残惜しそうに腰を振りつつ、そろそろその場を立ち去ろうと考え始めていた。

と、その現場を行きがかった女性に目撃されてしまう。
晴男は主導権を握るべく相手を恫喝。
さらに、相手の頬を打つと逃げられないように身分証を取り上げた。
これで善後策としては問題ないかと思われたが……。

相手の女性・神谷優子は逆に晴男を「気に入った」と叫ぶ。
知らず知らずのうちに、相手のペースに飲まれて行く晴男。
だが、優子に逆らえず神谷家を訪問することとなった。

神谷家には若く美しい愛香を始めとして多数の男女が在籍していた。
上は遥かに高齢の老人から、下は数歳の年少者まで。
まさに老若男女が揃っていたのである。

だが、彼らには1つの共通点があった。
優子に絶対服従していることだ。
彼らは一様に優子の機嫌を窺い、その意見に従っていた。

彼らを家族と呼ぶ優子。
しかし、優子と彼らに血の繋がりがないことは明らかであった。

これはマズイ……ようやく危険を察した晴男であったが遅かった。
口にした飲み物に薬物を盛られたらしく捕まってしまう。

優子から家族に加わるよう命じられる晴男。
これに応じるまでの間、散々に暴力を奮われることとなった。
結局、晴男は優子の軍門に下り家族に加わることを認めてしまう。

儀式として家族の尿を飲用するよう強制される晴男。
こうして晴男にとって屈辱の日々が始まった。

まずは、晴男が公園で殺害した被害者の遺体を片付けること。
これは優子の命令で愛香と共に処分することとなった。

そして翌日のこと。
優子に呼び出された晴男はノルマを達成出来ない家族への罰を命じられる。
鉄棒で血が飛び骨が見えるほど尻を叩く晴男。
その容赦のない姿に優子は手を叩いて喜ぶのであった―――2話へ続く。

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◆我孫子武丸先生のその他の作品はこちら。
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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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