ネタバレあります、注意!!
<感想>
湊かなえ先生の短編作品です。
ラストの理穂のメールや、タイトル『ポイズン・ドーター』の意味を考えるに「弓香の心構え、被害者意識にこそ問題があった」となるのでしょうか。
ただ、本作は他にも捉え方がありますね。
例えばラストのメールの意味は「母に代わり理穂らが弓香の新たな頭痛の種になる」。
あるいはメールの内容自体が理穂の誘導であり「理穂こそが全ての黒幕である」とも捉えられそうです。
答えは読者の数だけあるのかもしれません。
あらすじはまとめ易いようにかなり改変しています。
興味を持たれた方は本作それ自体を是非ご覧頂きたい!!
<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
弓香:主人公、女優
理穂:弓香の同級生
女優としてブレイクを遂げた弓香。
だが、彼女は常に頭痛に悩まされていた。
頭痛の原因は母だ。
弓香は常に母に支配されていた。
友達も母に選ばれてしまった。
進路も母に押し付けられたのだ。
だが、弓香はこれに反発し女優を目指して上京した。
母はこれに悲劇の母親を演じ続けた。
弓香は常に苛立ちを感じつつ、黙認せざるを得なかった。
弓香は母のことを思い出すたびに頭痛を抱えるのだ。
いっそのこと、全てを暴露してしまえばどうだろうか……。
そんな弓香を癒すのは理穂だ。
理穂は弓香の同級生、亥年と子年の集まりで「イノチュー会」を主催している。
数日後、理穂から「イノチュー会」メンバーにメールが配信された。
其処には弓香の母が事故死を遂げたこと。
世間ではテレビ出演した弓香が母を一方的に批判したことが原因だとされていること。
だが、弓香の母は最期まで弓香を想っていたこと。
その意志を継ぎ、今後は「イノチュー会」が弓香を支援して行こうと記されていた―――エンド。
◆関連過去記事
【ネタバレ書評(レビュー)】
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・『夜行観覧車』(湊かなえ著、双葉社刊)ネタバレ書評(レビュー)
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【ドラマ】
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【その他情報】
・“本の雑誌”こと「ダ・ヴィンチ」にて湊かなえ先生特集が掲載、しかも古屋兎丸先生によるコミック版「贖罪」も!!
・2010年公開ミステリ系映画(「告白」、「悪人」、「インシテミル」)、DVD化続々
・湊かなえ先生『贖罪』がドラマ化!!
・湊かなえ先生原作『二十年後の宿題』(『往復書簡』収録)が映画化!!そこには意外なエピソードが……
・湊かなえ先生がドラマシナリオを!!フジテレビ系列土曜ドラマ「高校入試」に注目か!?
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