2016年01月23日

【エピソード最終話】「人形島殺人事件」最終話、第13話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【エピソード最終話】「人形島殺人事件」最終話、第13話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

「金田一少年の事件簿R」第8弾は「人形島殺人事件」!!
「火吐潟島」を舞台に発生する新たなる殺人事件に金田一少年が挑む!!


【「人形島殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。

朱鷺田忍:不動高校の日本史教師。
漢田切裏子:3人組の覆面作家「ペルソナドール」の1人。道化師姿。
紅小路巴:3人組の覆面作家「ペルソナドール」の1人。日本人形姿。
鈴丘魔矢子:3人組の覆面作家「ペルソナドール」の1人。アンティークドール姿。
星坂花梨:ミステリー雑誌の編集者。
雨野影近:金田一が出会った青年。
詩村瞳:金田一が出会った少女。
赤神双一郎:眼帯姿の男性。
田中豪:ポニーテールが印象的な男性。

林堂みずほ:「人形荘」の女将。
林堂まこと:幼馴染のまことちゃん、実は男性であった。
林堂まゆみ:まことの妹、故人。
蟻塚至:「人形荘」の番頭。
首代胴玄:村長人形のモデル。

時田朋江:5年前に消息を絶ったベストセラー作家。
弓月清吾:まゆみを轢き殺し、田中の母を殺害した犯人。
弓月時雨:清吾の妻。
弓月楓:清吾と時雨の娘。

いつき陽介:ご存知、ルポライター。
剣持警部:金田一のもう1人のベストパートナー。

<あらすじ>

朋江殺害を認めた花梨は動機を語り出した。
「姉は私の中で生きている」と叫ぶ花梨、その意味は生体臓器移植を受けていることにあった。

実は花梨と時雨は血の繋がらない姉妹であった。
互いの父母が再婚した際の連れ子だったのだ。
にも関わらず、時雨は花梨を実の妹のように可愛がった。

ところが、ある日のことである。
花梨は臓器移植が必要な身体となってしまった。
これに適合し、臓器提供を行ったのが時雨である。

当時、時雨は清吾と結婚し既に楓を出産していた。
だが、清吾が事故を起こしたことでその賠償金に追われていたのだ。
当然、時雨もパートで働き必死に清吾を支えていた。
それでも、時雨は無理を押して生体臓器移植を行った。

深く感謝した花梨であったが、事態は急変する。
なんと、賠償金に窮した清吾が強盗殺害事件を起こし自殺してしまったのである。
加害者遺族となった時雨と楓には好奇の視線が注がれるようになった。
さらに時田朋江が事件をモチーフとした小説を発表。
其処では妻の時雨と思しき人物が清吾らしき男を罪に追いやったとされていた。
これが追い打ちとなり、時雨と楓への風当たりはさらに強まることに。
時雨たちの窮状を知った花梨は姉の暮らすアパートへ足を運ぶが、取り囲む取材陣に恐れを為して逃げ出してしまう。
時雨と楓が心中してしまったのはその翌日のことであった。
あの日、逃げ出しさえしなければ……と考えた花梨は復讐を図ったのだった。

こうして逮捕された花梨。
その後、金田一は思い切って収監中の花梨を訪ねた。
金田一は時雨たちの死に責任を感じた朋江が「ペルソナドール」での利益を加害者家族をサポートする団体に寄付していたことを明かす。
さらに、朋江が「ペルソナドール」の死を演出しようとしたのは真実を告白するつもりであったことも明らかに。
これを聞いた花梨は泣き崩れる。
そんな花梨に金田一は「もう自分を責めないで」と励ますのであった。

その帰路、同行していたいつきが複雑な表情を浮かべる。
どうやら、花梨が臓器移植を行っていたことでいつきにとっても他人事とは思えなかったらしい(詳しくは「金田一少年の殺人」参照)。
そんないつきの傍らでは美雪がまこととメールの遣り取りを……。
これを見咎めた金田一は美雪を追い回す。
今日も今日とて金田一と美雪の関係性は変わらないのであった―――「人形島殺人事件」エンド。

<感想&推理>

「金田一少年の事件簿」が「金田一少年の事件簿R」として帰って来ました。
その第8弾は「人形島殺人事件」です!!

今回はその最終話、第13話でした。
同時に解決編の第4話です。

姉・時雨に救って貰いながらも肝心なときに彼女を救えなかったことを後悔していた花梨。
花梨は自責の念に苦しんでいたのでしょう。
その矛先が時田朋江へと向かったのか。

とはいえ、その朋江もまた花梨のように自身の行いを後悔していた。
そして、2度と同じようなことが起こらないように加害者家族のサポート団体を密かに支援していた。

こう考えると花梨の罪はかなり重いですね……。
確かに朋江と比べれば時雨との間柄が親族と他人の差があり、それ故に冷静さを欠いていたと言ったこともあったのでしょうが、率先して行動を起こし同じ過ちを犯さないように動いていた朋江に対し花梨のやったことは同じ立場の人間を追い込んでしまったことに他ならない。
何しろ、大きな力となっていたに違いない支援の手を私怨で絶ってしまったのですから。
花梨の手により第2、第3の花梨を生み出したのかもしれないと考えると……かなり切ない。

もちろん、朋江の罪が軽いとは言い切れないかもしれない。
とはいえ、朋江の作品はあくまで「ノンフィクションテイストのフィクション(創作物)」だったワケで「不謹慎の誹り」は免れえないでしょうが殺されるほどだったかと言うと首を傾げます。
言わば、現実に起こった事件と似た設定のドラマと同じ。
それはどんなにリアリティーがあってもドラマであり現実とは異なる筈なのです。
朋江の著作を目にした読者もそれは理解している筈。
此の点、どちらかと言えばこれに乗じて直接的に時雨たちを追い詰めた人々こそ復讐の対象になりかねないと思うのですが……どうして出版社に就職した花梨がこれを見逃したのかが難しいですね。
朋江憎しの想いが強過ぎて、それだけ冷静さを欠いていたと言えるのかもしれません。
いずれにしても、とても切ないラストでした。

そして、気になる「カフェふくろうのマスターが高遠と連動している説」は今回も適用されましたね。
ちなみに「カフェふくろうのマスターが高遠と連動している説」とは次の通り。

高遠とカフェふくろうのマスターに何らかの関係があるのではないかとの謎。
新シリーズ「金田一少年の事件簿R」になって以来、カフェふくろうのマスターが登場するエピソードには高遠も必ず登場している(「亡霊校舎の殺人」「蟻地獄壕殺人事件」)。
例として挙げるには2作と些か心許なくはあるが、これは新シリーズになってからの高遠の登場自体が上記2作に限られている為。
つまり、今のところ100%となっている。
どうも、この登場には何か意味があるのではなかろうか。
マスター自身が高遠の変装なのか……それとも高遠のルーツ(父親)がマスターに関わって来るのか。
今後もこの法則が守られるのかどうかに注目したい。

ちなみに次回は「明智警視」が活躍する短編とのこと、注目!!

さて、既にご存知のことと思われますが2015年10月よりアニメ「金田一少年の事件簿R」が日本テレビ系にて放送中。
次回(2016年1月23日)からは「雪鬼伝説殺人事件」が放送予定とのこと注目すべし!!

・「金田一少年の事件簿R」より「雪鬼伝説殺人事件」のまとめはこちら。
「雪鬼伝説殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

【2015年10月】アニメ「金田一少年の事件簿R」が「RETURNS」の名の通り帰還を果たす!!さらに「魍邪ノ館殺人事件」とは!?

そう言えば『小説 野性時代』(角川書店刊)でも樹林伸先生『ドクター・ホワイト』が2014年11月号から連載開始されています。
こちらも注目すべし!!

綾辻行人先生「Another」シリーズ続編『Another 2001』が『小説野性時代132号(11月号)』にて連載開始!?

また、樹林伸先生による連続ドラマ「石川五右衛門」がテレビ東京系にて放送予定。
こちらも注目です!!

「金田一少年の事件簿」原作者・樹林伸先生による連続ドラマ「石川五右衛門」がテレビ東京系にて放送予定!!主演は市川海老蔵さん!!

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【新章開幕】「人形島殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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【黒い影に秘密が!?】「人形島殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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◆シリーズ関連過去記事
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「蟻地獄壕殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

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・「金田一少年の事件簿R」より「狐火流し殺人事件」のまとめはこちら。
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【ドラマ版】
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「金田一少年の事件簿N」(日本テレビ系、2014年)まとめ

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