<あらすじ>
カリスマ主婦ブロガーの早紀(紺野まひる)のサイン会で、彼女の新刊に殺害予告めいた脅迫文が書かれているのが発見された。
謙人(DAIGO)の助言を受けて渚(堀北真希)たちが捜査すると、早紀を含めて5人のカリスマ主婦ブロガーに同じメッセージが届いていたことが判明する。
ブロガーたちの安否確認が進む中、素性が知れないブロガーが一人だけいた。それは「弁護士の妻で一児の母」という“いち葉”。凛(高梨臨)は彼女のブログ写真を解析し、在住エリアを特定。渚と雪乃(檀れい)はすぐさま向かうが、そこには女性の遺体を検死中の薫子(知英)の姿が…。
カリスマブロガーには似つかわしくない、古びたアパートで亡くなっていたのは、雅子(安藤玉恵)という地味で質素なOL、彼女こそが“いち葉”だったのだ。雅子の遺体を前に“シンクロ”する渚。つぶやいた言葉は「大丈夫…」だったが…。
カリスマブロガーを狙った連続殺人事件になると断定した一課の要請で、渚と雪乃は別の人気ブロガー・早紀(紺野まひる)の警護を担当することに。渚は7歳になってまだ補助付き自転車に乗っている早紀の一人息子・悠(須田瑛斗)のことが気にかかる。
同じ頃、雅子のブログのプロファイリングをしていた幸子(YOU)は、彼女の兄から雅子の悲しい素性を知ることになり…。そんな中、ブロガーたちに脅迫文を送りつけていた男の身元が判明。早紀を襲おうとしたその男・山吹(片桐仁)が、雅子を殺した真犯人なのか…!?
(公式HPより)
では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……
捜査七課に所属する渚は高い共感能力を用いて被害者とシンクロすることが出来る刑事である。
そんな渚たちが今回担当した事件は「カリスマ主婦ブロガー連続脅迫事件」。
テレビにも出演する主婦ブロガー・早紀ら5人に殺害予告が届いたのだ。
5人の安否確認が行われる中、「いち葉」なるブロガーだけは所在が確認出来ない。
彼女はプロフィールにて「弁護士の妻で一児の母」を名乗っていたが、該当する人物が存在しなかったのだ。
ブログの内容から身許を特定したところ、「いち葉」の正体は雅子なる女性。
だが、彼女は既に謎の死を遂げていた。
その身体にはあちこちに傷が残されていたが……。
しかも、雅子はプロフィールとは異なり家族のない単身者であった。
どうやら、ブログではプロフィールを騙っていたらしい。
雅子の遺体とシンクロした渚は「大丈夫」と呟き意識を失う。
雅子の死が脅迫犯による殺人の可能性が浮上し、事件は脅迫事件から殺人事件も視野に入れられることに。
こうして、渚たちは早紀の警護を担当することになった。
渚は早紀の警護の最中、彼女の7歳の息子・悠と出会う。
悠が補助付き自転車に乗っていることを気にする渚だが……。
矢先、雅子がプロフィールを偽っていた理由が明らかに。
雅子は過去に婚約者との間の子供を流産してしまい子供の産めない身体になってしまった。
これが原因で婚約者にも捨てられてしまったのだそうだ。
以来、ブログを精神的な支えとしていたらしい。
また、雅子のブログをプロファイリングした幸子は2ヶ月前から子供に対する描写が現実味を帯びていることに目を留める。
一方、男が早紀を襲撃し逮捕された。
男の正体は山吹、何でも妻が早紀らに憧れてブログを始めたが上手く行かず精神的にストレスを抱えてしまったらしい。
これにより家庭内がギスギスしているのだそうだ。
其処で山吹は早紀たちを逆恨みしたのだそうである。
だが、山吹は脅迫は認めるが雅子殺害は否定する。
同じ頃、雅子が何者かに弁当を作っていたことも明らかに。
その数日後、早紀が負傷する事件が発生。
早紀によれば不審な男に襲われたらしい。
だが、周囲にはそれらしき人物は見当たらない。
怪我を負いながらも仕事に出掛ける早紀。
そんな早紀を不安そうに見送る悠。
どうやら、早紀は外の仕事に拘るあまり悠の世話に無頓着のようだ。
だからこそ、悠は補助付き自転車に乗っていたのだ。
改めて雅子とシンクロした渚はある公園を突き止め、真相に気付いた。
渚は早紀と悠を公園へ呼び出すと真相を糺すことに。
雅子のブログで子供に対する描写が現実味を帯びたのは2ヶ月前のことだ。
その頃、早紀に顧みられず孤独を抱えていた悠は同じく孤独を抱えていた雅子に出会った。
2人は共に孤独を分かち合うことで癒され合うことに。
雅子を慕った悠は自転車の練習に付き合って貰うことになった。
その一方で、雅子は悠に弁当を作った。
ところが、この事実を早紀が知った。
早紀は雅子を問い詰め、揉み合う内に公園の滑り台へと突き飛ばしてしまう。
雅子の身体にあった傷はこのときのものだ。
さらに頭部を打ち付けた雅子だが、心配がる悠相手に「大丈夫」と呟いた。
これが「大丈夫」の正体だったのだ。
その場を逃げ出した早紀と悠。
残された雅子だが、その傷は深かった。
早紀たちを巻き込まないように、自宅へと戻り落命したのである。
この事実を知った早紀は山吹の脅迫事件を利用し、脅迫犯に罪を着せることに。
ところが、山吹が逮捕されてしまい雅子殺害を否定した。
其処で自身が襲われることで新たな犯人を作ろうとしたのだ。
つまり、早紀襲撃は自作自演であった。
「一体、何をしているんですか!!」
悠を放り出し雅子を殺害してしまった早紀へ、渚の叱責が飛ぶ。
自身の罪と向き合った早紀は逮捕されることとなった。
こうして事件は解決した。
悠を通じ渚は自身の幼児期を思い出す。
同じ頃、謙人もまた過去を思い返していた。
其処にあるのは幼児期の渚の姿、そして血塗られた記憶―――4話へ続く。
<感想>
「ヒガンバナ〜女たちの犯罪ファイル」が遂に連続ドラマ化!!
その名も「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」、その3話です。
今回のテーマは「自己表現の形について」でしたね。
早紀にとってカリスマブロガーは自己表現。
それにより他者に自身の存在を認めさせるものでした。
それはいつしか趣味の域を超え仕事ともなっていました。
だが、それも度を過ぎてしまい、やがて早紀は家族である悠を顧みることなく、自己表現へと没頭して行くことに。
つまり、早紀にとって「ブログ」は手段ではなく名を成す為の目的と化していた。
一方、雅子もまたカリスマブロガーではありましたが彼女にとってブログは自己表現よりは精神の支えであった。
彼女は過去に得られなかった家族を其処で得ようとしており、求めていたのは「家族」。
だからこそ、悠と出会ったそのときに彼に家族を見出したのでしょう。
結果、同じく家族を求める悠と共鳴し合うこととなった。
つまり、雅子にとって「ブログ」は癒しの手段であり目的では無かった。
かくも2人は対照的でした。
だからこそ、悠に対する態度も対照的になった。
そして、雅子にとって悠は支えだった。
同時に悠にとっても雅子は支えであった。
ところが、早紀は悠に近付いた雅子を排除することに。
雅子が悠にとってどれほど支えになっていたかも知らず。
その原因が目的を履き違えてしまった自身にあることに気付かず。
「自己表現」とは何か。
それは「あんな自分を知って欲しい」や「こんな自分を知って欲しい」との「自己を認めて欲しい」との想いです。
其処には他者の共感や同調を求める想いがある。
例えば「あのドラマを視てこう感じたことを知って欲しい」や「あの本は面白かった」などの「自分のこんな気持ちを知って欲しい」との想いもそれ。
きっと、管理人にとっての当ブログもそうなのだと思います。
「自己表現」、それは人として自然な感情である。
ただ、何事も度を過ぎると問題になる。
「自己表現」を重んじるばかりに大切な家族を忘れてはならない。
また、そもそも一口に「自己表現」と雖もいろいろな形がある。
例えば「家族を支えること」もまた自己表現の1つだと言えるのではないか。
もちろん、家族以外にも仕事や趣味も「自己表現」の形と言えるでしょう。
あくまで「ブログ」は1つの「自己表現」の手段に過ぎないのだ。
そして、生活、仕事、家族、どれか1つではなくそれら全てを包括したもの……それが人生であり「あなた自身」。
その「あなた自身」こそが最高の自己表現に違いありません。
え〜〜〜ゴホン、ちょっと格好つけてしまいました。
さて、ドラマに戻って。
やはり、気になるのはラストの謙人か。
渚の過去に繋がる人物の様子で注目すべきか。
4話にも期待!!
◆関連過去記事
・「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」1話「殺害現場に残る真実の声」(1月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」2話「誘拐犯の謎の指令…!真の目的とは」(1月20日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・【2016年1月】日本テレビ系「ヒガンバナ」が連続ドラマ化されるとのこと!!
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