2016年01月31日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第57話「黄多川礼対黄多川達也」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第57話「黄多川礼対黄多川達也」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第57話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」「崖の下の呪い家」「恋する桃園」「オバケの出る公園」に登場。
青葉真琴:「聖マルス学園」2年生女子、学園1の天才。
黄多川礼:「聖マルス学園」の女子生徒。実は武闘派。

緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。
黄多川達也:礼の伯父で武術師範。原因不明の体調不良により入院中。
フード男:「十二人委員」の1人。展望台から多くの犯罪者を抹殺した。
御門屋恭示:圭一の幼馴染らしいが……。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第56話「フードの男の正体」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「フード男」の正体が御門屋恭示ではないかとの疑惑を抱くことになった蛍たち。
とりあえず、真琴と霧子が鏡二郎に接触、楓が宗達の資料を当たり、礼は達也に真っ向勝負とそれぞれがそれぞれ引き続き調査を行うこととして解散することに。

これまで常に1人で解決して来た蛍は心強い仲間が出来たことに何処か落ち着かない。
だが、圭一は「これで良いんだ」と蛍を諭す。

その夜、礼はと言えば早くも達也に再戦を挑んでいた。
しかし、相手は仮にも礼の師匠である。
髪を囮に懐に飛び込むも顔面への一撃に倒されてしまう。

だが、今日の礼はいつもと一味違っていた。
殴られようとも立ち上がり再び挑みかかって行く。
その気合の理由を問う達也に「友達の為だ」と語る礼。

一方、楓は宗達の資料を調べてあるノートに行き当たる。
其処には「十二人委員」について詳細が記されていた。
「流石はお爺様」と喜ぶ楓だが中身を目にするなり顔色を変える。

同じ頃、達也に挑みかかる礼。
当初こそあしらえていた達也だが、獣のような礼の猛攻に押されていた。
礼には容赦がなく、油断すれば大怪我に繋がりかねない。
乱暴だが気絶させるしかないと判断した達也は必殺の正拳を見舞うが……。
これを狙っていた礼はバックステップで回避、横合いから伸び切った肘関節へ一撃を喰らわせる。
達也と雖もこの一撃は回避出来ず、利き腕を壊されてしまった。
思わず座り込んだ達也、此処に勝敗は決したのであった。

「折角、退院したばかりなのに……」
まさかの敗北を信じられないと思いつつ、怪我の痛みに顔を歪める達也。
そんな達也に平謝りする礼。
まるで先程とは別人である。

(こいつは天才なのか、それとも……)
苦笑いしつつも負けを認めた達也は「十二人委員」について語り出す。

達也によれば「十二人委員」は法で裁けぬ悪を人知れず裁く組織。
そのメンバーは各界に存在しているらしい。

そして、達也が「十二人委員」のメンバーになったのはフード男のスカウトを受けてのこと。
フード男は半年ほどかけて達也の正義感を見極めると声をかけて来たのだそうだ。

さらに、「十二人委員」は3つのグループから構成されている。
標的について調査する「調査班」、標的を始末する「実行班」、始末した標的を片付ける「事後班」だ。
このうち、達也は「実行班」に所属しており、既に何人かに手を下しているそうだ。

今のところ「十二人委員」のメンバーはフード男も含めて11人。
とはいえ、12人目候補が存在していると言う。

その頃、宗達のノートを読み込んでいた楓の背中には冷たい汗が。
確かにノートの中身は「十二人委員」について記されていた。
だが、それは宗達が「十二人委員」について調べたものではなく、「十二人委員」での活動を宗達自身が記したものであった。
つまり、宗達は「十二人委員」のメンバーどころか「十二人委員」の創立者とでも呼ぶべき存在だったのだ。

「私は、私は……人殺しを継ぎたいワケじゃない!!」
偉大な祖父を目指して来た楓。
だが、その別の姿を目にして楓は衝撃を受けてしまう―――次話に続く。

ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
1巻、2巻、3巻、4巻、5巻に続き、早くも6巻が発売!!

さて、その57話。
サブタイは「黄多川礼対黄多川達也」。

今回、「十二人委員」についてかなり詳細が判明しました。
調査班、実行班、事後班の3グループであること。
さらに、メンバーは11人であり、残る1人が検討中とのこと。
この残る1人こそが圭一だったのかも。

そして、「十二人委員」の創立者だったらしい宗達。
もしかして、圭一が見た「十二人委員」の獣(霊体)とは宗達のことなのかも。
正義の志で「十二人委員」を立ち上げた宗達であったが、あまりの悪の多さに暴走しかけているとか。
いずれにしろ、楓にとっては辛い戦いになりそう。
そもそも、楓は蛍たちにこの事実を打ち明けられるのか?
プライドの高い楓にとってソレを知られるのは身を切られるより苦痛な筈。
此の点、蛍たちの友情が問われることになりそうです。

一方、霧子と真琴は鏡二郎に迫る。
これがどうなるか!?

一癖も二癖もある蛍の仲間たち、果たして次回はどう出る!?
やっぱり、本作は面白い!!
次回にも注目です!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
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これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男(11人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
十二人委員:警察内部に存在する犯罪者を私的制裁する組織、メンバーは12人居るらしい。
フード男:「十二人委員」の1人。展望台から多くの犯罪者を抹殺した。

死神:黒い影の男の正体。「桐島静香の秘密」「謎の桃園」「騙された死神」「母の父」に登場。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

紀理香:真知恵の姉、長女。
陽香:真知恵の姉、次女。
おじいちゃん:真知恵の父、蛍にとっては母方の祖父。44話で死去。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」「崖の下の呪い家」「恋する桃園」「オバケの出る公園」に登場。
青葉真琴:「聖マルス学園」2年生女子、学園1の天才。
黄多川礼:「聖マルス学園」の女子生徒。実は武闘派。

志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
東条春道:霧子の幼馴染、人気者。
創さん:「聖マルス学園」の成績優秀者。
野間:「聖マルス学園」の成績優秀者。
郷里良子:「聖マルス学園」の女子生徒。「ザ・ボディーガード」に登場。
垣木:「聖マルス学園」の女子生徒。柔道部の猛者だが……。「ザ・ボディーガード」に登場。
清水宗徳:「聖マルス学園」の男子生徒。霊能力者を名乗る。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
黄多川達也:礼の伯父で武術師範。原因不明の体調不良により入院中。
御門屋恭示:圭一の幼馴染らしいが……。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
満島:節の担任教師。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。
円卓:「占いの館」の占い師の1人、「ジュエル」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
蝶野:「占いの館」の占い師の1人、「カラスアゲハ」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
丹下七郎:携帯ショップの店員、35歳。「騙された死神」に登場。
真利奈:七郎の姪。「騙された死神」に登場。
能美功次:「城町西学園」の成績優秀者。「フックマン」を抱えている。
能美一郎:過去に町止小学校襲撃殺傷事件を引き起こした犯人、当時37歳であった。
三橋:能美一郎と親しかった男性。
赤沼茂樹:工学部の院生、ミステリーマニア。
広重将美:赤沼の同期、テレビで一躍大ブレイクを遂げた著名人。
奥宮サキ:墓地で殺害された被害女性。
荒井忠良:サキと交際していた男性、姿を消している。
君近良雄:サキと交際していた男性、姿を消している。

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