2016年03月09日

「相棒season14」第19話「神隠しの山の始末」(3月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season14」第19話「神隠しの山の始末」(3月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season14」第19話「神隠しの山の始末」(3月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

<ネタバレあらすじ>

手配中の宝石強盗犯・斗ヶ沢(窪寺昭)が質屋に現れ逃亡する事件が発生。
夕霧岳へ逃げ込んだことが分かり、山狩りに右京(水谷豊)が駆り出された。
ところが、右京は山中で崖から転落し付近で工房を営む鉄朗(升毅)、喜久子(山口果林)夫妻に助けられる。
鉄朗たちは7年前に姿を消した作陶家・流雲の弟子であった。
その様子に挙動不審なものを感じた右京は彼らの秘密を突き止めようと行動し、行き合わせた電話回線業者の翔太(清水優)と共に捕まってしまう。

「相棒season14」第18話「神隠しの山」(3月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

こうして消えた右京。
彼を探すべく捜索隊が結成される中、冠城(反町隆史)は斗ヶ沢殺害事件を追う。
矢先、斗ヶ沢の遺体がキャンプ場で発見された。
米沢によれば犯人の足跡が2種類検出されており、複数犯の疑いがあるらしい。

一方、右京捜索は橘翔太も姿を消してしまったことで規模拡大の一途を辿っていた。

その夜、冠城は山中に捜索隊が足を踏み入れいてない地域があることに気付き足を運んでいた。
そう、流雲の工房だ。
冠城は鉄朗と喜久子と顔合わせを果たすが右京たちについて手掛かりを得ることなく後にすることに。

翌朝、役場に助役の前園を訪ねた冠城は流雲が殺害を疑われず失踪として処理されたことについて尋ねる。
前園によれば流雲が残した置手紙が決め手となったのだそうだ。
流雲は書家としても名を成しており、その筆跡はその書と一致したと言う。
「流雲招聘には町の命運がかかっていたのに裏切られた」と憤りを見せる前園。
其処に毎朝テレビが報道した夕霧岳の神隠しの噂も重なり踏んだり蹴ったりらしい。

同じ頃、右京は何者かの泣き声を聞き付け目を覚ましていた。
周囲を見渡せば蔵の中に閉じ込められている様子、傍らには拘束された翔太の姿が。
泣き声の主は翔太であった。
翔太を励ましつつ、脱出の途を探る右京。

翔太によれば4年ほど前からこの地区の担当になったらしい。
鉄朗夫妻とは余り親しいワケではないが、去年になって電話回線を光回線にする工事を行ったのだそうだ。
何でもゲームをする為と聞いたらしい。
鉄朗夫妻に似合わぬそれに翔太は違和感を覚えていたと言う。
これを聞くや右京の脳裏に斗ヶ沢が浮かぶ。
右京は真実を確かめるべく脱出を試みる。

一方、伊丹たちは斗ヶ沢と交際していた遠藤里美(岡本あずさ)に注目していた。
里美の夫・亮(川野直輝)が斗ヶ沢の遺体発見現場となったキャンプ場の管理人だったのだ。
2人が共謀し斗ヶ沢の所持していた宝石目的で殺害を行っていたと考えられたのである。
冠城は里美に接触し「斗ヶ沢の死」について揺さぶりをかける。

その頃、脱出に挑んでいた右京と翔太は蔵の中で壺に収められた白骨を発見。
さらに、右京は蔵の中でアルバムを目にし興味を抱く。

同時刻、里美はと言えば冠城の揺さぶりに動揺し亮のもとへ。
ところが、里美を監視していた冠城たちに現場を抑えられ取調を受けることに。
亮たちが取調を受けると知った前園が駆け付けた矢先、里美が隙を突き逃亡しトイレの窓から転落してしまう。

蔵の窓から格子を切断して脱出しようと決めた右京。
しかし、翔太は蔵の扉が開いていることに気付く。
先程、確認したときは閉まっていたのに……と不思議がる右京だが、こうして脱出路の確保に成功する。

転落した里美だが、一命を取り留めていた。
里美宅から斗ヶ沢の指紋が検出されたことで容疑が深まるのだが……。

斗ヶ沢殺害時刻に里美が産婦人科に居たことが判明。
里美は妊娠3ヶ月、子供の父親は斗ヶ沢であった。
一方、亮はキャンプ場で斗ヶ沢の遺体を発見し宝石を奪うと換金していたことを認めるが、殺害は否定する。

同じ頃、冠城は毎朝テレビに連絡を入れ、ある確認を行う。

斗ヶ沢が質屋から逃亡直後に公衆電話で連絡を入れていたことが明らかに。
その連絡先とは……。

翔太を脱出させた右京だが、足が悪化していた為にその場に残ることに。
右京が鉄朗に接触する中、麓へ辿り着いた翔太は冠城たちに助けを求める。

右京は鉄朗に蔵にあったアルバムについて指摘。
その写真には書に取り組む喜久子の姿があった。
流雲は書家として名が知られていたが、それも喜久子によるものだったのだ。
当然、失踪時に残された流雲の手紙も喜久子によるものだ。
右京は流雲が死亡し窯で焼かれたに違いないと述べる。
蔵から発見された白骨こそ流雲の遺骨だったのだろう。

3年前、斗ヶ沢はこの事実に気付いた。
脅迫された鉄朗たちは斗ヶ沢を匿わざるを得なくなった。

現在になって、里美は斗ヶ沢に妊娠を告げた。
其処で斗ヶ沢は金が必要になり質屋へ出向いた。
だが、宝石の換金に失敗し逃げ戻らざるを得なかった。
村に戻った斗ヶ沢は協力者に連絡を入れた。
とはいえ、此処での協力者は鉄朗たちではない。
あの時点では電話回線が通じていなかったからだ。
むしろ、鉄朗たちは情報に飢えていた。
右京を助けたのも斗ヶ沢の情報を聞き出す為だ。
つまり、斗ヶ沢殺害は鉄朗たちの犯行ではない。

右京には1つだけ大きな謎があった。
何故、鉄朗たちは右京を殺さなかったのか?
これに右京は鉄朗たちは誰も殺せない人々なのではないかと結論付ける。
斗ヶ沢も殺していない、流雲も死体処理こそ行ったが殺してはいない。

「うるせぇ!!」
鉄朗は鉈を手に右京に襲い掛かるが……その鉈はどうしても中空で止まってしまうのであった。
其処に冠城たちが駆け付け、鉄朗と喜久子は逮捕された。

「君ならもっと早く来ると思ったんですけどね」
「えぇ、それは……それよりも少々お話ししたいことが」
右京に調べた内容について伝える冠城だが。

その午後、右京と冠城は前園のもとを訪れていた。
冠城は毎朝テレビに確認し、夕霧岳の神隠し報道が前園発の情報であったと指摘する。

では、前園はどうしてそんなことを行ったのか?

此処で右京はどうして流雲が殺害されたかについて触れる。
鉄朗は夕霧岳ではなくわざわざ別の土地から粘土を運び入れていた。
おそらく、夕霧岳の粘土が作陶に向かないからだろう。
だが、流雲のスタイルは「その土地の土を用いる」ことだ。
つまり、流雲にとって夕霧岳は工房として相応しくない。

流雲の存在を村おこしに用いたい前園。
特に夕霧岳に拘る必要の無い流雲。
其処に何が起こったのか?

「この山じゃ作業出来ない」
流雲は前園を呼び出すと村おこしには協力出来ないと言い出した。
結果、逆上した前園が流雲を殺害したのである。

弟子の作品を奪っていた流雲に対して不満を抱えていた鉄朗と喜久子は事件の隠蔽に協力した。
これで自分の名前で勝負出来ると考えていたと言う。

だが、鉄朗たちの作品は評価されなかった。
確かに鉄朗たちの技術は優れていたが、流雲のアイデアがあって初めて高い評価を得られていたのだ。

3年前から目撃されていた白い幽霊の正体は斗ヶ沢であった。
斗ヶ沢は流雲のスーツを着用し、夜中に外を出歩いていたのだ。

ところが、これに飽きたらず里美と生活する為に宝石類の換金を目論んだ。
そして、失敗してしまった。
逃げ戻って来た斗ヶ沢は前園に助けを求めた。
だが、この状況下で斗ヶ沢を匿うことのリスクを考えた前園が口封じに殺害したのであった。
さらに前園は工房が捜索範囲に含まれないように密かに誘導していたのである。

「村の為だったんだ」
「村の名誉を汚したのは誰ですか!!」
正義を訴える前園に、当の前園こそが村を窮地に陥れていると弾劾する右京。

右京たちが脱出出来るように蔵の鍵を外したのは喜久子であった。
流雲に囚われて生きることに疲れ果てていたらしい。

その夜、右京と冠城は「花の里」で事件解決を祝していた。
そっと右京にゴルフコンペのお土産を手渡す冠城。
奇しくもそれは鉄朗が焼いた皿であった。

さらに、冠城は5年前に彼が目撃した白いスーツ姿の亡霊について話し出す。
冠城は「あれが斗ヶ沢だったんですね」と笑いながら頷くのだが。

「君、今なんと言いました」
「だから、5年前……」
「斗ヶ沢が夕霧岳に逃げ込んだのは3年前ですよ」

つまり、5年前に冠城が目撃したのは―――第19話了。

<感想>

シーズン14第19話。
脚本は池上純哉さん。

サブタイトルは「神隠しの山の始末」。
第18話「神隠しの山」に続く前後編の後編です。

「相棒season14」第18話「神隠しの山」(3月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

前園は村の為を唱えつつ、夕霧岳に幽霊の噂を流して貶め、夕霧岳の神隠しの噂でさらに貶め、今回の犯行という不祥事によりこれ以上ないほどに貶めた。
これでは、流雲とどちらが村の敵なのか分かったものではない。
当初こそ、村の為であった前園の行為も何時しか保身に変っていたのでしょう。
まさに本末転倒で、右京が窘めるのも分かりますね。

そして鉄朗と喜久子は罪の意識に囚われていたのでしょう。
右京は鉄朗たちが殺人者にはなれないと見抜いたからこそ煽っていたのか。

そう言えば鉄朗たちは「流雲の呪い」を口にしていましたが、これは実在したのかも。
5年前に冠城が目撃した正体不明の存在もそうでしょうし。
そもそも、慎重な右京が不用意に転落したのも不自然。
あれも流雲の導きだったのかも。
だからこそ、怪我も軽かったか。
さらに、ラストで右京の足があっさりと治っていたのも流雲の力だったりして。
斗ヶ沢が夕霧岳に逃げ込んで来たことさえ流雲の力だったら……どうしよう。

でもって、翔太による『走れメロス』的な展開もありましたね。

ただ、全体的に2時間サスペンスを前後編にしたようなエピソードだったかな。
手堅いと言えば手堅いが想定通り過ぎた気もする。
前回、予想した範囲内から大幅に外れることもなくオチもほぼ前回の予想通りだったし。
予想が的中したことが嬉しい反面、もう一捻りあればとの気持ちも拭えませんね。

さて、次回は最終回。
サブタイは「ラストケース」だそうです。
誰にとっての「ラストケース」なのか、かなり意味深長なサブタイ。

ゲストは高岡早紀さん、小野寺昭さん、国広富之さん、石橋蓮司さんほかとのこと。
豪華ゲストですね。

ちなみに皆さん、既に「相棒」には出演済みの方たち。

高岡早紀さんは「相棒3」7話「夢を喰う女」での辻村めぐみ役(犯人)。
小野寺昭さんは「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」での片山擁一役(雛子の父、作中では故人)。
国広富之さんは「相棒7」15話「密愛」での榊敏郎役(被害者)。
石橋蓮司さんは「相棒4」2話「殺人講義」での春日秀平役(犯人)。

どうやら別の役での再登場となりそうです。
これだけの豪華キャストとなると冠城の去就も含めて省庁舞台の政治劇になりそうかな。
要注目!!

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posted by 俺 at 23:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 相棒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは

今回の事件は管理人様の推理ドンピシャでしたね
記事ですが書は多分鉄朗ではなくて喜久子ではないでしょうか?

写真の後ろで確か取り組んでいるのか喜久子だったような気がしたので

流雲は目利きの才能はあったけど産みだす才能はなかったんですね
いっそCLAMPさんみたいにユニット形式にすれば鉄朗や喜久子は報われたんでしょうね

鉄朗と喜久子は前園の為に墓守をしていたんですね、当の本人は管理人様の言った様に墓を掘り起こしたいのか遠ざけたいのかわからない行動をしていましたが鉄朗と喜久子はキレても良いと思いました。

余談ですが前回のコメントで鉄朗が追ってくるテーマ曲をターミネーターの曲と書きましたが逃走中のハンターが追ってくる時の曲もアリだなと後々思ってました(笑)
しかし右京さんを気絶させて橘も拘束していた鉄朗は本当にターミネーターかハンターなのではないでしょうか?行動力が凄過ぎます

意外だったのは冠城が幽霊を見たことでしょうか
右京さんの相棒になるには幽霊を見た事があるというのも条件の一つなのかもしれませんね
歴代相棒は一回は見てそうですし

最後に一つ管理人様が書いていた右京さんの眼鏡ですがひょっとしたら
右京さんの本体はあの眼鏡なんだ
だから崖から落ちても無事なんだよ(某MMR的風に)
すみません古いネタで(笑)
Posted by 花 at 2016年03月10日 00:18
山口果林さんと下條アトムさんのちゃんとした共演はおかしな刑事以来ですね。
里美夫婦と斗ヶ沢の関係はすんなり紐解かれていきましたが前園の逮捕は遅かれ早かれ時間の問題だったかもしれませんね

鉄朗・喜久子夫妻のやったことは許されることではありませんが、死体を焼いた窯で作品を焼き続けるのは不本意とは言え理解しがたいです常に罪の意識があったからこそ
右京さんを殺せなかったのかもしれませんが…
Posted by リック at 2016年03月10日 23:32
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

Re:花さん

流雲の書は鉄朗ではなく喜久子だったんですね。
早速、訂正せねば……ご指摘ありがとうございます(^O^)/!!

確かに〜〜〜ユニット形式だったなら悲劇は回避されていた筈。
「流雲プロデュース」でも良さそう。

もしかすると前園の行動それ自体が「流雲の遺志」によるものだったのかも……。

前回の鉄朗は凄かったですよね。
あれは仰る通りターミネーターやハンターだとしても不思議ではない。
右京を追っていた姿はまさにソレでした。

言われてみれば、亀山は浅倉を、甲斐も少女を見ていますし、それも1つの条件と言えるかも。

右京さんの眼鏡……本当にそうだったらどうしよう。


Re:リックさん

前園の行動は本当に不可思議ですよね。
もしかすると、それこそ「流雲の遺志」が影響していたりして。

言われて気付きましたが、鉄朗夫妻が流雲を焼いた窯を用いて作陶を続けていたことも業が深いですね。
これまた「流雲の遺志」なのかも。
Posted by 俺 at 2016年03月16日 00:28
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