2016年04月21日

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」最終話(第5話)「指」(5月16日、5月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」最終話(第5話)「指」(5月16日、5月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

記者クラブとの報道協定を守るため、三上(ピエール瀧)は、松岡(柴田恭兵)が指揮する捜査車輌に乗り込んでいた。三上は再び、被害者の父が身代金を運ぶ車を追うことになる。新たな誘拐犯が父・目崎(尾美としのり)に指示する受け渡しルートは、14年前のロクヨンと全く同じだった。一方、松岡は美那子(木村佳乃)にも捜査への協力を依頼していた。そして、美那子が現場で目撃したものは‥。さらに、三上の娘のゆくえは‥
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複アリ)。

・前回はこちらから。
土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第4話「顔」(5月9日、5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

14年前の「64事件」を模倣したような誘拐事件が発生、被害者は目崎の娘・歌澄である。
「サトウ」を名乗る誘拐犯の要求により、目崎は犯人の要求に従い身代金受渡しを行うこととなった。
三上は指揮車に同乗して目崎を追跡することに。

誘拐犯人はこれまた当時と同じようなコースを目崎に走らせる。
ところが、目崎は犯人の指示を無視し別のルートを選択する。
驚く三上であったが、そのルートこそ指定された場所へ向かう最短距離であった。

指定された河原に辿り着いた目崎は犯人の指示に従い身代金を燃やす。
さらに、近くに置かれた犯人のメモで冷蔵庫の中を見るよう促され絶望の叫びを上げるのだが。

同じ頃、捜査本部では歌澄の無事が確認されていた。
歌澄は単に遊び呆けていただけであった。
それを誘拐犯が誘拐だと言い張っていただけだったのだ。

これを知らされた目崎。
慌てて冷蔵庫の中を確認するとメモの半分を切り取り食べてしまった。
証拠隠滅だ。

実は其処には「64事件」が目崎の犯行であると示唆する内容が記載されていた。
そう、目崎こそが「64事件」の犯人だったのだ。

そして、今回の誘拐事件の犯人こそ、当時の被害者である雨宮とこれに共感した幸田であった。
松岡は彼らの逮捕を指示すると共に目崎の取調べを行う。
「64事件」は未だ時効にはなっていないのだ。

こうして、事件は解決し報道協定が解除された。

帰宅した三上は雨宮が目崎に辿り着いた方法に思い至る。
それこそ、あの無言電話であった。

一ヶ月前に松岡と三上と三船、三週間前に村越と電話があった。
すなわち、マ行だ。
マの松岡からミの三上、ムの村越と無言電話は続いていた。

雨宮は14年前の犯人の声を覚えており、電話帳に従ってアイウエオ順に無言電話を架けることで電話口に出た相手の声を確かめていたのだ。
そして、十日前に忘れようもない目崎の声に辿り着いた。
其処から今回の事件が始まったのだ。

三上は雨宮の執念と共に、それだけ亡き娘へ強い愛情を抱いていたことを知り感慨に耽る。
何しろ、三上にとっても他人事ではない。
消えた娘・あゆみの行方である。

それから数日、うららかな午後のことである。
三上家に一本の電話が入った。
電話に出た三上だが、相手は無言であった。
しかし、三上にはそれが誰かすぐに分かった。
それこそ掛け替えのない家族だったのだから。

その日、新聞には「64(ロクヨン)事件の犯人、捕まる」との見出しが躍っていた―――「64(ロクヨン)」エンド。

<感想>

ドラマ原作は横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)。
ドラマ版は全5回放送、その最終話。

『64』(横山秀夫著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)

放送からかなり日時が経過しましたが、ようやくの記事となりました。
記事自体は完成していたのですが、タイミングを逸した形になっていたのが理由です。

そんな最終話「指」では「雨宮と幸田による犯人の告発」すなわち「指摘」が行われました。
また、犯人に辿り着く為に費やされた「雨宮の努力と時間」すなわち「雨宮の指」も大きい。
その指が電話帳をめくり、電話機のボタンを押し続け、遂に犯人に辿り着いた。
そうして彼らが指差した相手は目崎、それに松岡が応えた。

ちなみに同じ原作に基づく映画「64」は前篇が2016年5月7日に公開予定。
こちらも注目です!!

横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)が続々実写化!!まずは2015年4月に連続ドラマ化、次いで2016年に映画化とのこと!!

◆関連過去記事
【横山秀夫先生著作記事】
『陰の季節』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『黒い線』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『64』(横山秀夫著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ関連】
土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第1話「窓」(4月18日、4月24日)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第2話「声」(4月25日、5月1日)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第3話「首」(5月2日、5月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第4話「顔」(5月9日、5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「横山秀夫特別企画 永遠の時効 謎の数列29、41、51は無意識の自白調書!2つの完全犯罪とオンナの嘘を暴く逆転の取り調べ!」(6月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

日曜洋画劇場「特別企画 臨場 劇場版 話題作!!テレビ初放送 大ヒットドラマ遂に映画化!!型破り検視官倉石が挑む最大の事件」(6月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【その他】
横山秀夫先生、前橋でのトークショーにて小説観を語る!!

横山秀夫先生7年ぶりの新作『64』、文藝春秋社より2012年10月27日発売決定!!

【速報】横山秀夫先生『臨場』が映画化決定!!キャストはドラマ版と同じ!!

「横山秀夫サスペンス」DVD-BOX、2010年10月27日発売!!

横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)が続々実写化!!まずは2015年4月に連続ドラマ化、次いで2016年に映画化とのこと!!

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2016年04月20日

「僕のヤバイ妻」1話「妻殺しを計画した不倫夫、妻を誘拐される!?」(4月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「僕のヤバイ妻」1話「妻殺しを計画した不倫夫、妻を誘拐される!?」(4月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

望月幸平(伊藤英明)は、資産家で才色兼備な真理亜(木村佳乃)と結婚、義両親の遺産を元手に夢だったカフェをオープンし、誰もがうらやむ生活を送っていた。しかし実際は家庭に息苦しさを感じ、ビジネスパートナーで愛人の北里杏南(相武紗季)と真理亜の殺害を企てるほど妻への愛情は冷めきっていた。

ある日の朝、幸平はカフェを立て直すため真理亜に追加融資を頼むが保留されてしまう。それを聞いた杏南は「覚悟を決めて」と毒を渡し、真理亜殺害をそそのかす。意を決した幸平は、震える手で“夫婦の思い出のワイン”に毒を混入し帰宅。しかし、「2億円用意しろ。警察に連絡したら妻を殺す」というメッセージを残し、妻は何者かに誘拐されていた――。

幸平は警察に通報し、刑事の相馬誠一郎(佐藤隆太)と矢吹豊(浅香航大)がやって来る。
しかし翌朝、向かいに住む噂好きの鯨井有希(キムラ緑子)・和樹(高橋一生)夫婦の家のポストに、警察に通報したことを知った犯人から、「妻は死んだ」というメッセージと“血の付いた真理亜の爪”が届く。真理亜の死を覚悟した一同とは裏腹に、自らの手を汚さず望みがかなった幸平だけは、一人ほくそ笑むのだった。

しかし相馬は幸平が夫婦間で金の貸し借りがあったことなどから、幸平に疑いの目を向け始める。焦った幸平は元・義兄で興信所を経営する横路正道(宮迫博之)に相談、事件当夜にいた不審な男・緒方彰吾(眞島秀和)の正体を知る。そこで緒方から真理亜の思いもよらない一面を聞いた幸平は、猛烈な罪の意識にさいなまれていく。そんな矢先、幸平の車から真理亜の血痕が検出され、ついに幸平は重要参考人として連行されることに。幸平が混乱していると、そこへ犯人から1枚のDVDが届いて――!?

一方、とあるバーではこの誘拐事件のニュースに耳を傾ける男(佐々木蔵之介)の姿があった――。
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

望月幸平は資産家の妻・真理亜と結婚、彼女の資産を背景にカフェオーナーとなった。
甲斐甲斐しく望月を支える真理亜の献身もあって傍目には人も羨む生活を送っていた望月。

だが、その心はかなり冷え込んでいた。
望月は真理亜に不満を抱き北里杏南と不倫、それどころか遺産目当てに真理亜殺害を目論んでいた。

そんなある日、望月は杏南と共謀し真理亜殺害計画を実行に移す。
望月は真理亜が口にするであろう想い出のワインに毒を混入してしまったのである。

ところが、毒が真理亜の口に入る前に本人が姿を消してしまった。
しかも、「2億円用意しろ。通報すれば真理亜を殺す」と誘拐を仄めかすメッセージが残されていたのである。

望月は驚きながらも警察に通報、刑事の相馬誠一郎や矢吹豊らが捜査に乗り出した。
手を汚すことなく真理亜を排除出来るかも……ほくそ笑む望月。

その翌日、そんな望月の期待に応えるように望月家の向かいに暮らす鯨井和樹、有希夫妻のもとに「真理亜は死んだ」とのメッセージが届く。
しかも、メッセージには「血の付いた真理亜の爪」が添えられていた。
真理亜の死を確信した望月は心の中で快哉を叫ぶのだが……此処から事態は思わぬ方向に転がり始めた。

なんと、相馬は望月の犯行を疑い始めたのだ。
こうなると、実際に犯行を計画していただけに望月は分が悪い。
焦った望月は元・義兄で興信所を経営する横路正道に助けを求める。

一方、真理亜の後輩・緒方彰吾から彼女が望月の不倫を知っていたとの事実を教えられることに。
しかも、それでも真理亜は望月への愛を口にしていたのだそうだ。
これを聞かされた望月は強い罪の意識を抱き、真理亜を邪見にしていたことを後悔し始める。

矢先、望月の車から身に覚えのない真理亜の血痕が検出。
望月は有力容疑者にされてしまう。

そんな中、誘拐犯から1枚のDVDが届けられ事態はまたも意外な方向に。
其処には真理亜の生存が告げられていたのだ。
真理亜を失いたくないと考え始めた望月は誘拐犯の要求に従い身代金を用意。
指示通り受渡しに成功する。

だが、真理亜は戻って来ず、周囲から望月への妻殺害疑惑は深まるばかり。
追い詰められた望月は自殺を図ろうとして、相馬に助けられる。

しかも、相馬は朗報を携えていた。
なんと、真理亜が保護されたと言うのだ。
喜ぶ望月であったが、当の真理亜は何処か冷ややかな笑いを浮かべていた。

同じ頃、木暮のバーに2億円が入ったケースが届く。
其処には真理亜のメモが添えられていた。
果たして、この意味とは―――2話へ続く。

<感想>

連続ドラマ「僕のヤバイ妻」第1話です。
原作なしオリジナル作品。

一見したところ、1話の範囲内では2014年に映画化されたギリアン・フリン『ゴーン・ガール』(小学館刊)が思い起こされました。
とはいえ、本作は此処からどうなるかが見所か。

真理亜の自作自演は間違いないとして、誰と誰が真理亜に協力しているのか。
また、何処から何処までが真理亜の計確通りなのか。
そもそも望月から真理亜への殺意も彼女のコントロール下のものなのか、それとも殺意を持たれたからこそ思い切った行動に出たのか?
望月と真理亜が結婚したこと自体も真理亜の作為ではなかったか?
この辺りがポイントになりそうです。
何しろ、タイトルが「ヤバイ妻」だけにひょっとすると「最初から最後まで真理亜の掌の上」なんてこともあり得るかも!?

2話にも注目ですね。

ちなみに『ゴーン・ガール』については映画版のウィキペディアに詳しいので興味のある方はチェックされたし。

和製『ゴーン・ガール』との噂!?「僕のヤバイ妻」は2016年4月19日(火)21時から放送予定!!

キンドル版「ゴーン・ガール 上」です!!
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2016年03月18日

「スペシャリスト」最終話(10話)(3月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」最終話(10話)(3月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

ついに最終回!元妻・美也子(紺野まひる)に毒を盛った男を殺害した疑いをかけられた宅間(草ナギ剛)は、一瞬の隙をついて逃亡。逃げ回る中で宅間は、自身を冤罪に陥れた本当の黒幕を暴き出すため、一か八かの“賭け”に出る!追い詰められた宅間の前に現れた、驚くべき人物とは!?宅間の無実を信じる総事係の仲間が探り出した、驚くべき真実とは!?全てが明らかになるとき、そこには何もかもを覆す衝撃の結末が待っていた!
(公式HPより)


では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……

新設された「総合事犯対応係(仮称)」には次のメンバーが居る。
10年と10ヶ月に渡り冤罪で服役し犯罪に精通した宅間。
宅間や姉小路らと触れあうことで成長を遂げた我妻。
個性的なメンバーのまとめ役・姉小路。
システムに強い松原。
元SPでイケメンの堀川。
そして、このメンバーを集めた滝道だ。

そんな中、「殺人トーナメント事件」が発生。
参加者の1人・桂子を逮捕するも、ホテルに滞在していた美也子が何者かに毒を盛られ意識不明の重体に。
この犯人は「殺人トーナメント」の主催者・小池であった。
小池を追い詰めた宅間だが、小池は宅間の目の前で謎の転落死を遂げてしまう。

「スペシャリスト」9話(3月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

これにより、小池の死は宅間によるものとされてしまった。
宅間は直後に姿を消してしまう。

動揺する姉小路たち、其処に野方が驚くべき情報を伝えにやって来る。
なんと宅間が佐神のようにサイトを開設しゲームを始めたと言うのだ。

そのゲームの名は「容疑者・宅間を探せ」。
東京都内全域を舞台に逃げる宅間を捕まえることがゲームのルールだ。
宅間はバス、電車、タクシーなど乗り物を使って移動する。
また、この移動には使用回数を定められたチケットを用いる。
移動自体は30分毎、全14回とする。
最後の移動を終え、宅間が捕まれば捕まえた者に懸賞金1億円、宅間が逃げ切れば彼が握る全情報が公表される。

ゲーム開始を受けて、野方を始めとする捜査一課は宅間を捕まえるべく捜査に乗り出す。
サイトを目にした一般参加者も次々と宅間を探し始めた。

一方、姉小路たちはと言えば「宅間のやることには必ず意味がある」とその意味を模索し始める。
姉小路はゲームが23分からスタートしていることに注目。
30分毎の移動で全14回だから、ちょうど7時間ほどかかる計算だ。
小池転落の時刻が23分だったことから、その時間内に何か調べる必要があるに違いない。
此処で松原は「小池が死亡した美術館周辺の防犯カメラ映像を調べろ」との意味だと察する。

2時間後、宅間は4回目の移動を終え渋谷へ向かっていた。
サイトを目にした面々も宅間を猛追する。

その頃、松原は防犯カメラ映像の解析に成功していた。
其処には事件前ではあるが1台の車が録画されていた。
車両番号を照会したところ警察車両だと判明する。

一方、姉小路と我妻は滝道に「我々」についての真実を求めていた。
滝道は「我々」について語り出す。

「我々」は「司法機関や諜報機関の勉強会から発足した組織」である。
過去には高倉、白川、公昭らがメンバーであった。

「我々」は解体後、大きく2つの派閥に分裂した。
1つは、その存在を公表し非を認めるべきとする高倉や白川たちの一派。
もう1つは、それを隠蔽しようとする一派である。
この両派は互いに水面下で争いを続けていた。

矢先、高倉が死亡してしまった。
白川は高倉の遺志を継ぎ、宅間を守るべく滝道に命じて彼を東京へ呼び寄せた。
だが、我妻の父・公昭についてはどちらの派閥なのか不明らしい。
そして、宅間はゲームを利用して今回の黒幕を誘き出そうとしているようだ。

これを聞いた我妻は父であろうとも敵ならば戦うと宣言する。

15時18分、逃走中の宅間は当初の予想よりも苦しい状況にあった。
一般参加者が予想よりも増えた為に逃げづらくなったのだ。
しかも、公昭がピッタリと尾行していることにも気付いていた。

16時23分、野方は宅間が両国へ移動したと知り疑問を抱いていた。
宅間はタクシーの利用回数を使い切り、残すはバスのみとなっていたのである。
果たして宅間は何処へ向かうのか!?

一方、姉小路たちは小池の死因を知り衝撃を受けていた。
小池は墜死ではなく毒殺だったのだ。
しかも、小池が所持していた拳銃が発射されていないことも判明。
では、美術館で宅間を狙撃したのは誰なのか!?

此処で姉小路は内通者の存在に気付く。
防犯カメラの不審車両は小池襲撃時刻よりも前であった。
つまり、あの場所で事件が起きることを予め知っていたことになる。
そもそも、宅間と佐神の密会は秘密の筈であった。
にも関わらず、小池が先回りしていた。
何者かが宅間の動きを知り、小池に教え待ち伏せさせたのだ。

さらに、宅間の移動場所についても予想をつける姉小路。
移動回数は残り2回、宅間の現在位置は両国でバス2回のみ使用可能だ。
新木場に進めば電車を使わねばならない、残るは臨海バスのみだ。
こうして、姉小路たちは宅間を追うことに。

その頃、白川は滝道に宅間の行動について語っていた。
宅間の今回の行動はこれまでの佐神と同じく匿名の悪意を利用しているとした白川。
これを放置すれば、宅間狩りに繋がりかねない。
言わば、宅間は意図的に自身を窮地に追いやっているのだ。
もしかして、暗に宅間は裁かれることを望んでいるのではないか。
宅間の周囲では多くの命が失われた。
真の狙いはその贖罪なのではないか―――。

17時23分、遂に最終の移動を終えた宅間。
いよいよゲームも終わりを迎えつつあったが……。

そんな中、1人の男性が宅間に近付く。
野方だ。

「見つかっちゃった!?」
おどける宅間だが、何時に無くシリアスな野方は宅間に密着するなり轟音と共に仰向けに倒れ込んだ。
至近距離から腹部に被弾したのだ。
驚くと同時に重みを感じて右手を眺める宅間、其処には何時の間にか拳銃が握らされていた。

この騒動で宅間の居場所は知られてしまった。
駆け付けた警官隊に包囲される宅間。
まさに一触即発の状態だ。

この状況に駆け付けた姉小路たちが狼狽して叫ぶ。
しかし……。

「ビデオをセットして正解だったかも」

宅間は遠方を指差すや、其処には三脚に置かれたビデオカメラが。
同時に宅間がリモコンを操作すると駅に掲げられていた大画面にビデオの内容が映し出される。

其処では野方が宅間に密着し、拳銃を握らせると引き金を引く映像が残されていた。
全て野方の陰謀だったのだ。

「知ってた?このゲーム、宅間を探せじゃなくて容疑者を探せだったんだよ」

野方に語りかける宅間。
倒れていた野方はゆっくりと目を開ける。
その腹部は防弾チョッキに覆われていた。

野方は宅間を罠にかけるつもりであった。
だが、これを見抜いた宅間はその罠を逆手に取ったのだ。
宅間は衆人環視の中で野方を告発するつもりだったのである。

美術館で宅間を狙撃したのも野方であった。
宅間は小池から銃を奪ったときに発射されていないことに気付いた。
其処でもう1人の存在・野方に辿り着いたのだ。
宅間は偽小池こと菅が逃げた段階でその取調をしていた野方に疑惑を抱いていたのである。

そしてあのとき、宅間は小池を殺さず逮捕しようとしていた。
ところが、小池は急に苦しみ出すと転落死を遂げてしまったのだ。
事前に野方から毒を盛られていたからである。
野方は車両を用いて小池を美術館に運び込むと全てを準備したのだ。

暗躍を暴かれ連行される野方。
だが、宅間のゲームは未だ終わらない。
姉小路が気付いた時には宅間と我妻が消えていた……。

数時間後、宅間は例のサイトを用いて我妻を人質に公昭を呼び出した。
宅間の呼びかけに応じて姿を現した公昭は全てを語り出す。

「我々」解体後、公昭は逃げたメンバーの一部を追跡調査していた。
その過程で「我々」メンバーの一部が逃亡した筈の犯罪者を利用していることに気付いた。
だが、相手は強大で公昭の力ではどうにもならなかった。
其処で、公昭は我妻を守るべく死を偽装し身を隠していたのである。

その後も公昭の調査は続き、遂に黒幕を突き止めた。
だが、同時に公昭は我妻が人質に取られていることを突き付けられた。

「そうですよね、滝道さん」

宅間の声に応じて現れたのは隠れていた滝道であった。
そう、公昭が突き止めた黒幕の正体は滝道だったのだ。
「我々」公表を目指す白川の意に反し、滝道は白川から得た情報で彼らを統制したのである。

殺人トーナメントの最終ターゲットが宅間から美也子へと寸前で変わったのは、誰かが小池に指示を出したからだ。
つまり、黒幕は美也子こそが理念の発案者であることを知っていることになる。

では、黒幕はこの事実を何時知ったのか?
最初からならば宅間をターゲットにした意味がない。
だとすれば、あの直前となる。

直前に知り得るきっかけは美也子の同人誌しかない。
それを確認出来るのは、同人誌を運び込んだ宅間の隠れ家を知る者しかいない。
その場所を知るのは―――宅間の直属の上司であり密かに監視していた滝道しか居なかったのだ。

正体を現した滝道は宅間へ銃を突き付ける。
さらに「我々」にスカウトしようとするのだが。

此処で宅間はある刑事について語り出す。
その人物は尾行が下手で、夫を殺した犯人に挑発されてソレに乗りかけるほど直情径行な人物であった。
だが、その人は結局撃たなかった。
撃てなかったのではない、自らの意志で撃たなかったのだ。
そして、その人物は「宅間には刑事しかない」と言い続けている。
そう、その人物とは姉小路のことだ。
宅間には信じてくれる姉小路が居る。

「だから、そっちには行かないよ」

拒否した宅間は直後に滝道に銃撃される。
倒れ込む宅間、入替る様に姉小路たちが駆け付け滝道を逮捕した。

「たぁくまぁぁぁ〜〜〜」

叫びつつ宅間に駆け寄る姉小路。
しかし、宅間はむっくりと起き上がる。
野方と同じく、宅間もまた衣服の下に防弾チョッキを着込んでいたのである。

それにしても、姉小路はどうしてこの場を知ることが出来たのか?
それは宅間がスマホのGPSで姉小路にサインを送っていたからだ。

「気付かなかったらどうすんの〜〜〜!?」
「分かるんですよ俺、2年10ヶ月一緒に居たんですから」

怒る姉小路に笑いかける宅間。
その隙を突き、滝道は隠し持っていた毒で自殺を図る。

その翌日、白川は我妻相手に事件について語っていた。
野方は自身の雇い主が滝道であることも知らなかったらしい。
むしろ困惑しているそうだ。
さらに、白川は「我々は消えない。もはや理念と化しているからだ」と今後に不安を見せる。

一方、滝道が逮捕されたことで「総合事犯対応係(仮称)」は解体されることとなった。
京都に戻るのか、東京に残るのか―――松原らメンバーは選択を迫られていた。

その頃、宅間は砂浜で号泣していた。
未だ意識の戻らぬ入院中の美也子を想ってのことだ。
其処へ遠くから姉小路の甲高い声が彼を呼ぶ。
振り向く宅間に駆け寄って来る姉小路、その顔は笑顔であった。
なんと、先程になって美也子が意識を取り戻したのだ。
これを察した宅間にも笑顔が広がる。

互いを想い合う相棒たちが起こした奇跡。
いや、この広い世界の中、2人が出会えたことこそ奇跡だったのかもしれない―――エンド。

<感想>

「スペシャリスト」の連続ドラマ版、その最終話(10話)です。

最終回、「リアル逃走中」を舞台に黒幕たちと宅間が対決することに。
野方こそ前回の予想にありましたが滝道までとは思いませんでした。
此の点、サプライズでしたね。

とはいえ、宅間と姉小路の絆が悪を討ちました。
宅間の「分かるんですよ俺、2年10ヶ月一緒に居たんですから」との台詞が良かったですね。
胸にグッと来ました。
2人はまさに「相棒」なのでしょう。

広い世界の中、この2人が出会えたのは高倉の差配でした。
「我々」に属していた高倉。
「我々」のメンバーにより夫を殺された姉小路。
「我々」により罪を着せられ家族を奪われた宅間。
スペシャル時には気付きませんでしたが、そんな2人をを引き合わせたこと含めて全ては高倉の贖罪だったのかもしれません。

また、奇しくも「我々」最大の被害者であった宅間こそ「我々」が求めていた理想の完成像だったとは。
「我々」と戦えるのは「我々」によって作り出された宅間しかない。
だとすれば、理念化した「我々」と戦うのも……また宅間しか居ないのかも。
ある意味、「ショッカー」により作り出され同様に改造された怪人たちと戦い続ける「仮面ライダー」と同じかもしれない。

とはいえ、今は戦士の休息。
素直に守り切った姉小路や美也子と傷を癒して欲しいところ。
ただ、何時かは理念化した「我々」と戦うべく「season2」として戻って来て欲しい!!
と言うワケで「season2」待ってま〜〜〜す!!

ちなみに「スペシャリスト4」と「連続ドラマ版 スペシャリスト」のブルーレイやDVDが2016年8月26日(金)に発売予定とのこと。
既にアマゾンさんでは予約も開始されています。
興味のある方はチェックすべし!!

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土曜ワイド劇場 サスペンス特別企画(ドラマスペシャル)「スペシャリスト3 無実の罪で10年服役した刑事!7体のフィギュアが結ぶ連続殺人 冤罪の謎が解ける衝撃の結末とは!?」(2月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場 サスペンス特別企画(ドラマスペシャル)「スペシャリスト4」(12月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」1話(1月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」2話(1月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」3話(1月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」4話(2月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」5話(2月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」6話(2月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」7話(2月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」8話(3月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」9話(3月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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