「パートタイム探偵」、「探偵 左文字進」など2時間ドラマでよく取り上げられるテーマ「探偵」。
その実際はどうなのでしょうか?
ソースの「asahi.com」さんによれば―――
探偵と言えば、小説や映画で変わらぬ人気者だ。しかし、現実の世界ではトラブルが少なくない。今春、愛知県公安委員会に無届けで探偵業を営んだ男性が探偵業法違反罪で罰金刑を受ける事件もあった。探偵とは、どんな仕事なのか。養成する学校に体験入学した。
全国に180の事務所を持つ探偵社「ガルエージェンシー」。探偵学校は14校あり、東海3県では名古屋駅前校(名古屋市中村区)がある。
体験したのは、尾行実習。夫の浮気を疑う妻からの素行調査依頼という設定だ。夫役の講師に気付かれないよう名古屋駅近辺を約20メートルの間隔を保ちながら歩く。ビデオカメラで撮影もしなければならない。証拠として使うためだ。
カメラは肩から掛けた黒のバッグの上に載せ、上から手で押さえる。カメラが気になり、3時間余りの実習で対象者を3度も見失った。「カメラに気を取られている間に、目の前の風景はがらっと変わる。対象者から目を離す時間を極力少なく」。講師の鈴木大助さんが言った。
同社の探偵学校は1992年に東京で設立以来、全国で約7800人が卒業している。愛知県一宮市の男性(42)は清掃業のアルバイトの傍ら、名古屋駅前校に通学。「刺激がある仕事がしたい」と話した。
尾行や張り込みといった実地研修をはじめ、探偵業法の内容や調査報告書の作り方なども学ぶ。約2カ月で受講料19万円が標準的という。
実際の仕事はどんなものなのか。同社によると、浮気や子どもの素行の調査が多い。同社の場合、徒歩で1時間の尾行をしたら約1万5千円。裁判で勝てるだけの証拠を集める場合、100万円を超えることもあるという。
高額な料金請求やずさんな調査が後を絶たなかったため、2007年6月に探偵業法が施行。営業所ごとに都道府県公安委員会への届け出が義務づけられた。警察庁によると、08年末現在で全国約4500の探偵社や個人事務所の届け出がある。
唯一の全国的な公益法人である「日本調査業協会」(東京都千代田区)によると、協会加盟は約370に過ぎない。「うちに入れば、守らなければならないことがある。それを嫌う部分もあるのでしょう」。協会の高橋新治倫理委員長は話す。
協会では、第三者から依頼を受け、交際しているカップルを意図的に別れさせる「別れさせ屋」の禁止など7カ条の自主規制を設けている。協会には、未加盟業者とのトラブル相談が、関東だけでも月に10件ほどあるという。
無届けも少なくない。今年3月には、愛知県公安委員会に届け出をせず、家出少女の捜索といった探偵業を営んでいた名古屋市南区の男性(38)が、探偵業法違反罪で罰金10万円の略式命令を受けた。
「探偵業法があっても怪しい業者はまだまだ多い。届け出制ではなく、資格制にして、すべての面で高いハードルを設けてレベルアップを図る必要がある」。高橋さんは指摘している。(高羽佑輔)
(asahi.comさんより)
どこの業界も大変ですが、かなりハードな仕事のようですね。
やっぱり理想と現実はちがうなぁ……。