「器械トリック」という言葉をご存知でしょうか。
これは、例えば「糸と針を用いて密室を作った」とかのアレのことです。
言わば「物理トリック」と呼んで差支えないかと思います。
ちなみに、管理人は個人的に器械トリックはそれほど好みではありません。
どちらかと言えば「人間の思い込みが生むサプライズ」が好きなのでそういった思い違いや勘違い(誤認)が活かされたトリックの方が好みだったりします。
とはいえ、「ミステリ」を語るには「器械トリック」を外せないことも大きな事実。
なにしろ、これを用いた作品は意外と多い。
例えば世に云う密室物で物理トリックを用いたものの大半はコレになります。
他にも、当時の最先端の技術を用いたトリックもコレと言えるでしょう。
例として挙げるならアガサ・クリスティーの某作における蓄音機。
他にも転送電話や留守番電話によるアリバイ工作などもそうですね。
携帯電話など技術の発展がミステリの幅を狭めたと言われていますが、その反面で時の技術革新が新たなトリック創造に寄与することもあるのです。
というワケで、今回の「ミステリ小説の種」はそんな「器械トリック」に貢献しそうな商品のご紹介。
それがコレ、「ドローン」です。
もうご存知の方も多いかと思いますが「ドローン」とは「無人の飛行体や車両」のこと。
中でも此処で言う「ドローン」とは飛行用の手軽なタイプの物を指しています。
この「ドローン」、アマゾンさんで購入可能で価格も5000円台から始まっています。
では、この「ドローン」をどのようにトリックに用いるのか。
ドローンの特徴は安定した飛行とカメラ機能を備えていることが多い事。
これにより「ドローン」の視点で操作することが可能になっています。
だとすると……。
例えば、ドローンを用いて建物と建物の間にロープを這わせるとか。
例えば、ドローンを用いて人が出入り出来ないくらい小さな窓を経由して鍵を室内に戻し密室を作るとか。
うむむ、例を挙げてみましたがどうにもしっくりきませんね。
むしろ、捜査側が捜査対象を上方から調べたり、空から立て籠もり犯の様子をそっと窺ったりとかの方が実用性が高そうだ。
例のような直球での用い方だと某香月君のように読者から批判が集中しそうだし……。
どなたか、この画期的なドローンを活かし稀代の名作に挑んでみては如何でしょうか!?
ちなみに、どちらかと言えば手軽に「雲じい体験」が出来るとかの方が有用性が高そうだ。
というワケで、かなり不完全燃焼気味ですが久しぶりの「ミステリ小説の種」でした〜〜〜。