2016年01月13日

「相棒season14」第11話「共演者」(1月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season14」第11話「共演者」(1月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season14」第11話「共演者」(1月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

<ネタバレあらすじ>

撮影現場を険悪な空気が覆っていた。
その中心には女優の桜庭かなえ(高橋かおり)とベテラン女優の桐島万里子(多岐川裕美)が立っている。
どうやら、互いにいがみ合っているらしい。
仲裁に入った監督の執成しで渋々ながら和解するかなえと万里子。

その夜、かなえはメイクの新庄を連れて姉・恵子(白土直子)が待つ別荘へ。
かなえの姉・恵子はかなえのマネージャーを担当しており、かなえよりも私生活が派手なことでも有名であった。
かなえによれば恵子と共に新庄の誕生日プレゼントを用意したとのことらしいが……。
これまでに無いことに、喜び勇んでかなえに付き添う新庄。
ところが、別荘に辿り着いてみると恵子が死亡していたのである。

恵子は花瓶で後頭部を殴られ怯んだところを絞殺されていた。
こうして事件が発生した!!

数日後、恵子殺害容疑が元夫であった森山へと向かうことに。
夫婦の間には6歳の娘・カレンが居たが、森山の浮気が原因で離婚していた。
今では、恵子はかなえやお手伝いの良恵に支えられ生活していたのだそうだ。

此処で森山の担当弁護士・岡田と冠城(反町隆史)が親しかったこともあって、右京(水谷豊)が捜査に乗り出すこととなった。

かなえのインタビュー記事に目を留める右京。
かなえは16歳で上京し女優となって以降、姉に支えられずっと女優を続けていたのだそうだ。

そんな中、たった1度だけ女優業引退の噂が流れたことがあった。
7年前にかなえが病院の勤務医と婚約したのだ。
ところが、相手に別の交際相手が浮上し隠し子スキャンダルにまで発展したことで破談となっていた。

これに興味を抱いた右京。
そんな右京の意を受けた冠城の計らいで、かなえのファンである伊丹も捜査に加わることに。

一方、当の右京は万里子と接触していた。
万里子の代表作「山の呼び声」について語る右京に、万里子は心を許す。
2人はバーで酒を飲み交わすが、右京は万里子の様子に手の負傷を見抜く。

そんな中、森山が犯人が乗っていると思しき車と行き違ったと主張を始めた。
こうして森山以外の犯行の可能性が高まり始めたのだ。

さらに、伊丹が7年前の真相を掴んで来た。
7年前に起こったかなえの婚約者のスキャンダルであったが、婚約者と交際していたとされる川村美紀が恵子に雇われていたことが分かったのだ。
どうやら、かなえを引退させない為に恵子が仕組んだらしい。

しかも、美紀によればかなえもこの事実を知っていると言う。
美紀が2ヶ月ほど前にかなえに真相を明かし謝罪したのだそうだ。
事実を知ったかなえは美紀の前で泣き明かしたらしい。

これを聞いた右京はかなえへの容疑を口にする。
これまでに無かった新庄への誕生日プレゼントや万里子との確執など、どれもが作為的に過ぎるらしい。
さらに恵子殺害の動機も出て来たのだ。

直後、かなえのアリバイが成立することに。
恵子らしき人影がドライブインでジュースを購入し、その様子が防犯カメラ映像に残っていたのだ。
その間、かなえは新庄と共に居たのだ。
犯行は不可能である。

ところが、映像を確認した右京はコレも作為的な代物と断ずる。
何やら調べる右京。
一方、冠城も万里子について調べ始める。

翌日、右京たちは万里子とかなえを呼び集めるや推理を開陳し始める。

万里子とかなえの確執には原因があった。

万里子は12年前に遠縁にあたる娘・原田七海を可愛がっていた。
七海は新人女優として大々的にデビューし、クリーンなイメージから大きな支持を受けた。
ところが、裏社会とのスキャンダルを透っ破抜かれたことから期待されていた連続ドラマの主演を逃しショックを受け自殺していた。

しかし、このスキャンダルもでっち上げだったのだ。
万里子は七海のライバルであったかなえの仕業と考え、彼女を憎んでいたのである。

だが、数日前のことである。
かなえが万里子を訪ね、実際に七海のスキャンダルを仕組んだのは恵子であると訴えた。

こうして、万里子は恵子殺害を決意し実行に移した。

ドライブインの恵子は万里子の変装であった。
右京は映像の中の女性が手を怪我していることに気付き、万里子だと分かったらしい。

あくまで万里子とかなえの共謀だと主張する右京。
だが、万里子は単独犯行を譲らない。

右京によれば、万里子はかなえとの間にある共通点を見出しており、それ故に庇っているらしい。

実は、七海は万里子の隠し子であった。
だからこそ、恨みも根深くなったのだ。

一方、かなえは恵子に弱味を握られていると明かし、助けてくれと万里子に懇願した。
これを聞いた万里子は恵子の娘・カレンこそ、かなえと別れた婚約者との隠し子だと考えた。

これこそ、かなえと万里子の共通点であった。
だが、それは万里子の間違いであった。

後日、獄中の万里子を訪ねた右京は真実を明かす。
かなえは婚約者との間の子供を恵子に堕胎させられていた。
カレンは恵子の実子だったのだ。
かなえは万里子を利用すべく、彼女の弱点を突いたのであった。

「今までの中で最高の演技だったわ」
騙されたことを知り、悔しさのあまり獄中で悶える万里子。

その翌日、連行されるかなえの姿があった。
おそらく、裏切られたことを知った万里子が告発したのだろう。

だが、果たしてかなえの罪が問えるのか―――冠城は疑問を呈する。
該当するのは殺人教唆、殺人幇助だが立証はかなり難しいと思われたのだ。

「どうやら、次の舞台は法廷のようですねぇ」
2人の女優の次のステージについて語る右京であった―――11話了。

<感想>

シーズン14第11話。
脚本は坂上かつえさん。

サブタイトルは「共演者」。
その意味は、かなえと万里子2人の共演があって成立した犯罪だったと同時に、2人が騙し騙されの共演関係(常に演技し続ける関係)にあったことを示しているのかな。

とはいえ、「共演」と言うよりは割と一方的な関係にはなっていますね。
そもそも、かなえの婚約者を陥れたのは恵子かもしれないけど、七海を陥れたのは恵子ではなくかなえの可能性もあるしねぇ……あるいはかなえも同意した上での可能性もあるし。
結局、万里子はかなえの掌の上だったかもしれないのかぁ……。

ちなみに、右京は万里子について詳しく、冠城が芸能情報に詳しく、伊丹はかなえのファン、と各キャラの側面も垣間見えた回でしたね。

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2016年01月02日

「相棒season14」元日スペシャル第10話「英雄〜罪深き者たち」(1月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season14」元日スペシャル第10話「英雄〜罪深き者たち」(1月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season14」元日スペシャル第10話「英雄〜罪深き者たち」(1月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

<ネタバレあらすじ>

燃え盛る炎に包まれた小屋から2人の子供が飛び出して来た。
1人の手には脇差が、もう1人の手には掛け軸が握り締められている。
2人は暫し走ると崩れ行く小屋を振り返る。
宙には火の粉が激しく舞い散っていた。
1人が手にした掛け軸を開くと、中には「大黒天」が描かれている。
もう1人が脇差を抜くと刀身が月光の輝きを受けて淡く輝いていた。
2人は「大黒天」の掛け軸を中央に置くと互いに脇差で掌に傷を付ける。
そして血の流れ出る掌を重ね合わせ、ある誓いを立てた。
これが十数年前のことである。

そして現在。
官房長官・音越栄徳(西村和彦)と官房副長官になった片山雛子(木村佳乃)による記者会見が行われていた。
2人は新会派の結党宣言を行うと共に「新世界秩序」を高らかに謳い上げる。
異変はその直後に起こった。

背後の壁が爆発したのである。
炎の舌はチロチロと舐めるように周囲を燃やし尽くすのであった。
この騒動の中、音越と雛子はその場を慌てて逃げ出すことに。

その夕方、この事件は「KBMニュースタイム」と取り上げられていた。
それをじっと静かに眺める男、その背中には破壊神・シヴァの刺青が……。
そして、男の隣にはフードを被った若い男性が1人。

一方、右京(水谷豊)と冠城(反町隆史)もこのニュースを目にしていた。
どうやら、特命係は今回も蚊帳の外に置かれているようである。
右京は冠城に年末年始の休暇を満喫すると宣言し、冠城はと言えば何やら考え込んでいた。

その夜、花の里。
休暇をハーブティーの研究に費やすと決めたらしい右京。
其処に懐かしい顔が訪ねて来る。
元捜査一課の三浦刑事(大谷亮介)だ。
三浦は「火の玉大王」が関わる事件(「season12」1話)で負傷し退職していた。

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退職後、日本全国を旅行していると語る三浦だが富山を旅行中に聞き捨てならない噂を耳にしたらしい。
それは、あの本多篤人・茉莉親娘の噂であった。
本多と言えば「カナリアの娘」(「season8」1話)で登場し、「亡霊」(「season9」18話)で意外な結末を迎えた人物である。

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本多親娘は「亡霊」事件以降、雛子により木本の名を与えられ富山でひっそりと暮らしていた。
ところが、三浦によれば入院中の茉莉を残して本多が姿を消してしまったと言うのだ。
本多がどれほど茉莉を愛していたか知る右京としては到底信じられないことであった。

翌日、右京は茉莉の入院先であった病院へ足を運ぶ。
しかし、担当看護師によれば茉莉は3日前に既に死亡していた。
どうやら、余命幾許も無い状態だったようだ。
遺体は茉莉が暮らしていた役場の職員が引き取り弔ったのだそうだ。
尚更、信じられない想いを抱く右京。

その頃、冠城は雛子に呼び出され緊急対策会議に参加していた。
参加者の1人である公安三課・菅原警部補によれば、爆破事件の容疑者として本多が浮上したらしい。
実は5年前(「亡霊」事件時)に小野田が招集した対策メンバーの中に冠城も居たのである。
其処で改めて当時の対策メンバーが集められたのであった。
当時、本多は既に一度死亡した身であった。
死人に法律は適用出来ない。
だからこそ、本多は木本を名乗り別人として生きることとなったのである。

同じ頃、右京は電車に揺られながら茉莉が眠る町へ向かっていた。
町に辿り着いた右京は其処が音越の選挙区であることに気付く。
役場では職員である植村明梨(武田梨奈)が右京を出迎えた。

茉莉は母方の早瀬家の墓所に葬られていた。
在りし日の茉莉を思い返す右京。

次いで、右京は明梨に本多の暮らしていた家へと案内して貰う。
其処は山深い森の奥であった。
明梨によれば毒蛇の多い土地柄なのだそうで解毒剤は欠かせないらしい。
当の茉莉も常に所持しているとのことであった。

訪れた本多宅は留守であった。
玄関前の落ち葉や屋内の埃の様子から本多の長期不在を確信する右京。
中に入ると、本多と茉莉の写真が多数飾られていた。
きょろきょろと周囲を見回した右京は「大黒天の置物」や「願い石」を発見する。
明梨も身に着けている「願い石」は「一つの石を二つに割り、同じ願いを持つ者で分け持つと成就する」らしい。

残された「願い石」は茉莉の物のようだ。
ということは、もう半分を誰が持っているのだろうか?
右京は茉莉の「願い石」をそっと持ち去ることに。

こうして本多宅を辞去しようとした右京。
だが、多数の黒服に同行を求められてしまう。

向かった先には雛子たちが待ち構えていた。
どうやら、本多宅に監視が張り付いていたようだ。
さらに、会議に冠城の姿を見出した右京は目を細める。

雛子と再会した右京は「本多の監視が甘かった点」や「本多の隠棲先が音越の地元であった点」を取り上げ、揺さぶりをかける。
さらに右京は5年前の本多が犯行を悔いていたことも挙げ、再犯は考えにくいと指摘。
何か事情がある筈と真相を突き止めるよう促す。
だが、雛子は右京の言葉を聞こうとしない。

これに対し、冠城は雛子のやり方に反発し右京に協力を約束。
そんな冠城に、右京は本多宅から持ち出した「願い石」にこそ手掛かりがあると主張する。

米沢(六角精児)に「願い石」の鑑定を任せた右京。
米沢はそれが「ラピスラズリ」だと指摘する。
どうやら、米沢は石のコレクションを始めたらしく詳しいようだ。
右京は米沢のコレクションに明梨の「願い石」を見出す。
米沢によればそれは「カーネリアン」だそうだ。
右京は「カーネリアン」を用いて「願い石」を作ると「事件解決」を願って冠城と所持することに。

その頃、シヴァの刺青を施した男は本多と何やら相談を行っていた。
さらに、奥にはフード男がもう1人……この3人が彼らの仲間であった。
彼らはある目的を果たすべく行動を共にしていた。

翌日、右京は再び明梨を訪ねていた。
彼女と共に改めて本多宅へと足を進めていたところ不審な人影を目にする。

人影を追った右京は焼け跡も生々しい小屋の跡地に辿り着く。
その小屋の前には1人の男性が立っていた。
遅れてやって来た明梨によれば、男性は音越の秘書・森戸らしい。

森戸に声をかけた右京。
森戸は少し驚いた様子を見せながらも、この場所について語り始める。
其処は十数年前に焼身自殺を遂げた代議士・大黒孝明の小屋の焼け跡だそうだ。
小屋の焼失に伴い大黒も焼死してしまった。
ところが、焼け爛れた小屋の壁には未だ新しい掛け軸が吊るされていた。
心当たりがないと述べる森戸、掛け軸に描かれていたのは「大黒天」であった。
右京によれば「大黒天」は破壊神を示すらしい。

その夜の宿泊先を求めた右京。
すると旅館にも「大黒天」が飾られていた。
従業員によれば「大黒天」は大黒のシンボルマークだそうで土地の者に親しまれていたのだそうだ。
だが、ある事件を機に一変する。
大黒は身寄りのない子供たちを小屋に引き取る篤志家の顔を持っていたが、実は子供たちに性的欲望をぶつけていたとの噂が流れたのだ。
さらに音越の出馬に伴い大黒は落選、その直後に焼身自殺を遂げていたのである。
今や、地元の声望は音越に集中し大黒は忌むべき記憶に変っていると言う。

同じ頃、冠城は角田から相談を受けていた。
角田たちが危険視していた鞘師なる男性がサルウィンから姿を消したのだそうだ。
どうやら、鞘師は帰国しており大量の爆薬を持ち込んだ可能性があるらしい
この鞘師こそシヴァ神の刺青の持ち主であった。

直後、冠城は右京から大黒について調べるよう依頼を受ける。
冠城は同期で東京地検特捜部の黒崎(「season14」4話に登場)に協力を依頼し、捜査資料を手に入れる。

「相棒season14」第4話「ファンタスマゴリ」(11月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)

また、冠城は角田の情報から本多のみに注目することを危険視。
雛子ではなく音越が狙われた可能性もあるとして、鞘師への警戒も訴える。

その頃、右京は帰郷していた音越に接触していた。
それとなく大黒について尋ねる右京。
大黒が児童虐待していたことについては音越も噂として聞いていたらしい。
さらに音越によれば、森戸は元大黒の秘書だったのだそうだ。

森戸に大黒について問う右京。
すると、例の掛け軸について新事実が浮上する。
何でも「大黒天」の掛け軸は大黒の所持品であったが、小屋焼失前後に少年2人が掛け軸を持ち去ったらしい。

少年2人に注目した右京は明梨と共に児童相談所へ。
すると、森戸が口にしていた少年の1人と思われる人物を特定する。
その名は柄谷時男、彼の腕には火傷の痕跡が残されていたそうだが……。

同時刻、鞘師に連れられたフード男にも同じ火傷の跡が……。

一方、本多は茉莉の想い出を思い返していた。
「彼らに力を貸してあげて」
茉莉は病床でそう本多に頼んだのだ。
だから、本多はこうして行動している。

何やら思い立った本多は雛子に「最高傑作が出来た」と爆破予告を入れることに。
これに雛子たちは震撼した。
事此処に至り、事態を重く見た峯秋も捜査に乗り出す。
もちろん、伊丹たちも一緒である。

そんな中、雛子に本多から再度のメッセージが届く。
本多は「想い出の場所に爆弾を隠した」と告げるが……。

「不思議よねぇ……ドラマだと正義の味方が少人数で悪の組織に戦いを挑む。でも、現実は逆。だから私が思う正義とは……お父さん、あなたなの」
再び茉莉の病床の言葉を思い返す本多。

矢先、「想い出の場所」と聞いた伊丹が閃いた。
小野田と本多の密会場所を思い出したのだ。
調べたところ、クルーザーに隠された爆弾を発見することに成功する。

こうして、爆破は未然に防がれた。
右京はこの事態に「もう1つの爆弾の可能性」を示唆する。
そう、まだ事件は終わっていないのだ。

一方、当の本多たち。
「時は来たな、時男」
鞘師に声をかけられたフード男・時男はナイフを手にその場を去って行く。
これに何やら目配せを交わす本多と鞘師。

その夜、音越の船上パーティーが行われようとしていた。
これに参加する右京、明梨。
さらに峯秋から命を受けた冠城もこれに合流。

一方、時男は既にパーティー会場に忍び込んでいた。
さらに機関室には本多、鞘師の姿も。

パーティーが開会し、用意して貰った自室へ籠った右京。
其処で何者かの襲撃を受け、これと格闘を繰り広げることに。
接戦の末、相手を下した右京はこれを拘束する。

同じ頃、パーティー会場では本多と鞘師が事を起こしていた。
2人は時男を人質に取り、音越の身柄を要求する。
さらに、爆弾の存在を仄めかし本多が起爆スイッチで牽制を仕掛ける。

その頃、会議室では雛子と峯秋がこれの対処について協議し激しく火花を散らしていた。
峯秋は船内に居た右京を交渉人として指名、さらに冠城に協力するよう依頼する。
こうして、右京と冠城が本多と鞘師に対することに。

本多は音越の目指す新世界が取り返しのつかない事態を招くと批判し、これを止める為に音越を排除すると宣言する。

だが、右京はそんな本多の言葉を嘘だと断ずる。
さらに茉莉の「願い石」を取り出すと、茉莉にこそ動機があったと指摘する。
加えて、右京は本多が一般市民に被害を出す方法を選ぶ筈が無いとまで熱弁する。
激しく動揺する本多と鞘師だが銃撃を以て応じることに。
右京と冠城は撤退を余儀なくされる。

一度は右京を退けた本多たち。
とはいえ、右京の存在を危険視した本多は短期決戦へと切り替える。
すなわち、時間を区切ったのだ。

同じ頃、雛子は本多たちの武力排除を目論んでいた。
これに抵抗する峯秋は右京に助言を求める。

右京は本多たちの動機を大黒の復讐と見ていた。
其処で本多たちが爆弾を隠す場所として、大黒から音越に変ったことにより生じた建築物ではないかと推理する。
右京は爆弾さえ無ければ交渉の余地が十分に生まれると考えていた。

早速これを重点的に調べたところ、爆弾を発見し解体に成功する。
この事実を雛子は音越にのみ伝えた。
どうやら事態を上手く乗り越える秘策があるようだ。

雛子の秘策とは相手の要求に応じ、音越の身柄を本多たちに預けることにあった。
音越は敢えて危険に身を曝すことにより、相手を油断させSPによる制圧を目論んでいたのだ。
本多たちが爆弾が有効であると信じている限り、この効果は絶大となる。
この事実を以て新会派の大々的な宣伝に代えようとしているのだ。

峯秋はこれに反発し、指揮権を放棄。
責任者に雛子が就任する。

雛子と音越の狙いは的中。
爆弾の効果を信じる本多は起爆装置を片手に牽制するが、これも虚しく銃撃されてしまった。
人質を演じていた時男は音越に襲い掛かりナイフで一太刀浴びせるが、これもその場で射殺される。
鞘師も抵抗したものの、取り押さえられてしまった。

事態を察し、息も絶え絶えの本多に駆け寄る右京。
本多は真の動機を語り出す。

「彼らにとって大黒さんはヒーローだったんだと思う。彼らはもう止まらない。だから、彼らを助けて欲しい」
あの日、茉莉はそう語ったのだ。
だから、本多は茉莉の願いを叶えるべく「願い石」を胸に時男たちに協力していたのである。
こうして、本多は絶命した。

逮捕された鞘師は部下と共に個室に居た。
部下とは右京を襲って拘束された男である。
右京は鞘師の取調べを行うことに。

鞘師によれば時男とは大黒を通じての知人だったのだそうだ。
時男から今回の計画を聞かされた鞘師は協力する為に帰国したらしい。
本多も時男が茉莉を通じて仲間に引き入れたそうだ。

時男の計画は人質交換に偽装して音越を殺害するもの。
一方、本多と鞘師は爆弾で牽制しつつ時男を保護しサルウィンへ逃亡する手筈だったらしい。

右京は鞘師に時男と共に消えたもう1人の少年について問う。
だが、何故か黙して語らない鞘師。

そのとき、ふと時男の所持品を目にした右京は顔色を変える。
其処には「カーネリアン」の「願い石」があったのだ。
「もう1人の少年はこの船に居るんです」
冠城を連れて走る右京。

同じ頃、時男に受けた傷に苦しむ音越。
どうやら、時男のナイフには毒が塗られていたようだ。
明梨を呼んた森戸は解毒剤を手に入れるのだが、これを塗られた途端に音越が泡を噴いて痙攣し始めた。
解毒剤にこそ、毒薬が仕込まれていたのだ。
驚く森戸の前で笑い出す明梨であったが、彼女も服毒し倒れ込んでしまう。

音越は傷に塗られた毒が原因で死亡した。
明梨は咄嗟に右京が本物の解毒剤を用いたことで一命を取り留め逮捕された。

そう、本多と鞘師が守ろうとしていたのは明梨と時男だったのだ。
本多は本多ではなく木本として茉莉と同じ墓に葬られることとなった。

「あなたが関わるといつも人が死にますね」
「それは僕の台詞ですよ」
雛子と対した右京の言葉である。

数日後、入院している明梨のもとを訪れた右京。
明梨は幼少時に時男と共に虐待を受け続けていた。
周囲からは少年と思われていたのだそうだ。
そんな明梨たちを救った人物こそ大黒だったのだ。
明梨は大黒を慕っていた。
ところが、大黒は音越に敗れ焼身自殺を遂げてしまった。
大黒は死の直前に仇を討つよう時男と明梨に言い含めた。
時男と明梨たちはこれに素直に従ったのである。

「あなたの行為はただの破壊に過ぎません。シヴァは破壊の後に豊穣をもたらしますが、あなたは破壊の後に草木も生えない」
明梨の復讐を批判する右京。
それでも、本多と茉莉の願いが半分だけ叶ったと言い残す。
これに明梨は子供のように泣き出すのであった。

音越の死により、雛子が目指した新会派は露と消えた。
さらに雛子は事件の責任を問われ議員辞職することとなった。

その夜、右京と冠城は互いに「カーネリアン」の「願い石」をそっと懐に忍ばせると挨拶を交わす。

「来年もよろしく」
「はい、また」

共に同じ志を抱きつつ別々の道を行く右京と冠城の姿が其処にはあった―――10話了。

<感想>

シーズン14第10話。
脚本は真野勝成さん。

サブタイトルは「英雄〜罪深き者たち」。

本作を終えて、本多と茉莉が死亡し雛子が辞職するなど思わぬ結末となりました。
一方で峯秋や黒崎などが再登場しファンにとってのサプライズもありましたね。

そんな本作ですが、まさにサブタイトル通りか。

英雄とは自ら生まれるモノではなく、誰かに望まれて初めて生まれる存在。
本多は茉莉に望まれ英雄となり、大黒は明梨と時男に望まれ英雄となった。
あくまで英雄を望んだ者の意志が色濃く反映される、其処に実体は必要なく虚像のみでも英雄は生じうる。
英雄とはソレを望んだ者が生み出す。

そして茉莉にとって本多が英雄であったように、明梨と時男にとって大黒が英雄であった。
英雄を求めた彼らは英雄を汚した存在を許すことが出来ず、排除に動くことに。
こうして、それぞれがそれぞれの立場で抱く英雄像が彼ら自身に多くの影響を与えると共に多くの悲劇を残しました。
此の点で、彼らにとっての英雄は罪深い存在となっている。

まず、明梨と時男。
彼らは彼らを救った大黒に英雄を投影した。
そして英雄である大黒の言葉に従い復讐に動きました。
長い年月をかけて行ったソレは時男の死を招き、明梨を犯罪者としました。
幼い2人に復讐を言い含めた大黒、彼の行動は決して英雄と称されるモノではないでしょう。
また、その罪はかなり重い。
それでも、明梨たちにとっては大黒は英雄である。

次いで、茉莉。
彼女にとっての本多はいつまでも英雄であった。
だからこそ「カナリアの娘」にて英雄では無くなってしまった本多を許せず事に及んだ。
そんな彼女は、この機会に再び本多に英雄たることを求めたのではないでしょうか。
結局、本多は茉莉の死と共に後を追うこととなりました。
最後まで英雄であることを求められたが為の悲劇。
とはいえ、本多自身は茉莉あってこそだったこともあり、これで満足して居そうではありますが。

そして、音越と雛子もまた英雄である。
彼らを英雄とするのは彼らの支持者である民衆だ。
民衆は大黒を持ち上げておきながら、音越が登場するやこれを熱烈に支持した。
音越と雛子に権力を与えたのは民衆である。
きっと音越が消えても次の誰かを求めるのでしょう。
民衆が大黒を殺し音越に力を与えたと言えるかもしれません。

そんな音越と雛子は「新世界」を旗印に自身らが権力を手中にすべく精力的に動きました。
ピンチをチャンスに変えるそのバイタリティは凄まじい。
だが、音越は道半ばに死し、雛子もまた退場を余儀なくされることに。
とはいえ、雛子のバイタリティならば復活も可能でしょう。

それにしても、今回の右京さんは些か迂闊な点が多かったかなぁ。
右京さんが鞘師の部下の襲撃を受けた時点で、右京に詳しい人間が情報を流したことに気付いても良さそうだったのだが……。
本多は右京の乗船を知らない以上、明梨ぐらいしか居なくなるし。
メタ的な視点だと、視聴者はオープニングと「願い石」の件ですぐに明梨に辿り着いただろうだけに些かもどかしかったか。

そう言えば、森戸が大黒の小屋を訪問した理由が不明だったりする。
てっきり、大黒の死が森戸の謀殺だと考えていたのだけどなぁ……。
大黒の児童虐待の噂も音越と組んだ森戸の陰謀だと思っていたのに……。
明梨と時男はこれの復讐に動いているのだとばかり思っていたから、ラストは驚いた。

それと明梨か時男が小屋に「大黒天」の掛け軸を掛けたが理由がよく分からないなぁ……。
音越たちへの予告ならば、もっとはっきりした予告を行うだろうし。
亡き大黒への弔いの意味が強いのだろうか。

そう言えば、地元の人は旅館も含めて大黒を飾っていたのだからあながち大黒を否定していたワケでもないのか?
それと、本多の予告は爆弾に信憑性を持たせる為で良かったのだろうか?

雛子が暗躍していない気もするなぁ。
てっきり、明梨と時男の存在を知りつつ本多の隠棲先として用意し彼らの結託を促して音越排除を目論んでいるのかと思っていたのに……。
これが再登場のフラグとなるのか……注目ですね!!

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2015年12月17日

「相棒season14」第9話「秘密の家」(12月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season14」第9話「秘密の家」(12月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season14」第9話「秘密の家」(12月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

<ネタバレあらすじ>

荒川区廃工場前、其処に角田課長と右京(水谷豊)と冠城(反町隆史)たちの姿があった。
どうやら中に凶悪犯が隠れているらしい。

先頭を切って突入する角田を弾丸が出迎えた。
これをもろに喰らった角田は吹っ飛ばされながら仰向けに倒れ込むことに。
しかし、防弾チョッキを着用していたことで無傷だ。

角田が撃たれたことで逆上した組対五課が突入。
これに右京たちも突入し、犯人はあっさりと逮捕された。

周囲の怒声を浴びせられつつ連行される犯人。
と、右京が廃工場に似つかわしくない新しい南京錠を発見した。
どうやら奥の部屋を施錠しているらしい。
また、その付近に子供が描いたと思われる1枚の絵が。

「ママお誕生日おめでとう、ひなた」と描かれたソレ。
どうやら、オープンセールの広告の裏に描かれたもののようだ。

何故、こんな廃工場に子供の絵が!?
興味を惹かれた右京たちは広告の情報からひなた宅を特定する。

絵を返却するとの名目でひなた宅=神田家を訪れた右京たち。
現れたのはひなた(須田理央)とその母親・志乃(新妻聖子)だ。

ひなたは「絵はダンスの帰りに失くした」と主張する。
ところが、玄関に張り出されたカレンダーを目にした右京は何やら考え込んでしまった。
辻褄が合わないのだ。

カレンダーには「10月8日(木)ママ誕生日」、「10月10日(土)ダンス」と記されていた。
そして、そもそも絵が描かれていたのは「10月6日(火)オープンの広告の裏」だ。

絵が志乃の誕生日を祝う物なら10月8日時点で志乃の手に渡っていなければならない。
それが10月10日までひなたの手にあったことになる。
これは不自然だ。
こうして、右京は神田一家について調べ始めた。

学校の担任によると、ひなたは10月8日、9日と学校を休んでいたらしい。
また、ひなたの同級生によれば8日、9日と神田家を訪ねたところ2日続けて父親の神田が応対に現れたのだそうだ。
神田は「ひなたは風邪だ」と語っていたらしい。
さらに、最近になってからはひなたと一緒に遊ぶことも無くなってしまったと言う。

神田はエルドビアなどの雑貨を扱う仕事を行っている。
何故、神田が仕事を休んでまで2日続けて応対に現れたのか。
此処で、右京はひなたが誘拐事件の被害者だったのではないかとの疑惑を抱く。
不自然な南京錠はひなたが其処で監禁されていた証、落ちていた絵も其処にひなたが監禁されていた証拠だろう。

だが、誘拐事件があったのなら1つ疑問が残る。
どうして神田たちがそれを届け出ないのか、だ。

再び、監禁先と思われる廃工場を調べることにした右京たちは管理会社担当者・佐竹を伴いその中へ。
「私、此処に入るのは初めてなんですけどね」
そう言いながら、率先して天井付近に設置された電灯のスイッチを入れる佐竹。

結果、監禁場所と思われる部屋から幾つか新たな指紋が検出された。
これにより、誘拐事件が現実味を帯びることとなった。

ひなたの家族関係を調べた右京たちはその祖父・川口健作(西田健)へと行き着く。
川口は大手警備会社「首都警備保障」の社長であった。

社長秘書・沼田の案内で川口と面会した右京、川口たちが10月10日ごろにエルドビア大統領来日の警備を引き受けていたことに気付く。
実は当日にはマウロ・アロンソなる人物による爆破未遂事件が発生していた。
其処で警備情報が何処かから漏れていたのではないかとの疑惑が持ち上がっていたのである。
もしかして、ひなた誘拐犯はひなたの身柄と引き換えに警備情報を求めたのか!?
だとすれば、確かに誘拐を表沙汰に出来ない理由も納得出来るが……。

一方、川口たちは続くアジア中南米会議の準備を進めていた。

改めて神田家を訪れた右京たちは「我々は1つ大きな勘違いをしていたかもしれません」と口にし始めた。
さらに、米沢から検出された指紋が「ひなたではなく志乃の物である」との報がもたらされた。
これにより、右京は誘拐されたのはひなたではなく、志乃だと断ずる。

では、犯人は何故、ひなたではなく母親の志乃を誘拐したのか?
右京は大人を誘拐することのリスクを説く。

その頃、右京たちが誘拐事件について調べていることを知った伊丹たちは容疑者として沼田に注目する。
エルドビア大統領来日の直前に沼田が欠勤していたことも、この容疑を深めることに。

「首都警備保障」に川口を訪ねた右京たち、其処に飾られた家族写真を目にした右京は眉を顰める。
写真には3人の人物が写っていた―――志乃、ひなた、神田だ。
だが、神田だけが綺麗に切り取られていたのだ。
どうやら、川口は神田に良い印象を抱いていないらしい。

続いて神田を訪れた右京は神田こそが誘拐犯だと告発する。
犯人が志乃を誘拐したのは、ひなたに恐怖を与えない為だったのだ。
右京は神田の会社の経営状況を鑑みて、経営資金を川口から手に入れるべく誘拐事件を起こしたと語る。

だが、神田にはアリバイがあった。
共犯者が居るに違いないと考えた右京たちは佐竹を疑う。
佐竹は廃工場に入ったのは初めてだと言いつつも電灯のスイッチの位置を知っていたからである。
また、佐竹は神田の同級生でもあった。
ところが、佐竹にもアリバイがあったのだ。
犯行当日の喫茶店の防犯カメラ映像に佐竹が撮影されていたのだ。

同じ頃、伊丹たちはマウロ・アロンソの隠れ家から押収した品を確認していた。
其処には「12月21日決行」とのメモが!!

矢先、ひなたの前に不審な影が近付く。
さらに、志乃から神田に「ひなたが誘拐された」との連絡が入る。
驚いた神田は何処かへ連絡を入れると共に慌てて飛び出して行く。

数時間後、沼田を尾行する伊丹たち。
沼田を人目を気に掛けつつ、ホテルの一室へと消えて行く。
現場を抑えたとばかりに踏み込む伊丹たちであったが、それは秘密会議の現場であった。
こうして、こっぴどくお叱りを受けることに。

同じ頃、神田は例の廃工場へやって来ていた。
其処に右京たちが現れた。
すべては右京たちの罠だったのだ。
もちろん、ひなたは誘拐などされていない。

右京は「あなたが此処に来られたことが犯人である証拠です」と告げる。
右京は荒川の廃工場の詳細な住所を誰にも語っていない、にも関わらず辿り着けたのは犯人か関係者以外にあり得ないのだ。
さらに佐竹のアリバイも防犯カメラ映像のタイムコードが改竄されていたことが判明し、逮捕されていた。

右京は神田の行動が如何なる結果を生んだか指摘する。
ひなたは誘拐の事実を必死に隠そうとしていた、それは父親である神田の生んだ影である。
これを知った神田は涙ながらに謝罪するのであった。

その夜、右京たちは川口を訪ねていた。
佐竹のアリバイとなったタイムレコードを改竄した人物が居るのだ。
その人物こそ、川口であった。
川口は神田の犯行に気付き、彼を庇おうとしたのだ。
それこそ、どんなに疎んじていても神田を家族の一員として認めていたのである。

「暴かなければ幸せだったのに……」
「罪という秘密を抱えた状態で幸せにはなれませんよ」

川口の独白を右京はそっと窘める。

数日後、マウロ・アロンソは無事に逮捕された。
ひなたは笑顔を取り戻した。

翌日、花の里では冠城が驚愕していた。
右京がバツイチであることを知らされていたのだ。
これに右京は弁舌を尽くして自己弁護に勤めていた。
すなわち、バツイチではなくリセットしただけだ、と。

それ、何処が違うんですか……。
口には出さないものの冠城の表情は雄弁に物語っていた―――9話了。

<感想>

シーズン14第9話。
脚本は金井寛さん。

サブタイトルは「秘密の家」。
冒頭より「よもやの角田課長殉職!?」や「電灯のスイッチによって放送開始12分で犯人判明」などイロイロありましたが、敢えてテーマを上げれば「家族愛」かなぁ。

志乃とひなたとの生活を守る為に、犯罪に手を染めた神田。
出来る限りひなたを巻き込まなかったのも、彼なりの「家族愛」。
とはいえ、それは方法を誤っていた。
本当に家族のことを思うなら、どんなに罵られようとも川口に頭を下げるべきだった。
奇しくも川口の神田への危惧の正しさを、神田自身が身を以て証明してしまった。

一方、川口もまた神田を否定しつつ神田を庇おうとした。
それは彼が「家族」であるから。
早期に互いの本音をぶつけ合っていれば、そもそも事件にはならなかっただろうに。
何しろ、川口にとっても神田にとっても「家族」は共に大切だったのだから。

ただ、ソレはソレ。ひなたと志乃にとって話は別な!!
特に父である神田が逮捕されたのにひなたに笑顔が戻っているのは……不可解だよなぁ。
また、父親であり夫であった神田に裏切られたトラウマは尋常ではないぞ。
何しろ、父親(夫)でさえ信用出来ないことを知らされちゃったワケだし。
これは重大な人間不信に陥りかねない。
せめて志乃とひなたで支え合わなければ大変なことになってしまいそうだ。

そう言えば、誘拐対象が中盤から志乃へと変わったことで気になる点が1つ。
そもそも右京が誘拐を疑ったのは「被害者がひなただと想定しており、10月8日の志乃の誕生日を祝う絵を10月10日に失くす筈が無いから」。
ところが、誘拐被害者が志乃となったことで「10月8日に絵を受け取って10月10日に紛失した可能性」も出て来ちゃうワケだし。
発端が覆ったような気がするのだが……もちろん、ひなたが「自分が失くした」と嘘を吐いていた時点でどちらにしろ不自然ではあるのだけど。

ちなみに、2016年1月1日放送予定の元日スペシャルは「英雄」とのこと。
出演者として古谷一行さん、内山理名さん、西村和彦さん、木村佳乃さんの名前が!!
「相棒」で古谷さんと言えば本多篤人、さらに内山理名さんと言えば本多茉莉、木村佳乃さんは片山雛子。
これは「カナリアの娘(season8 1話)」「亡霊(season9 18話)」に続く第3のエピソードなるか!?

「相棒season9」最終回(最終話、第18話)「亡霊」(3月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

そして西村和彦さんが気になりますね。
また、大谷亮介さん出演との報も!!
すなわち、三浦刑事の再登場なるか!?
こちらも注目です!!

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